【初心者向け】サイクリングルートの選び方~距離の決め方から泊まりがけの旅まで

【タイトル】ビギナー向け、サイクリングルートや目的地の選び方

自転車を始めたばかりのころ、「どこを走ればいいの?」と迷う方は多いと思います。サイクリングは、目的地だけでなく「どの道を走るか」が醍醐味です。ここでは、初めての方でも無理なく楽しめるサイクリングルートの選び方を、距離の考え方からルートパターン、旅への広げ方まで順を追ってご紹介していきます。

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この記事の筆者:カワイ

こんにちは、しまなみ海道在住のカワイと申します。自転車旅歴は10年以上で全県を走った私の経験が、サイクリングを始めてみたいビギナーの不安や疑問を解決するためのヒントになれば嬉しいです。

読者の皆様のご支援で取材・執筆やウェブサイト維持管理をしています。もしお役に立ちましたらサポートをお願いします。Amazonや楽天のリンクは私の個人的なおすすめに基づくアフィリエイトリンクで、有償無償に関わらず業者様からの掲載依頼はお断りしています。

まずは短距離・短時間から

最初は1日10kmの散策

自転車を始めたばかりのうちは、いきなり長い距離にチャレンジするよりも、1日10kmほどの短い散策から始めることをおすすめしています。距離ではなく1時間~2時間といった時間でイメージするのもいいですね。体がまだ自転車の動きに慣れていない時期は、ペダリングや重心の取り方、ブレーキのタイミングなど、基本的な操作を体に染み込ませることがとても大切です。

【写真】サイクリングルートの選び方:まずは近場の短距離ルートでサイクリング
まずは近場の短距離ルートでサイクリング

シティサイクルとスポーツ自転車は乗り心地やブレーキの効き具合が結構違います。「これくらいのスピードで走っていると、この距離では止まりきれないかも」「あの段差や金網は注意しよう」といった危険を予測する力も、この時期に少しずつ養っておくと、その後のサイクリングが格段に安全で安心なものになっていきます。

【写真】サイクリングルートの選び方:都市部でも川沿いは比較的走りやすい
都市部でも川沿いは比較的走りやすい

まずは知っている道を繰り返し走ってみましょう。近くに川などがあればまずは河川敷のサイクリングがおすすめです。見慣れた通学路や近所の道も、自転車で走ると全然違う景色に見えてくるから不思議です。安全に走れるという自信がついてきたら、少しずつ知らない道へと足を延ばしてみてください。

慣れてきたら、少しずつ距離を伸ばす

体が自転車に慣れてきたら、徐々に1日の距離を伸ばしていきましょう。「先週は15kmだったから、今日は20kmにチャレンジしてみよう」という感じで、無理のない範囲で少しずつ距離を積み重ねていくのがコツです。最初の頃はモチベーション維持と安全を考えて「疲れすぎないこと」が大事です。

【イラスト】サイクリングルートの選び方:少しずつステップアップしていこう!
少しずつステップアップしていこう!

ひとつの目安として、「1日100kmを走れること」を中長期の目標に置いてみるといいと思います。距離を競うためではなく、自分の体力のものさしとして活用する感覚です。1回でも1日100km走った経験があると、それ以降のサイクリング計画を立てるときに「これは自分にとってどのくらいの難易度か」がイメージしやすくなります。

このページのトピック
  • サイクリングルート設計の3つのパターン
  • 車載や輪行を駆使して旅を広げる方法
  • 道そのものを楽しむ旅&面の旅という視点

もちろん100kmが最終的なゴールというわけではなく、その過程で自分なりのサイクリングの楽しみ方の方向性のようなものが見えてくるはずです。

小さな目標を設定して、クリアしていくと自然に自信も体力も付いてきますよ♪

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サイクリングルートの3つの基本パターン

パターン①:自宅から周遊

最も基本となるのが、自宅をスタート&ゴールにして行けるところまで行って戻ってくるルートです。「今日は北の方面へ」「今日は川沿いを南へ」といった感じで、少しずつ知らない道を開拓していく楽しさがあります。帰りのことを考えて、どこで折り返すかを事前にざっくりと決めておくと安心です。

