【日本のサイクリングコース11選】実際に行ってよかったレンタサイクル旅ルート

【タイトル】行ってよかった!日本のおすすめサイクリングコース初心者向け

日本全国でおすすめの観光サイクリングコース、私のベスト11ルートを勝手に厳選して紹介します。初心者やファミリーでもレンタサイクルを借りて走りやすく、旅感を満喫できるルートを、私がサイクリングに出かけた場所の中から選んだ実走レビューです。

こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイと申します。自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。

読者の皆様のご支援をもとに取材・執筆やウェブサイトの維持管理をしています。記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお有償無償に関わらず、業者様からの掲載依頼はお断りしています。

初心者向け観光サイクリングルート

各地で広がるサイクルツーリズム

ここ数年、日本でも「サイクルツーリズム」という言葉をよく耳にするようになりました。各地で観光サイクリング向けのルート整備が進み、レンタサイクルの拠点が増え、サイクリストを歓迎する宿泊施設やサポート体制も少しずつ整ってきています。以前は、自転車旅行といえば玄人向けという印象が強かったかもしれませんが、今では初心者の方でも旅しやすい環境が、日本各地に広がりつつあると感じています。

【写真】日本のサイクリングルート:日本でも広がるサイクルツーリズム
日本でも広がるサイクルツーリズム

私はこれまで趣味として日本全国のさまざまな地域を自転車で旅してきました。海沿いの道、川に沿って続くサイクリングロード、田園風景の中を縫うように進む道、少しだけ登りのある丘陵地帯のルートなど、走る場所によって自転車旅の印象は大きく変わります。その中で強く感じているのは、「観光地そのもの」よりも、「そこへ向かう道や、走っている時間そのもの」が強く記憶に残るルートほど、満足度の高い旅になるということです。

実際にサイクリングしてベスト11を選出

この記事では、そうした実体験をもとに、私自身が「観光サイクリングとして特におすすめしたい」と感じた日本のサイクリングルートを、11ルート、私の”ベストチョイス”として勝手に選出して紹介していきたいと思います。いずれも、競技志向のハードなコースではなく、景色や土地の空気感を楽しみながら、無理なく走れることを重視して選びました。距離やアップダウンの面でも、初心者から中級者の方が旅として計画しやすいルートを中心にしています。

【イラスト】日本のサイクリングルート:私が選んだ11の観光サイクリングルート
私が選んだ11の観光サイクリングルート

また、ここで紹介するルートは、現地でレンタサイクルを借りて楽しむこともできる場所を選んでいます。「まずは気軽に観光サイクリングを体験してみたい」という方でも取り入れやすいルートを意識しました。短い日程で一部だけ走る楽しみ方から、数日かけてじっくり巡る旅まで、自由度が高いのも観光サイクリングの魅力です。

① しまなみ海道(広島県・愛媛県)
② 美瑛~富良野エリア散策(北海道)
③ 松江~宍道湖~出雲(島根県)
④ つくばりんりんロード(茨城県)
⑤ 琵琶湖の東~北側エリア散策(滋賀県)
⑥ オホーツクサイクリングロード(北海道)
⑦ 吉備路自転車道(岡山県)
⑧ いわき七浜海道(福島県)
⑨ 耶馬渓サイクリングロード(大分県)
⑩ 若狭湾サイクリングルート(福井県)
⑪ あづみ野やまびこ自転車道(長野県)

各ルートの実走レビューをベースに現在の情報を再度調べなおし、織り交ぜた文章にしてみました。これから紹介する11のルートが、”旅行先で自転車に乗ってみる”という選択肢のヒントになり、「ここを走ってみたいな」と感じてもらえるきっかけになればうれしいです。

私が訪れた時と情報が変わっていることもあるので最新情報にはご注意ください。

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11の観光サイクリングルート

① しまなみ海道(広島県・愛媛県)

手前味噌のような感じもしますが…日本の観光サイクリングルートを語るうえで、「しまなみ海道」は外せません。瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋で結び、本州と四国をつなぐこのルートは、日本で最も有名なサイクリングロードであり、同時に初心者にもとてもやさしい「サイクリストの聖地」。自転車で海を渡るという体験は、日本全国を見渡しても、ここでしか味わえない特別なものです。

