【おすすめの入門書】スポーツ自転車やサイクリングを始めてみたい人におすすめの本

2026年1月22日

【タイトル】初めの一冊!サイクリングを始めたい人にオススメな書籍

サイクリングを始めたいけれど不安がある方へ。自転車の選び方から楽しみ方、旅の魅力まで、初心者にやさしく寄り添うおすすめ書籍を紹介します。

こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイと申します。今回はサイクリングの入門書特集です。自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。

読者の皆様のご支援をもとに取材・執筆やウェブサイトの維持管理をしています。記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお有償無償に関わらず、業者様からの掲載依頼はお断りしています。

サイクリングを始めてみたい

本から入るのもおすすめ

スポーツ自転車やサイクリングを始めてみたいと思ったとき、まず何から手を付ければいいのか迷う方は多いと思います。自転車の種類や装備、走り方やルールなど、分からないことが次々と出てきますよね。そんなときに、本を一冊手に取ってみるのも、サイクリングへの入り口としてとても有効な方法です。

【写真】スポーツ自転車やサイクリング入門書籍:さまざまな自転車の本を読んでおすすめします
様々な自転車の本を読んだ経験からおすすめします

ひとくちにサイクリングと言っても、その楽しみ方は本当にさまざま。自転車で旅をしてみたい人もいれば、休日に近所をのんびり走りたい人、運動不足解消やダイエットなどフィットネス目的の人、本格的にロードバイクに乗ってレースに挑戦したい人もいます。どれが正解ということはなく、自分が「楽しそう」と感じるスタイルを見つけることが何より大切です。

【写真】スポーツ自転車やサイクリング入門書籍:気になる一冊を手に取ってみよう(生成AI画像)
気になる一冊を手に取ってみよう(AI画像)

そのためにも、自分の目的やレベルに合った本を選ぶことが大事だと思います。初心者向けにやさしく書かれた本もあれば、経験者向けに専門的な内容を掘り下げた本もあります。今の自分に合わない本を選んでしまうと、サイクリングの趣味は私には合わないと感じてしまうかもしれません。

このページのトピック
  1. サイクリング入門におすすめな書籍
  2. 自転車で出かけてみたくなる書籍
  3. セルフメンテナンスのための本

私は自転車に乗るのも大好きですが、自転車の本、特に旅行記を読むのが大好きです。このページでは、当ウェブサイトの筆者である私カワイが、これからサイクリングを始めてみたいと考えている方に向けて、安心して手に取れるおすすめのガイドブックや書籍を厳選してご紹介していきます。

自分に合った一冊を見つけるヒントとして、参考にしてもらえたらうれしいです♪

1. 入門におすすめな書籍

まずは、スポーツ自転車やサイクリングを趣味として始めてみたい人に向けた「ハウツー」「体験談」などが紹介されている本を紹介していきます。体系的に幅広いトピックにふれている本だと、辞書的な使い方もできますね。

スポーツ自転車でいまこそ走ろう!

【書影】スポーツ自転車でいまこそ走ろう!(ロコモーションパブリッシング)
スポーツ自転車でいまこそ走ろう!
単行本スポーツ自転車でいまこそ走ろう! ~一生楽しめる自転車の選び方・乗り方
著者山本 修二
出版社技術評論社
ページ数176ページ
本のサイズ15.1 x 1.6 x 21.2 cm
ISBN-13978-4297126339
出版日2022年2月24日

まずはこちらの本を紹介。『スポーツ自転車でいまこそ走ろう!』は、速く走るよりも「ユルく走って」街の景色や土地の色を楽しむようなサイクリングスタイルに興味がある方に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。著者の山本修二さんは、長年にわたり自転車文化を見つめてきたライターで、自分のペースで楽しむサイクリングの魅力を丁寧に伝えています。

この本の軸にあるのは、「競わない自転車」という考え方。軽さや高価なパーツにこだわらなくても、自転車は十分に楽しいというメッセージが、全編を通して一貫しています。グラベルバイクやバイクパッキング、Eバイクなど、近年注目されているスタイルも自然な文脈で紹介されており、「こんな楽しみ方があってもいいんだ」と肩の力が抜けます。

しまなみ海道のように、景色を味わいながら走るルートでは、速さよりも快適さや視野の広さが大切になりますが、この本で語られるアップライトな姿勢や太めのタイヤの考え方は、まさにその感覚と重なります。これからスポーツ自転車を始めたい人はもちろん、昔ロードバイクに乗っていて一度離れてしまった人にもおすすめです。「一生楽しめる」というサブタイトルの通り、自転車と長く付き合うためのヒントが、やさしい言葉で詰まった一冊だと感じました。