【イラスト】サイクリングルートの選び方:パターン①:自宅から周遊する

私はあえてルートをしっかり決めずに、気の向くままに走ってみるのが好きで、ルートを事前にがっちりと決めないのも面白い方法です。「こんな場所があったんだ!」「こんな道があったんだ!」という思いがけない発見が、自宅周遊サイクリングの大きな魅力のひとつだと思います。

パターン②:拠点を作って周遊

自宅周辺を走り慣れてきたら、スタート地点を変えてみましょう。

最もシンプルな方法が、車に自転車を載せて別の場所に移動する「車載サイクリング」です。長時間駐車できる有料駐車場に車を停めて、そこをスタート&ゴールにすると、行動範囲が一気に広がります。自宅周辺では走れなかった山の向こうのエリアの道や、海沿いの景色の中を走れるようになるので、ぐっと楽しみの幅が広がっていきます。

【イラスト】サイクリングルートの選び方:パターン②:拠点を作って周遊する

車載サイクリングのポイントは、駐車場選びです。停められる時間や料金、自転車の積み下ろしがしやすいかなども確認しておくといいですよ。日程に数日の余裕がある場合には、駐車場ではなく宿を拠点にして、町や郊外を周遊してみるのも楽しいです。観光地などでレンタサイクル貸出所を拠点にしてエリアを周遊する方法もあります。

パターン③:片道サイクリング

拠点を作るルートの場合、どうしても「戻ってこなければいけない」という制約が生まれてしまいます。体力に余裕があっても、「帰りのことを考えると、あまり遠くまで行けないな」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

そこで活用したいのが、鉄道やフェリーなどの公共交通機関を組み合わせる「片道サイクリング」です。行きは自転車で走り、帰りは電車やフェリーで戻ってくるという組み合わせができると、往復の体力を気にせず、思い切り一方向に走ることができます。フェリーは自転車をそのまま載せられる場合がほとんどなので、特に便利です。

【イラスト】サイクリングルートの選び方:パターン③:片道サイクリングで「一方向」に走る

サイクリングをしようとしている大まかなルート上で、あまり面白くなさそうな部分を輪行でカットするのもあり。限られた時間でサイクリングを楽しむ手段のひとつです。しまなみ海道の周辺でも、各島をつなぐフェリーが充実しており、片道サイクリングがやりやすい環境が整っています。

実際に自転車を鉄道で運ぶ方法は次の章で紹介しますね♪

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輪行でサイクリングの世界が広がる

片道サイクリングなどで鉄道に自転車を載せる場合は「輪行(りんこう)」という方法が必要になります。自転車のタイヤを外すなどして、専用の袋(輪行袋)に収納し、荷物として持ち込む方法です。

【写真】サイクリングルート設計:輪行という方法で鉄道へ自転車を積む
輪行という方法で鉄道へ自転車を積む

最初は「難しそう…」と感じるかもしれませんが、練習を重ねるうちに15〜20分ほどでできるようになっていきます。折りたたみ自転車だとさらにこの作業のハードルが下がります。輪行ができるようになると、「電車で遠くまで行って自転車で帰ってくる」「旅先に自分の自転車を持っていく」といったことが可能になり、サイクリングの楽しみ方が大きく変わります。

旅行先に自分の自転車を持っていく、というワクワク感もぜひ味わってほしいところです。なお、高速バスや路線バスへの輪行は基本的に難しく、飛行機は航空会社によって対応が異なります。いずれの場合も他の乗客への配慮を大切にしながら利用したいですね。

【写真】サイクリングルート設計:しまなみ海道のレンタサイクル貸出所
しまなみ海道のレンタサイクル貸出所

また、「自分の自転車を持っていくのは大変…」というときには、現地でレンタサイクルやシェアサイクルを活用するという方法もおすすめです。荷物が増えず、気軽に旅ができるのが最大のメリット。しまなみ海道のような整備されたサイクリングルートでは、島から島へ片道乗り捨てができるレンタサイクルが充実していて、初心者の方にも広く利用されています。

近所の自転車屋さんで輪行講座やレクチャーなどが開かれていることも。

「輪行」がよくわかる本

自転車雑誌の定番「CYCLE SPORTS」を出版している八重洲出版から輪行特集のムック本が販売されています。

さまざまなタイプの自転車で輪行をマスターするためのサポートとなるムック本だと思います。写真や図解も多く、情報もかなり細かいので初心者の方にもおすすめの一冊です。実際に輪行を活用して自転車旅行をしたレポート記事やコラムなども掲載されていて、遠くへ自転車で出かけたくなると思いますよ!