【イラスト】日本のサイクリングルート:しまなみ海道サイクリングロード
しまなみ海道サイクリングロード

しまなみ海道の最大の魅力は、やはり橋の上からの景色でしょう。来島海峡大橋、多々羅大橋、因島大橋など、それぞれ構造の異なる大きな橋を自転車で渡るたびに、眼下に広がる穏やかな瀬戸内海と点在する島々の風景が次々と現れます。車では一瞬で通り過ぎてしまう橋々も、風を感じながらゆっくりと進むことで「海の上を走っている」という感覚を強く実感できます。

【写真】日本のサイクリングルート:来島海峡大橋の自転車歩行者専用道
4㎞ある来島海峡大橋の自転車歩行者専用道

また、初心者にとって心強いのがルートの分かりやすさ。しまなみ海道の自転車道には、青いラインで進行方向を示す「ブルーライン」が路面に引かれており、基本的にはそのラインをたどって走れば迷うことはありません。地図を頻繁に確認する必要がなく、目の前の景色や走ることそのものに集中できるのは、初めての長距離サイクリングでは大きなメリットです。

【写真】日本のサイクリングルート:推奨ルートはブルーラインでペイントされている
推奨ルートはブルーラインでペイントされている

レンタサイクルの環境が日本トップクラスに充実している点も、しまなみ海道が観光サイクリングに向いている理由です。今治や尾道をはじめ、各島に公共のレンタサイクルターミナルが整備されており、借りた場所とは別のターミナルに返却できる「乗り捨て(ワンウェイ)」にも対応しています。最近では、電動アシスト付き自転車も多く導入されており、坂道や長距離に不安のある方でも、無理なく旅を楽しめる選択肢が広がっています。

【イラスト】日本のサイクリングルート:一部だけをサイクリングするプラン例
一部だけをサイクリングするプラン例

全長は約70kmと聞くと長く感じるかもしれませんが、しまなみ海道は「完走しなければならないルート」ではありません。途中の島々からはフェリーや高速船で戻ることができるため、その日の体力や日程に合わせて走る距離を調整することができます。1日で一部だけを走るもよし、2日以上かけてゆっくり縦断するもよし。自分のペースで計画を立てられる柔軟さも、初心者におすすめしたい大きな理由です。

サイクリングロード今治~大三島しまなみ海道サイクリングロード
起点の例JR今治駅JR今治駅またはJR尾道駅
終点の例道の駅 多々羅しまなみ公園JR今治駅またはJR尾道駅
距離の目安約40km約70km(最短ルート完走の場合)
所要時間イメージ5~6時間1泊2日

② 美瑛~富良野エリア散策(北海道)

北海道の中でも超人気エリアである美瑛と富良野は、意外と自転車で巡るのがちょうどいい観光スポットです。なだらかな丘が連なり、畑や花畑が幾重にも重なっていく風景は、まるで一枚の絵画の中を走っているような感覚になります。「丘のまち」として知られる美瑛と、ラベンダー畑で有名な富良野を巡る旅は、日本でも屈指のフォトジェニックな観光サイクリングと言っていいでしょう。

【イラスト】日本のサイクリングルート:美瑛~富良野エリア散策サイクリング
美瑛~富良野散策サイクリング

このエリアの魅力は、丘をひとつ越えるごとに、まったく違う景色が現れることです。美瑛の「パッチワークの路」や「パノラマロード」では、小麦やじゃがいも、ビートなどの畑が色とりどりに広がり、緩やかな起伏に沿って美しい模様を描いています。視界を遮る建物が少ないため、空の広さと大地のスケール感を同時に感じることができ、ペダルを止めて思わず立ち尽くしてしまうようなポイントが次々と現れます。

【写真】日本のサイクリングルート:美瑛の丘に牧場があり牛と出会った
美瑛の丘に牧場があり牛と出会った

富良野側へ足を伸ばすと、景色はまた少し表情を変えます。季節によってはラベンダー畑や花畑が一面に広がり、初夏から夏にかけては、色と香りに包まれながら走る贅沢な時間を味わうことができます。観光地として有名なエリアではありますが、自転車で少し脇道に入るだけで、人の気配が少なくなり、静かな丘陵風景を独り占めできるのも、この地域ならではの魅力です。