めざせ!しまなみ海道 サイクリング入門

【書影】めざせ! しまなみ海道 サイクリング入門(八重洲出版)
めざせ! しまなみ海道 サイクリング入門
ムック本めざせ! しまなみ海道 サイクリング入門
出版社八重洲出版
ページ数136ページ
本のサイズ21 x 0.9 x 26.5 cm
ISBN-13978-4861446498
出版日2022年4月28日

「スポーツ自転車は持っているけれど、通勤以外ではあまり使っていない」「少し走るとお尻が痛くなる」「出先でのトラブルが不安」そんな方にまずおすすめしたいのが、『めざせ! しまなみ海道 サイクリング入門』です。この本は、サイクリングの基本をとても丁寧に解説してくれる実践的な入門書。

必要なアイテムや走り方の基礎、変速の使い方、パンク修理など、初心者が最初につまずきやすいポイントを順を追って学べる構成になっています。安全面への配慮がしっかりしているのも安心できる点です。近場のサイクリングからサイクリングロード、輪行、宿泊ライドへと少しずつステップアップしていく流れ。ウエアやバッグ選び、お尻の痛みとの向き合い方など、実際に走り始めてから役立つ話題も多く、「次は何をしてみようか」と想像が膨らみます。

最終的には、サイクリストの憧れでもあるしまなみ海道がひとつの目標として描かれています。これからサイクリングを始めたい方や、持っている自転車をもっと楽しみたい方にとって、「自分にもできそう」と感じられる一冊だと思います。自分の自転車でしまなみ海道を自由に旅できるようになることを、ぜひ目指してみてください。

疋田智の自転車生活スターティングBOOK

【書影】疋田智の自転車生活スターティングBOOK(ロコモーションパブリッシング)
疋田智の自転車生活スターティングBOOK
書籍疋田智の自転車生活スターティングBOOK
著者疋田 智
出版社ロコモーションパブリッシング
ページ数104ページ
本のサイズ25.6 x 18 x 1.6 cm
ISBN-13978-4862120359
出版日2006年1月27日

続いてご紹介するのは2006年出版の本ですが『疋田智の自転車生活スターティングBOOK』です。著者の疋田智さんは、自転車ツーキニストとして知られ、長年にわたり自転車雑誌や一般メディアで、自転車のある暮らしを発信してきた人物。特別なアスリートではなく、ごく普通の生活者として自転車を使いこなしてきた視点が、この本全体のベースになっています。

本書は、疋田さん自身の自転車通勤や日常の体験を軸に、自転車が少しずつ生活に根付いていく過程を描いたスターティングブックです。スポーツ自転車の選び方やウエア、安全対策、防犯といった実用的な内容も網羅されていますが、読み進めるうちに「遠くまで行くこと」そのものが、特別な挑戦ではなくなる感覚が伝わってきます。

ハウツー一辺倒ではなく、自転車で行動範囲が広がることで、時間の使い方や街の見え方が変わっていく。その実感が、肩の力の抜けた文章で語られているのも魅力です。情報としてはやや古い部分もありますが、これから自転車を生活に取り入れてみたい人にとって、今でも背中をやさしく押してくれる本だと思います。

疋田さんはこの本以外にも多数の自転車関連の本を書かれていますよ♪

スポーツバイク入門マニュアル

【書影】最新スポーツバイク入門マニュアル(笠倉出版社)
スポーツバイク入門マニュアル
ムック本最新スポーツバイク入門マニュアル
出版社笠倉出版社
ページ数96ページ
本のサイズ29.7 x 21 x 0.8 cm
ISBN-13978-4773029772
出版日2025年5月27日

より”マニュアル・解説書”に寄った一冊をご紹介。スポーツバイクに興味はあるけれど、「種類が多すぎて違いが分からない」「何を基準に選べばいいのか不安」という方におすすめなのが『最新スポーツバイク入門マニュアル』です。このは、2021年に刊行された『スポーツバイク入門ガイド』をベースに、掲載モデルや情報を刷新した最新版。ロードバイクやクロスバイクだけでなく、グラベルロード、Eバイク、ミニベロまで幅広くカバーしているのが特徴です。