「何を楽しむか」を見つけていこう

少しずつ走れる距離が延びてくると、自分が何に楽しみを感じるかも、だんだんわかってきます。距離をクリアしていくことが楽しいのか、タイムが縮まるのが嬉しいのか、距離や時間よりも景色や体験を大事にしたいのか。人によって、感じ方はさまざまです。

【写真】サイクリングルートの選び方:自転車の楽しみ方は人それぞれ
自転車の楽しみ方は人それぞれ

私自身は、最初のころは「距離が延びていくこと」そのものが楽しかったのですが、しばらくすると距離や時間よりも、その場所での体験や感覚を大切にするようになっていきました。自分のペースで、自分なりの楽しみ方を見つけていくことが、サイクリングという趣味の奥深さだと思っています。

目的地を決めてみる

サイクリングルートを考えるとき、最も分かりやすいのは「目的地を先に決める」方法です。

【写真】サイクリングルートの選び方:目的地やテーマがあるとメリハリが生まれる
目的地やテーマがあるとメリハリが生まれる

「あのカフェまで行ってみよう」「○○神社に参拝してみよう」「あの湖を見に行こう」といった感じで、テーマや目的がはっきりしていると、サイクリングにメリハリが生まれます。目的地に向かって漕いでいる道中も、景色がどんどん変わっていくので、気持ちが楽しくなってきます。ひとつの目的地を設定するだけで、途中の道も自然と楽しくなってくるから不思議ですよね。

「道」そのものを楽しむ視点

目的地に行くだけが目的であれば、車やバスでも到着できます。あえて自転車を選ぶことの意味を考えると、「道を楽しむ」という視点が浮かんでくると思います。

【写真】サイクリングルートの選び方:日本にはわくわくする道がたくさん
日本にはわくわくする道がたくさん

スピードがゆっくりな分、農村の風景、海の光、路地裏の雰囲気、軒先に咲く花など、車の中では気づけなかった細かな景色が次々と目に飛び込んできます。「この道を走ってみたい」という気持ちから逆算してルートを考える……私はこれを「目的道」と呼んでいるのですが(私の造語です)、こういう視点でルートを選ぶとサイクリングがぐっと豊かになる気がします。

どこへ走りに行こうか、地図を眺めている時間も自転車旅の楽しみのひとつです。自転車の旅では、移動そのものがメインディッシュ。目的地と目的道の両方を意識して、自分だけのルートを組み立ててみてくださいね。

線の旅から面の旅へ

よく言われることですが、観光地を観光バスツアーで巡るような点の旅に対して、自転車のように道そのものを楽しむ旅は「線の旅」です。自転車旅ではさらに「面の旅」ができて、私はこの旅スタイルが好きです。

【イラスト】サイクリングルートの選び方:点の旅と線の旅、面の旅

気になる町があったら何泊かして、宿を拠点に町や郊外を周遊します。通り過ぎてしまうだけでは分からないような町の全体像が浮かび上がってきます。その町にまるで住んでいるような気分にもなれて、より深くそのエリアを楽しめる気がします。

ルート設計のパターン①~③を組み合わせて、さまざまなスタイルで旅の世界は広がります。

日数を増やして、旅に出てみよう

1泊2日で行動範囲が大きく広がる

ルートに1泊を組み込んでみると、走れる距離と訪れられる場所が大きく広がります。日帰りだと「夕方には帰らなきゃ」というプレッシャーが生まれますが、1泊あるだけで気持ちに余裕が生まれ、途中で気になるカフェに立ち寄ったり、景色のよい場所でのんびり休憩したりと、旅らしい時間の使い方ができます。

【写真】サイクリングルートの選び方:週末がちょっとした小旅行になります
週末がちょっとした小旅行になります

「今まで行ったことがない場所へ行く」という体験には独特のワクワク感があって、これが自転車旅の一番の楽しみといっても過言ではありません。自宅周辺で走り慣れた方が、初めて宿泊ありのサイクリングに挑戦するときの高揚感は、ぜひ一度体験してみてほしいと思います。