【写真】日本のサイクリングルート:富良野は碁盤の目のように農道があった
富良野は碁盤の目のように農道があった

レンタサイクルの環境も整っており、JR美瑛駅や中富良野駅の周辺には、観光客向けのレンタルサイクルサービスが展開されていました。特に美瑛駅前に多く、普通のクロスバイクから電動アシスト自転車まで、自分の体力や旅のスタイルに合わせて選ぶことができます。電車でアクセスして、そのままサイクリングを始められる手軽さもあり、海外からの旅行者も大勢、レンタサイクルで散策を楽しんでいました。

このエリアでは電動アシスト自転車を借りましょう。特に美瑛エリアは思っている以上にアップダウンが多く、坂道で景色を楽しむ余裕がなくなってしまうことも。しかし電動アシストがあれば、驚くほど楽に丘を越えることができ、風景を味わいながら走る余裕が生まれます。ルートが網の目のように張り巡らされているため、距離を自分で調整しやすいのも、観光サイクリングとして大きな魅力ですね。

サイクリング散策美瑛・富良野エリア
起点の例JR美瑛駅
終点の例JR中富良野駅(または美瑛駅への周回)
距離の目安約30〜40km(散策エリアにより変動)
走行時間イメージ3〜5時間

③ 松江~宍道湖~出雲(島根県)

続いて、一気に飛んで島根県。神話の舞台をたどりながら、静かな湖畔を走る。「縁結び街道・出雲路自転車道」は、出雲大社から松江方面へと続く、歴史と自然の両方をじっくり味わえる観光サイクリングルートです。2025年には朝ドラの舞台にもなったこのエリアを、実際に走ってみましたが観光サイクリングとしての満足度の高さを強く感じました。

【イラスト】日本のサイクリングルート:松江~宍道湖~出雲散策サイクリング
松江~宍道湖~出雲散策サイクリング

全体的に平坦な道が多く、体力的な負担は控えめです。サイクルトレインでもある一畑電車(宍道湖沿いに走っている地方の私鉄)でショートカットもできるのは、このエリアのサイクリング最大の特徴です。自転車をそのまま車内に持ち込める時間帯が設定されているため、走る距離や時間を柔軟に調整できます。

【写真】日本のサイクリングルート:出雲大社は一度は訪れてみたい場所でした
出雲大社は一度は訪れてみたい場だった

出雲大社や稲佐の浜方面だけでなく、周囲には国譲り神話をはじめとした神話ゆかりの史跡が点在し、「物語の中を進んでいるような感覚」を覚えます。宍道湖の北岸へ出ると、景色は一変。日本で7番目に大きい湖の湖面が視界いっぱいに広がり、特に夕方の時間帯は、水面に映る空の色が刻々と変わっていきます。とにかく旅情がすごいエリアです。

【写真】日本のサイクリングルート:私は道の駅「キララ多伎」方面へ走りました
私は道の駅「キララ多伎」方面へ走った

宍道湖周辺や出雲周辺散策のほか、鳥取県側の境港や米子、皆生温泉や江島大橋方面へも広域に楽しめます。レンタサイクルの拠点は充実しており、出雲大社周辺の観光案内所のほか、松江駅やしんじ湖温泉駅周辺でも借りることができました。本格的に走りたい方は、ジャイアントストア松江でスポーツバイクやE-bikeを借りるのもおすすめですね。

サイクリング散策出雲路自転車道など
起点の例松江しんじ湖温泉駅
終点の例出雲大社前
距離の目安約40km(一畑電車でショートカット可)
走行時間イメージ3〜5時間

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④ つくばりんりんロード(茨城県)

関東近郊で観光サイクリングをしてみたいと考えたとき、真っ先に候補に挙がるのが「つくば霞ヶ浦りんりんロード」。茨城県南部に広がるこのルートは、旧筑波鉄道の廃線跡を活用したサイクリングロードと、日本で2番目に大きな湖・霞ヶ浦の湖岸道路を組み合わせたコース(全長160~180km)で、関東平野の広大さを全身で感じながら走ることができます。国交省のナショナルサイクルルートにも選出されています。