レビューでも「最初の一冊として分かりやすい」「辞書的に使える」といった声が多く見られます。特に印象的なのは、「どんな乗り方をしたいか」から逆算して自転車を選ぶという考え方。価格帯やサイズ、パーツの違いなども整理されていて、初心者がつまずきやすいポイントを丁寧にフォローしてくれます。

写真や図解が多く、専門用語に慣れていない人でも読み進めやすい構成です。乗り方の基本や車道走行のルール、簡単なメンテナンスまで一冊で網羅されているので、これからスポーツバイクを始めたい方や、購入前に全体像を把握しておきたい方にとって、安心して手に取れる入門書だと思います。

自転車を趣味にする

【書影】最新スポーツバイク入門マニュアル(笠倉出版社)
自転車を趣味にする
ガイドブック自転車を趣味にする 楽しく走るロードバイク入門
著者ななな
出版社マイナビ出版
ページ数144ページ
本のサイズ1.2 x 14.8 x 21 cm
ISBN-13978-4839984359
出版日2024年2月26日

ロードバイクを「競技」ではなく、「趣味」として楽しみたい人に、まず手に取ってほしい一冊が本書です。著者は自転車系YouTuberとして人気の「ななな」さん。自分自身がロードバイクにハマっていった体験をベースに、「なぜ楽しいのか」「どこが面白いのか」を素直な言葉で伝えてくれます。

前半では、ロードバイク選びや基本的なパーツ、最低限知っておきたいメンテナンスを丁寧に解説。難しさよりも「これならできそう」と感じさせてくれる構成なので、初心者でも安心して読み進められます。そして本書の大きな魅力は後半。北海道から沖縄まで、実際に走って感動したサイクリングコースを、景色や食の楽しみとともに紹介しています。

50km、100kmを走り切った先にある達成感や、その土地ならではの空気感がリアルに伝わってきて、「自分も走ってみたい」と自然に思わせてくれます。ロードバイクを通じて日常が少し豊かになる、そんな未来を具体的に描ける一冊。これから始める人にも、始めたばかりの人にも、背中をやさしく押してくれる”はじめの一冊”です。

楽しみ方を見つけよう

ひとことに「サイクリング」と言ってもその楽しみ方は多種多様です。「サイクリングの本」を探すときに、まず最初に自分がどのような楽しみ方に興味がありそうか考えてみるといいと思います。ジャンルがスタイルが自分のやってみたいこととしっかり合った本は、いい師匠になりますよ。

サイクリングのスタイルの例

スポーツ・フィットネス 舗装路を速く、遠くまで走ることを目的としたスタイルです。本格的なサイクルウェアに身を包み、体力作りや爽快感を求める層に人気です。

ポタリング・街乗り 「自転車版のお散歩」です。近所や旅先をゆったり走りながら、おしゃれなカフェに寄ったり、美味しいものを食べたりする、最もハードルの低い楽しみ方です。

コミューター 通勤通学など日常生活の中にサイクリングを取り入れるスタイル。単なる移動を「アクティビティ」に変えようというジャンルです。

ロングツーリング・旅 数日かけて見知らぬ土地を巡る「旅」としてのサイクリング。日本一周や旧街道巡りなど、移動そのものを旅の目的にするスタイルです。

キャンプツーリング 自転車にテントや調理器具を積んでキャンプ場を目指します。最近は「バイクパッキング」と呼ばれる、軽量なバッグを車体に直接取り付けるスタイルがトレンドです。

ヒルクライム あえて険しい坂道や峠を登ることに特化したスタイル。苦労した後の頂上からの絶景や、自分の限界に挑戦するストイックな楽しみがあります。

こうしたスタイル(ジャンル)は組み合わせてより深い楽しみ方もできます。手に取ろうとしている「自転車の本」がどのジャンルなのかを知っておくと、「自分に合わなかった」という失敗が少ないかもしれません。私なりの「サイクリングの始め方」はこちらのウェブページで特集しています。

2. 自転車で出かけてみたくなる書籍

続いて、サイクリングについてのエッセイや自転車旅の紀行など、読んでいるとついつい自転車で出かけたくなる本をピックアップして紹介したいと思います。ハウツーではない、こうした先人たちの体験記は、自分の自転車の楽しみ方にインスピレーションを与えてくれます。尾道のカフェやしまなみ海道の海岸で読むのにもぴったりです。