1週間の旅へ

サイクリングを続けていくと、レースに興味が出てくる方、山を登ることに夢中になる方、自転車カスタマイズが趣味になる方など、楽しみ方が人それぞれ分かれてきます。どれも素晴らしい楽しみ方だと思います。

【写真】サイクリングルートの選び方:1泊2日ができたら次は1週間
1泊2日ができたら次は1週間

私自身は「遠くへ行くこと」が楽しくなってきたので、輪行と組み合わせた「自転車旅」の方向に進んでいきました。1週間ほどの旅に出かけると、天気の変化に対応しながら走り続ける面白さや、旅をしている感覚の豊かさを、じっくりと味わえます。走り続けることで体と心が変化していくような感覚は、短期間の旅ではなかなか得られないものがあります。

まとまった休暇を取るのは簡単ではないかもしれませんが、機会があれば、ぜひ一度チャレンジしてみてほしいと思います。いつかは○○をやってみたいという大目標があると、夢が広がって楽しいですよ。

自転車旅の大目標の例
  • 北海道一周や四国一周をしてみたい
  • 海外を自分の自転車で旅したい
  • 台湾一周サイクリング「環島」をしたい

サイクリングルートがイメージできて、輪行もできるようになったら海外へも行けますよ。

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よくある質問集

Q
サイクリングルートはどうやって調べればいいですか?
A

Googleマップのルート検索は手軽ですが自転車検索にまだ対応していない地域もあります。自転車向けに整備された専用アプリも便利です。「Komoot(コムート)」や「Ride with GPS」などは、獲得標高や路面状況なども確認できるため、初心者のルート調査にも向いています。走る前にストリートビューで道の雰囲気を確認しておくのもおすすめです。

Q
アップダウンが多いルートは避けた方がいいですか?
A

初めのうちは、なるべく平坦な道を選ぶのが無難です。獲得標高(ルート全体の登り累計)が200〜300m以内を目安にすると、初心者でも無理なく走れることが多いです。坂が多いルートは消耗が大きく、距離の割に体力を使うので、自分の脚力に慣れてから少しずつ挑戦してみてください。

Q
走っている途中でリタイアしたくなったら、どうすればいいですか?
A

無理して走り続けないことも大切な判断です。鉄道が走っているエリアであれば、輪行での離脱が可能です。ルートを決める段階で、途中にどんな公共交通機関があるかを確認しておいたり、なるべく鉄道に近いルートを走るようにしておくと、いざというときに慌てずに済みます。

Q
走りながらルートを変更してもいいですか?
A

もちろん大丈夫です。計画はあくまで目安。気になる脇道があれば入ってみたり、体調によってショートカットしたりと、柔軟に変えていくのが自転車旅の楽しさでもあります。ただし、日没時刻と残り距離だけは常に意識しておくと安心です。暗くなってからの走行はリスクが高まります。

Q
交通量の多い道はどうやって避ければいいですか?
A

Googleマップの自転車モードや、自治体が公開しているサイクリングマップを活用すると、推奨ルートを確認しやすいです。幹線道路を避けて川沿いの道や農道を選ぶだけで、走りやすさが大きく変わることもあります。初めて走るエリアでは、地元のサイクリストのブログやSNSを参考にするのもいい方法です。

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自転車は、どこまでも行ける

実際に走り始めてみると、自転車がいかに自由な乗り物かということに気づかされます。自転車は本当にどこまでも行ける乗り物なんです。その楽しみ方もまた、人によってまったく違います。距離をクリアしていくのが楽しい人、知らない景色を探しに行くのが好きな人、地元の食べ物に出会う旅が好きな人……どれも正解で、どれも素晴らしい楽しみ方だと思います。

自分なりのサイクリングの楽しみ方を少しずつ見つけていくこと、それ自体がこの趣味の醍醐味です。ルートを選ぶことも、その大切な第一歩。まずは近所の道から、ぜひ走り始めてみてくださいね。


このページではサイクリングルートの設計の仕方について詳しくご紹介しました。このウェブサイトでは、しまなみ海道のサイクリング情報のほかに、初心者の方向けのサイクリングの始め方の情報もまとめて発信しています。サイクリングの始め方のガイダンスは、以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

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