【イラスト】日本のサイクリングルート:つくばりんりんロード

このルートの最大の特徴は、なんといっても圧倒的な走りやすさ。特に「つくばりんりんロード」部分の旧筑波鉄道廃線跡を走る約40kmの区間は、鉄道用に整備されていたこともあり、アップダウンがほとんどありません。急な坂道はなく、カーブも緩やかで、信号や車の出入りも最小限。初めて長い距離を自転車で走る方にとって、「脚を止めずに、一定のペースで走り続けられる」のは自転車道ならではの体験です。

【写真】日本のサイクリングルート:廃線路の名残で駅のプラットフォームがありました
廃線路の名残で駅のプラットフォームがあった

霞ヶ浦沿いの区間では、視界が一気に開けます。湖面の向こうに広がる空の大きさ、どこまでも続くような水平線、時間帯によって表情を変える水辺の景色。山や海とはまた違った「静かでのびやかな風景」が続いていました。遠くに筑波山を望みながら、自分のペースで淡々とペダルを回していく時間は、自転車旅気分を味わえます。体力や時間に余裕があるかたはぜひ霞ヶ浦方面も。

【写真】日本のサイクリングルート:霞ヶ浦一周はロードバイクでもかなり大変でした
霞ヶ浦一周はロードバイクでもかなり大変

拠点として特に便利なのが、JR土浦駅に直結する「りんりんスクエア土浦」や「りんりんポート土浦」。ここにはレンタサイクルのほか、更衣室やシャワー、ロッカーなどが完備されており、電車でアクセスして、そのまま身軽にサイクリングを始めることができます。ルート沿いには、カフェや「道の駅たまつくり」、休憩スポットも点在していました。

サイクリングロードつくばりんりんロード(廃線跡)霞ヶ浦一周
起点の例JR土浦駅またはりんりんポート土浦JR土浦駅
終点の例JR岩瀬駅JR土浦駅
距離の目安約40km約90kmまたは約125km
走行時間イメージ4〜5時間個人差が大きい…

⑤ 琵琶湖の東~北側エリア散策(滋賀県)

日本一の湖・琵琶湖を自転車で巡る「ビワイチ」は、日本のサイクリングルートの中でも特に知名度の高いですね。琵琶湖を一周するルートとして知られていますが、初心者の方におすすめしたいのは、東岸から北側にかけてのエリアを中心に楽しむ走り方です。このエリアは湖岸沿いの道が多く、琵琶湖のスケール感と水辺の美しさを楽しめ、近江八幡や長浜といった町散策や彦根城観光も楽しかったです。

【イラスト】日本のサイクリングルート:琵琶湖の東~北側エリア散策
琵琶湖の東~北側エリア散策

ビワイチは、サイクリング環境の整備が進んでいる点でも安心感があります。湖岸道路には分かりやすい路面表示が整備されており、初めて訪れる人でも迷いにくい構成になっています。トイレや休憩場所、空気入れの貸し出しなどを行うサポートステーションも各所にあり、長距離になりがちな湖畔サイクリングをしっかり支えてくれます。

【写真】日本のサイクリングルート:近江八幡の町を散策サイクリングしました
近江八幡の町を散策サイクリングした

レンタサイクルについても選択肢は豊富で、米原駅や大津駅周辺にはスポーツバイクを扱うレンタルショップがあります。電車でアクセスして、そのままサイクリングを始められるのは、観光目的の旅行者にとって大きなメリットです。また、近江鉄道の「サイクルトレイン」を利用すれば、自転車をそのまま電車に載せて移動できるため、距離を調整しながら無理なく楽しむことができます。

【写真】日本のサイクリングルート:田園風景の中を抜ける自転車歩行者専用道も
田園風景の中を抜ける自転車歩行者専用道も

ビワイチは一周200kmという数字が先行しがちですが、すべてを走り切る必要はありません。東〜北エリアを中心に、自分の体力や日程に合わせて区間を選べば、日本一の湖を感じる観光サイクリングとして、初心者の方でも十分に満足できるルートだと思います。