臆病者の自転車生活

【書影】臆病者の自転車生活(亜紀書房)
臆病者の自転車生活
エッセイ本臆病者の自転車生活
著者安達 茉莉子
出版社亜紀書房
ページ数192ページ
本のサイズ17.8 x 13 x 1.5 cm
ISBN-13978-4750517582
出版日2022年9月15日

自転車が人生に与える力を、これほど静かに、そして深く描いた一冊はそう多くないと思います。『臆病者の自転車生活』は、心に不安や怖さを抱えながら生きてきた著者(ご本人曰く、心に怯えた犬を飼った臆病者)が、電動アシスト自転車との出会いをきっかけに、少しずつ行動範囲と心の世界を広げていくエッセイ集です。最初は近所を走るだけだった自転車が、横浜、鎌倉へと導き、やがてロードバイクに乗り、真鶴へ、北海道へとつながっていく。

その一歩一歩がとても慎重で、だからこそ読んでいて胸に迫ります。「怖い」「できない」と感じる気持ちを無理に否定せず、それでも前に進んでみる。その姿は、自転車に限らず、新しいことに挑戦するすべての人の背中をそっと押してくれます。自転車は、強い人のための趣味じゃなくていい。臆病なままでも、ゆっくりでも、人生はちゃんと動き出す。本書はそんな大切なことを、温度のある言葉で教えてくれる一冊です。

おりたたみ自転車はじめました

【書影】おりたたみ自転車はじめました(KADOKAWA)
おりたたみ自転車はじめました
コミックエッセイおりたたみ自転車はじめました
著者星井 さえこ
出版社KADOKAWA
ページ数192ページ
本のサイズ15 x 1.6 x 21 cm
ISBN-13978-4046050687
出版日2021年2月26日

おりたたみ自転車の楽しさを、「旅」と「日常」の両方からやさしく教えてくれるのが、この『おりたたみ自転車はじめました』です。コミックエッセイ形式なのでとても読みやすく、自転車に詳しくなくても自然と世界に入り込めます。工業デザイナーでもあるさえこさんが、おりたたみ自転車と出会い、電車に載せて出かけたり、街をゆっくり走ったりしながら、自分だけの楽しみ方を見つけていく過程が丁寧に描かれています。

本書の魅力は、遠くへ行くことだけが旅じゃない、と気づかせてくれるところ。井の頭公園の朝、荒川の早朝ライド、下町の路地裏散策など、どれも特別な装備や体力がなくても真似できそうなコースばかりで、「次の週末、ちょっと走ってみようかな」と思わせてくれます。そして後半には、輪行のやり方やおりたたみ自転車の選び方、服装や持ち物までしっかり解説されていて、入門書としてもとても実用的です。

しまなみ海道を走るエピソードも登場!気負いはなく「自分のペースで楽しめばいい」という空気感が終始流れています。速さや距離よりも、風や匂い、寄り道の楽しさを大切にする人にこそ読んでほしい一冊。おりたたみ自転車が、世界を少し身近にしてくれることを、やさしく教えてくれます。

星井さんのコミックエッセイ第2弾『おりたたみ自転車と旅しています』もおすすめです♪

行かずに死ねるか!

【書影】行かずに死ねるか! 世界9万5000km自転車ひと(幻冬舎)
行かずに死ねるか!
書籍行かずに死ねるか! 世界9万5000km自転車ひとり旅
著者石田 ゆうすけ
出版社幻冬舎
ページ数323ページ
本のサイズ10 x 15.1 x 1 cm
ISBN-13978-4344409590
出版日2007年6月7日

”冒頭から旅の世界に引き込まれます”。自転車旅の本を語るうえで、避けて通れない一冊がこの『行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅』。著者の石田ゆうすけさんが、7年半をかけて自転車で世界を巡った実体験を綴った本で、「自転車本の金字塔」と呼ばれるのも納得の内容です。

この本が特別なのは、距離や過酷さを誇る旅の記録ではなく、旅先で出会った人々の温度や、その土地の匂い、心が揺れ動く瞬間が、驚くほど生々しく描かれているところ。砂漠での孤独、国境を越える緊張、言葉が通じなくても差し出される親切。読み進めるほどに、自分も同じ場所に立っているような感覚になります。私の自転車旅スタイルにも大きな影響を与えた一冊です。

石田さん自身は決して超人的な冒険家ではなく、臆病さや迷い、不安も正直に書いています。それでもペダルを踏み続けた理由が、「行きたいから」「見てみたいから」というシンプルな衝動だったことが、胸に強く刺さります。