サイクリングロードつくばりんりんロード(廃線跡)琵琶湖一周
起点の例JR米原駅ジャイアントストアびわ湖守山
終点の例JR米原駅またはJR長浜駅ジャイアントストアびわ湖守山
距離の目安約30~40km約200km(北湖約160km、南湖約40km)
走行時間イメージ3〜5時間個人差が大きい…

⑥ オホーツクサイクリングロード(北海道)

北海道のサイクリングルートの中でもとにかく遠い場所にあるのですが、正式名称「網走常呂自転車道」、通称オホーツクサイクリングロードが私は印象に残っています。旧国鉄・湧網線の廃線跡を活用した自転車専用道で、網走市から北見市常呂町まで、およそ40kmにわたって続いています。線路があった場所をそのまま辿るため、勾配は驚くほど緩やか。長距離でもペースを崩さず、淡々と走れるのが大きな特徴です。

【イラスト】日本のサイクリングルート:オホーツクサイクリングロード
オホーツクサイクリングロード

このルートの魅力は、湖と海に挟まれたオホーツクらしい景色を、交通量を気にせず味わえることにあります。道中ではサロマ湖や能取湖の湖岸を走り、季節によっては水面の色や表情が刻々と変わっていきます。特に秋には、能取湖周辺でサンゴ草が一面に赤く染まり、幻想的な風景に出会えるそうです。エンジン音のない静かな空間で、風とタイヤの音だけを感じながら走れるのは、廃線跡サイクリングならではの贅沢です。

【写真】日本のサイクリングルート:昔のSLになった気分で走り抜けました
昔のSLになった気分で走り抜けた

レンタサイクルは、「道の駅 流氷街道網走」や常呂町周辺の拠点で利用でき、スポーツバイクだけでなく電動アシスト自転車が用意されていました。最寄りの空港は女満別空港。鉄道やバスでアクセスし、現地で自転車を借りて走る旅にも向いています。もちろん冬季は寒すぎるので、夏限定のアクティビティと言えそうです。

【写真】日本のサイクリングルート:道の駅 流氷街道網走でレンタサイクルを借りられました
道の駅 流氷街道網走でレンタサイクルを借りられた

部分部分で幹線道路を横切ったり渡ったりする箇所がありましたが、おおむね分かりやすい道になっていました。初めてでも迷う心配も少なく、自分のペースで自然を楽しめます。コース外にはなりますが網走監獄博物館や郷土博物館などの観光スポットに足を延ばすパタンもあり。北海道でもまだまだあまり知られていないサイクリングロードです。

サイクリングロードオホーツク散策サイクリング網走常呂自転車道
起点の例道の駅 流氷街道網走網走市大曲公園
終点の例道の駅 流氷街道網走サロマ湖
距離の目安約30~40km片道約40km
走行時間イメージ3〜5時間4〜5時間

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⑦ 吉備路自転車道(岡山県)

続いては、岡山県の知られざるサイクリングロード。吉備路自転車道は、岡山県総社市から岡山市にかけて続く、片道およそ20kmあまりのサイクリングロードです。「日本の道100選」にも選ばれており、走りやすさと景観の良さを兼ね備えた、完成度の高いルートとして知られています。JRの駅を起終点にしやすいのも、初心者の自転車観光ライドにいい感じですね。

【イラスト】日本のサイクリングルート:吉備路自転車道
吉備路自転車道

この道の主役は、スピードではなく風景と歴史です。ルート沿いには、吉備路を象徴する備中国分寺の五重塔をはじめ、こうもり塚古墳や造山古墳など、古代吉備の史跡が点在しています。遠くまで視界が開けた田園風景の中に、ぽつりぽつりと歴史的建造物が現れる構成は、自転車だからこそ心地よい距離感。ほぼ全線が自転車歩行者専用道として整備されているため、交通量を気にせず、安心して走れるのも大きな魅力です。

【写真】日本のサイクリングルート:青々とした田んぼ道を走ると塔が見えてきた
青々とした田んぼ道を走ると塔が見えてきた

レンタサイクルは、総社駅前や備前一宮駅前などで利用でき、乗り捨てに対応している拠点もありました。スポーツバイクだけでなく、いわゆるママチャリタイプが多いのも吉備路らしいポイントで、服装や装備に気負う必要はありません。

【写真】日本のサイクリングルート:備中国分寺の五重塔はこのルートのハイライト
備中国分寺の五重塔はこのルートのハイライト

基本的に平坦な道が続くので、体力に自信のない方や、初めての観光サイクリングにも最適だと感じました。急がず、止まりたい場所で止まりながら、のどかな風景と歴史に浸る。そんな「ポタリング」という言葉がぴったりの、穏やかな時間を味わえるサイクリングルートです。

サイクリングロード岡山県道402号(吉備路自転車道)
起点の例JR備前一宮駅
終点の例JR総社駅
距離の目安約21km
走行時間イメージ2〜3時間

⑧ いわき七浜海道(福島県)

太平洋の潮風を正面から受けながら、ひたすら真っ直ぐに走っていく。いわき七浜海道は、震災後に整備が進められた防潮堤の上や海岸沿いの市道をつなぎ、いわき市に点在する「七つの浜」を巡る全長約53kmのサイクリングロードです。走りやすさと開放感を兼ね備えた、印象的な海沿いルートとして注目されています。

【イラスト】日本のサイクリングルート:いわき七浜海道
いわき七浜海道

このルート最大の魅力は、視界を遮るものがほとんどないことです。防潮堤上に整備された区間が多く、目の前には常に太平洋の水平線が広がっていました。青い海と空の境界線を追いかけるように走る感覚がとても心地よく、自然とペダルが回ります。途中には、太平洋を見下ろす塩屋埼灯台や、新鮮な海産物が楽しめる「道の駅 いわき・ら・ら・ミュウ」など、立寄り・グルメスポットも点在していました。

【写真】日本のサイクリングルート:いわき新舞子ハイツがサイクリング拠点になっていた
いわき新舞子ハイツがサイクリング拠点になっていた

私が訪れた時には、主にいわき新舞子ハイツ内の「新舞子サイクルステーション」といわき市四倉町の「Hayate Cycle」の2ヶ所でレンタサイクルが可能でした。ロードバイクや電動アシスト付き自転車(E-バイク)など、様々な車種を取り扱っていました。いわき七浜海道ではまさにサイクルツーリズムが進化中といった感じだったので、最新の情報をチェックしてみてください。

【写真】日本のサイクリングルート:しまなみ海道と同じようなブルーラインも
しまなみ海道と同じようなブルーラインも

全体的に平坦で、路面状態も非常に良好です。ブルーラインによる案内も整備されているため、初めて訪れる方でも迷う心配はほとんどないと感じました。距離は長めですが、市街地に近い区間が多く、休憩や距離調整がしやすいのも嬉しいポイントです。広大な太平洋と向き合える、懐の深いサイクリングルートだと感じます。

サイクリングロードいわき七浜海道
起点の例いわき新舞子ハイツ
終点の例いわき新舞子ハイツ
距離の目安約53km
走行時間イメージ5〜6時間

⑨ 耶馬渓サイクリングロード(大分県)

地方がぐちゃぐちゃな順番で恐縮ですが…お次は九州は大分。耶馬渓サイクリングターミナル周辺は、旧耶馬渓鉄道の廃線跡を活用した「メイプル耶馬サイクリングロード」を中心に楽しめる、人気上昇中のサイクリングエリアです。自転車で鉄道遺産をたどる体験は、観光サイクリングならではの特別感があります。

【イラスト】日本のサイクリングルート:耶馬渓サイクリングロード
耶馬渓サイクリングロード

このルートの最大の特徴は、鉄道時代に使われていたトンネルや鉄橋を、そのまま自転車で走れること。薄暗いトンネルを抜けた先に現れる渓谷の景色は印象的で、走るたびにちょっとした冒険気分を味わえます。耶馬渓といえば紅葉の名所としても有名で、秋には渓谷の木々が色づき、サイクリングロード沿いの景色が一気に華やぎます(かなり混みますが…)。春から夏にかけての新緑の季節も、清々しい空気の中を気持ちよく走れます。