しまなみ海道のような国内のサイクリングでも、ふと遠くへ行きたくなる瞬間がありますが、この本はその感覚を何倍にも増幅させてくれます。さすがに世界一周はハードルが高すぎますが……。ただ、自転車でどこまで行けるのかを想像するだけで、日常の景色が少し変わる。そんな力を持った一冊です。

読み終えたら『いちばん危険なトイレといちばんの星空』や『洗面器でヤギごはん』もぜひ♪

十六歳のオリザの冒険をしるす本

【書影】十六歳のオリザの冒険をしるす本(講談社)
十六歳のオリザの冒険をしるす本
書籍十六歳のオリザの冒険をしるす本
著者平田 オリザ
出版社講談社
ページ数439ページ
本のサイズ10.8 x 1.5 x 14.8 cm
ISBN-13978-4062766753
出版日2010年9月15日

『十六歳のオリザの冒険をしるす本』は、世界一周自転車旅行という大胆な挑戦を、高校生の視点から記録した一冊です。著者は後に劇作家として活躍する平田オリザさんですが、本書ではまだ何者でもない16歳の少年が、強い衝動に突き動かされて旅に出る姿が描かれています。元々の本は1981年に晩聲社から出版されたものでもっと長い題名がついていました。

この本の魅力は、冒険のスケール以上に、その内面の揺れ動きが丁寧に言葉にされている点です。親に理解されない不安、友人との距離、異文化との衝突、貧困や差別に直面したときの戸惑い。若さゆえの率直さで綴られる思考は、読んでいて胸がざわつくほど生々しい。

「なぜ理由なく旅に出てはいけないのか」という問いは、自転車旅に限らず、自分の人生をどう生きるかという普遍的なテーマとして響きます。しまなみ海道を走っているときにも、理由はうまく説明できないけれど、ただ走りたいと思う瞬間があります。この本は、そんな衝動を肯定してくれる存在です。テクニックや装備の話はほとんどありませんが、自転車で遠くへ行くとはどういうことなのか、その本質を静かに教えてくれる一冊。若い人はもちろん、大人になってから読むと、また違った刺さり方をする本だと思います。

アオバ自転車店

【書影】並木橋通りアオバ自転車店1巻(少年画報社)
並木橋通りアオバ自転車店 1巻
漫画シリーズ並木橋通りアオバ自転車店
著者宮尾 岳
出版社少年画報社
掲載誌ヤングキング
巻数全20巻
連載期間1999年 – 2007年

『並木橋通りアオバ自転車店』は、自転車を通じて日常の小さな喜びや人とのつながりを描いた人気漫画シリーズ。舞台は街角の自転車店で、店主や客、それぞれが抱える悩みや悔い、そして前に進むきっかけが丁寧に綴られています。「自転車という道具が人の人生に寄り添う物語」が展開し、ロードバイク乗りだけでなく、日常系の物語が好きな方にもおすすめのシリーズです。基本的に一話完結モノなので読み始めやすいですよ。

ちなみに同作者の『アオバ自転車店』は第2シリーズ、『アオバ自転車店へようこそ!』は第3シリーズ、『アオバ自転車店といこうよ!』は現在も連載中の第4シリーズです。名前が似ていますがシリーズが異なりますのでご注意を。

表紙の絵柄からは想像しにくいかもしれませんが、人情味、人間味あふれる物語たちです♪

3. セルフメンテナンスのための本

スポーツ自転車にメンテナンスはつきものです。ですが、メンテナンス本は最初に買うべき必須アイテムではありません。自転車を購入した自転車屋さんにメンテナンスはお願いするというスタンスでもOKです。「自分で整備やカスタムができるようになりたい」という方は、一冊を手元に置いておくといいですね。最低限のメンテナンス知識があると、遠出の際の不安も減りますね。

ロードバイクメンテナンス入門

【書影】すべてがわかる! ロードバイクメンテナンス入門(コスミック出版)
すべてがわかる! ロードバイクメンテナンス入門
ムック本すべてがわかる! ロードバイクメンテナンス入門
著者鏑木 裕
出版社コスミック出版
ページ数191ページ
本のサイズ21 x 1.1 x 25.7 cm
ISBN-13978-4774784366
出版日2017年12月19日