【写真】日本のサイクリングルート:川沿いの手掘りトンネルに冒険心をくすぐられた
川沿いの手掘りトンネルに冒険心をくすぐられた

レンタサイクルは、拠点となる耶馬渓サイクリングターミナルで利用できます。クロスバイクや電動アシスト自転車など車種が揃っており、体力や目的に合わせて選びやすいのも安心材料です。鉄道廃線跡を利用しているため、全体的に勾配は非常に緩やかです。急な坂はほとんどなく、ファミリーや初心者でも無理なく走れておすすめだと感じました。

サイクリングロードメイプル耶馬サイクリングロード
起点の例耶馬溪サイクリングターミナルまたはJR中津駅
終点の例山国町守実
距離の目安約35km(中津駅起点の場合)
走行時間イメージ4〜5時間

⑩ 若狭湾サイクリングルート(福井県)

今度は日本海側。湖と海、まったく異なる表情の景色を一度に味わえるのが、若狭湾サイクリングルートの大きな魅力です。なかでも三方五湖を巡る通称「ゴコイチ」は、観光サイクリングとしても有名で、鏡のような湖面が非常に印象的でした。2024年の北陸新幹線延伸により、このエリアへのアクセスが格段に良くなったことで、より気軽に訪れやすくなっています。

【イラスト】日本のサイクリングルート:若狭湾サイクリングルート
若狭湾サイクリングルート

三方五湖は、それぞれ水質や色合いが異なる五つの湖が連なっており、湖ごとに微妙に変わる景色を楽しみながら走れます。湖畔の道は静かで落ち着いた雰囲気があり、水面を渡る風を感じながら走る時間はとても穏やかです。一方で、少し足を延ばせば日本海沿いの区間にも出られ、荒々しさを感じる海岸線や広い水平線が現れます。短い距離の中で、これだけ景色の振れ幅があるルートはそう多くありません。

【写真】日本のサイクリングルート:三方五湖は鏡のように美しかった
三方五湖は鏡のように美しかった

レンタサイクルは、三方駅や美浜駅周辺で利用でき、観光の起点を作りやすいのもポイントです。特別な装備がなくても、ふらっと訪れて走り出せる環境が整っています。三方五湖を一周する距離はおよそ30km前後で、高低差も比較的少なめです。半日あれば十分に楽しめるボリューム感で、初心者や久しぶりに自転車に乗る方にも無理がありません。

サイクリングロード若狭湾サイクリングルート(ゴコイチ:三方五湖一周)
起点の例JR三方駅
終点の例JR三方駅
距離の目安約30km
走行時間イメージ3〜4時間

⑪ あづみ野やまびこ自転車道(長野県)

長野県もサイクルツーリズムが盛んな地域です。次にご紹介する「あづみ野やまびこ自転車道」と安曇野・松本市内散策サイクリングを組み合わせたコースは、長野らしさが詰まっている感じがしておすすめ。北アルプスの麓をゆったりと巡ります。最大の魅力は、走っている間ずっと視界に入り続ける北アルプスの存在感。特に春から初夏にかけては、残雪を抱いた山々と新緑の田園風景のコントラストが見事で、ペダルを止めて何度も振り返りたくなります。

【イラスト】日本のサイクリングルート:あづみ野やまびこ自転車道

安曇野エリアに入ると、わさび田や水車小屋、澄んだ湧水が点在し、日本の原風景と呼びたくなる景色が続きます。道の駅「アルプス安曇野ほりがねの里」といった立寄りスポットもあり。少し足を延ばせば、国宝・松本城や大王わさび農場、美術館などの観光スポットも多く、サイクリングだけでない楽しみもあります。

【写真】日本のサイクリングルート:これぞ長野という景色がずっと続いていました
これぞ長野という景色がずっと続いていました

レンタサイクルは、松本駅周辺や穂高駅前を中心に選択肢が豊富で、シェアサイクルも整備されています。旅程に合わせて柔軟に組み立てやすいのも助かります。長野というと山岳エリアのイメージが強いですが穂高駅周辺を起点にした安曇野のポタリングは、ほぼ平坦で道も分かりやすく、初心者やファミリーにも安心です。実際に走ったあづみ野やまびこ自転車道(約17.5km)も坂はほとんどなく、景色を楽しみながら快適に走れました。

サイクリングロード松本から安曇野あづみ野やまびこ自転車道
起点の例JR松本駅穂高川と烏川の合流地点付近
終点の例JR穂高駅平瀬橋付近
距離の目安約25〜30km(散策含む)約17.5km
走行時間イメージ3〜4時間2時間

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11選以外のサイクリングコース

今回は、日本各地を実際に自転車で旅してきた中から、観光サイクリングとして特におすすめしたい11ルートを紹介しました。ただし、ここで取り上げなかったからといって、ほかのルートの魅力が劣るわけではありません。日本には、まだまだ素晴らしいサイクリングロードや、自転車で走ってこそ楽しさが増すエリアが本当にたくさんあります。

【写真】日本のサイクリングルート:遠いけど利尻島のサイクリングロードもいい
遠いけど利尻島のサイクリングロードもいい

たとえば、兵庫県の淡路島を一周する「アワイチ」は、今や全国的に知られた定番ルートです。距離はありますが、海沿いの景色と島ならではの開放感は格別で、エリアを絞って走れば観光サイクリングにもおすすめ。首都圏に住むサイクリストにとっておなじみなのが「荒川サイクリングロード」。関西では、京都の嵐山から木津川市まで、桂川・宇治川・木津川沿いをつなぐ全長約45kmの「木津川サイクリングロード」。探してみると近場にも自転車道があることも。

【イラスト】日本のサイクリングルート:ナショナルサイクルルートに登録されているルート
ナショナルサイクルルートに登録されているルート

また、国土交通省のナショナルサイクルルートに選ばれている「トカプチ400」や「富山湾岸サイクリングコース」のように、本格的なロングライドを想定したルートも各地で整備が進んでいます。一方で、有名な自転車道がなくても、歴史ある城下町や港町など、観光スポットが点在する町をレンタサイクルやシェアサイクルでゆっくり散策するのも、とてもおすすめです。すぐに停まれて、細い路地にも入れる自転車だからこそ見つかる風景や空気感を楽しむことも、観光サイクリングの大きな魅力だと思います。

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観光サイクリングのヒント

自転車で走れる距離

初めて観光サイクリングに挑戦する方にとって、「どれくらいの距離を走れるのか」「思ったより時間がかかってしまわないか」といった不安はつきものだと思います。普段あまり自転車に乗らない方であれば、なおさらですよね。そんなときは、少し控えめなくらいの距離設定から始めるのがおすすめです。

【イラスト】日本のサイクリングルート:自転車で1時間に進むことができるイメージ

目安として、1時間ほどのサイクリングであれば、走行距離はおおよそ10km前後。信号待ちや写真を撮る時間、ちょっとした休憩を含めると、観光サイクリングではこのくらいがちょうどよく感じます。1日レンタサイクルを借りて、観光をしながら走る場合でも、無理のない距離は30〜40km程度。これくらいに収めておくと、途中でカフェに立ち寄ったり、気になる場所で足を止めたりする余裕が生まれます。

レンタサイクルやシェアサイクル

計画を立てる際にぜひ確認しておきたいのが、レンタサイクルの貸出し場所と返却方法です。スタート地点とゴール地点が同じでなくても、乗り捨てができるサービスがあれば、片道だけ走るサイクリングも組み立てやすくなります。フェリーや電車と組み合わせると、行動の幅もぐっと広がります。

【写真】日本のサイクリングルート:シェアサイクルは乗捨てスポットも多くて便利
シェアサイクルは乗捨てスポットも多くて便利

最近はシェアサイクルが整備されているエリアも増えてきました。返却場所の自由度が高いのは大きなメリットですし、坂道が多い地域では電動アシスト付き自転車を選ぶのも、とても賢い選択だと思います。自分の体力や旅のスタイルに合わせて、無理なく楽しむこと。それが観光サイクリングを長く好きでいるための一番のコツだと思います。


このページでは日本でおすすめのサイクリングルート11選について紹介しました。初めてのしまなみ海道サイクリングを計画中の方に向けた詳しい情報は、以下のページにて徹底解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

特集・徹底解説

Posted by KAWAI