著者の鏑木裕さんは、スポーツバイク専門ショップ「轍屋」の店主として長年プロの現場に立ち、数多くの愛車と向き合ってきた人物です。その経験が、初心者にも分かりやすい言葉と丁寧な手順でまとめられているのが本書の大きな魅力のひとつ。洗車や日常点検、変速調整といった基本から、ハンドル・サドルのポジション調整、ホイールやブレーキの整備、駆動系のメンテナンスまで、段階を追って解説されています。

レビューでも、「写真や図が多く、難しい専門用語も噛み砕いて説明されている」「実際に手を動かしながら読み進められる」といった声が目立ちます。特に、工具の正しい使い方やトルク管理といった基本中の基本を丁寧に解説している点は、自己流でやってしまいがちなミスを防ぐ助けになるはずです。

自転車トラブル困ったときの一発解決事典

【書影】すべてがわかる! ロードバイクメンテナンス入門(コスミック出版)
自転車トラブル困ったときの一発解決事典
単行本自転車トラブル困ったときの一発解決事典
監修白井 友次
出版社ナツメ社
ページ数192ページ
本のサイズ18.2 × 12.8 × 2.0 cm
ISBN-13978-4816348662
出版日2010年4月14日

自転車に乗っていると、必ずと言っていいほど“困った!”がやってきます。パンクやブレーキの不調といった代表的なトラブルから、「お尻の痛み」「ギア比の変更」など、意外に悩む細かな問題まで、本書はひとつひとつズバリ解決してくれる事典です。写真や図が豊富で、初心者でも原因と対処方法がすぐに分かる実用性の高さがレビューでも評価されています。メンテナンス本ほど深く学ぶ時間がなくても、困ったときにぱっと開ける“現場の救急箱”的な一冊。遠出の前後や走行中のちょっとした不安を減らしたい人におすすめです。

まずは観光サイクリング

自転車をまだ買っていない、買うのを迷っているという方は、まずはレンタサイクルやシェアサイクルでの気軽なサイクリング体験をしてみることをおすすめします。しまなみ海道のようなサイクリングで有名なコースをレンタサイクルで走ってみるのも良し。観光地での移動手段としてシェアサイクルを利用してみるのもいいですね。

【イラスト】日本のサイクリングルート:私が選んだ11の観光サイクリングルート
私が選んだ11の観光サイクリングルート

こちらの記事では実体験をもとに、私自身が「観光サイクリングとして特におすすめしたい」と感じた日本のサイクリングルートを、11ルート、私的”ベストチョイス”として勝手に選出して紹介しています。いずれも難易度が低く、景色や土地の空気感を楽しみながら、無理なく走れることを重視して選びました。距離やアップダウンの面でも、初心者から中級者の方が旅として計画しやすいルートを中心にしています。

気になった一冊を

ここまで、サイクリングを始めたい方に向けて、さまざまな切り口の書籍をご紹介してきました。自転車の選び方や乗り方を丁寧に教えてくれる入門書、自転車とともに人生が少しずつ変わっていく様子を描いたエッセイ、そして遠くへ走り出す勇気をくれる旅の記録。それぞれ内容も雰囲気も違いますが、どの本にも共通しているのは「自転車は特別な人の趣味ではない」ということです。

【写真】スポーツ自転車やサイクリング入門書籍:ちょっと走ってみようかなから始まる
「ちょっと走ってみようかな」から始まる

最初の一歩は、立派な自転車を買うことでも、長い距離を走ることでもありません。本を開き、誰かの体験に触れ、「ちょっと走ってみようかな」と思えた瞬間からもうサイクリングは始まっています。自転車は、体力や年齢、経験に関係なく、自分のペースで世界を広げてくれる乗り物だと思っています。

しまなみ海道へもぜひサイクリングをしに来てみてください。サイクリングの趣味を始める前でも、始めてからでも大丈夫です。これからサイクリングを始めてみようかなという方には、自転車にハマるきっかけになったら嬉しいですし、始めたばかりの方なら、しまなみ海道を旅するのをひとつの目標にしてもいいですね。しまなみ海道サイクリングが良い自転車体験になりますように。


このページでは、サイクリングをこれから趣味にしてみたい方におすすめの書籍をご紹介しました。私のこのウェブサイト「しまなみ自転車ツーリングTips」では主に、初心者でも楽しめるサイクリングの聖地、しまなみ海道の情報をまとめています。こうしたガイドブックの補足や個人ブログならではの視点での情報の収集に活用いただき、しまなみ海道サイクリングの計画にお役立ていただければ幸いです。

2026年1月22日ガイドブック・地図,ビギナー・初心者必見

Posted by KAWAI