【兼吉渡し】尾道~向島を渡す尾道水道の最も東側の航路

2024年7月20日

【タイトル】尾道~向島の「兼吉渡し」土堂~兼吉のフェリーの乗り場や運賃

尾道の本州陸地部と向島の間にある尾道水道には3つのフェリー(渡船)の航路がありますが、このウェブページではそのうちの「兼吉渡し」についてご紹介します。尾道駅からは最も離れた場所にある渡船で、向島の外周コースや中央横断コース、高速バスバス停の向東BSへのアクセスに便利です。兼吉渡しの乗り場や運賃、時刻表などについて詳しくご案内します。

ライター:カワイユキ

こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイユキと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えできたら嬉しいです。

尾道と向島を結ぶ渡船

3つの航路のひとつ

しまなみ海道サイクリングの本州側の起終点となっているのが広島県尾道市です。しまなみ海道の自転車旅行では尾道から一つ目の島、向島へは例外的に「橋ではなく渡船を使う」ことが推奨されています。尾道水道に架かっている尾道大橋には自転車専用道が設置されておらず、自転車通行スペースが極めて狭いためです。

尾道と向島の間にある川のように狭い海峡は尾道水道と呼ばれ、3つの航路の渡し船が頻繁に行き来しています。今回ご紹介するのは、そのうちの「兼吉渡し」と呼ばれる渡し船です。尾道駅から900mほど離れた立地なので、駅前渡船や福本渡船よりは遠い場所にあります。尾道の商店街などを散策してから向島へ渡る場合、向島の外周コースをサイクリングしたい場合、今治行きの高速バスに乗れる「向東BS」へ行きたい場合などは、兼吉渡しが便利です。

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兼吉渡し(土堂~兼吉)

【イラスト】尾道~向島間の兼吉渡しフェリーの航路・航路図

兼吉渡しは尾道水道の3つの渡船のうち、尾道側、向島側ともに最も東側に乗り場があるフェリー航路です。

兼吉渡しの船

【写真】兼吉渡しで運航されている「にゅうしまなみ」
兼吉渡しで運航されている「にゅうしまなみ」

写真は尾道渡船(兼吉渡し)で運航されているフェリー「にゅうしまなみ」です。現在は第3セクター、おのみち渡し船株式会社により運航されている渡船で、2024年に尾道市から新造船を貸与されました。2010~2011年にNHKで放送された尾道が舞台の連続テレビ小説『てっぱん』、1995年公開の大林宣彦監督の映画『あした』などのロケにも使われた航路です。

尾道~向島尾道渡船(兼吉渡し)
運航おのみち渡し船株式会社
住所尾道市土堂2-10-3
電話番号0848-38-7761

兼吉渡しの乗り場

尾道側の渡船乗り場(土堂)

【写真】兼吉渡しの尾道側の渡船乗り場
兼吉渡しの尾道側の渡船乗り場

兼吉渡しの渡船乗り場は尾道駅から東へ約800mほどの距離です。国道2号線の土堂二丁目交差点から渡し場通りを南下した海岸通りとの交差点にシンプルな渡船乗り場があります。乗り場の横には小さな広場とパラソル付きのデッキがあり、尾道観光の休憩スポットにもなっています。

向島側の渡船乗り場(兼吉)

【写真】兼吉渡しの向島側のフェリー乗り場
兼吉渡しの向島側のフェリー乗り場

向島側の兼吉渡しの乗り場は、このように小さなプレハブの施設がある小さな桟橋です。向島のサイクリング推奨コースを示すブルーラインが引かれた国道317号からは、東西橋の交差点から北上。地ラムネで有名な後藤鉱泉所やネジパンで有名な住田製パン所などのある細い道路を進んだ一番奥に、車両待機所を含む広場があります。大林監督の映画「あした」のロケセットも同じ敷地にあります。

積載できる車両

尾道~向島間の渡し船の航路の中で、尾道駅前渡船以外ではカーフェリーによる運航のためオートバイや自動車も積載することができます。もちろん自転車も分解することなくそのまま船へと乗り込むことができます。自動車やオートバイの場合はこの兼吉の渡しで船に載せなくても通行無料の尾道大橋を渡る方法もあります。

乗船の可否兼吉渡し
歩行者
自転車
オートバイ・原付
自動車

運賃と支払い方法

【写真】兼吉渡しのフェリーの船舶運行表
兼吉渡しのフェリーの船舶運行表(料金と時刻表)

尾道~向島間の渡船は、どれも非常に低料金なので気軽に利用することができます。兼吉渡しの運賃は歩行者なら100円。しまなみ海道サイクリングで自転車があるなら110円という運賃設定です。電子マネーやカード払いには対応していないローカルな航路です。現金のみの支払いとなるので、小銭を用意しておきましょう。事前にチケットを買うのではなく、そのまま乗船し、船の移動中に乗組員の方が徴収にきます。

歩行者・二輪車兼吉渡し
歩行者(大人)100円
自転車+10円
原付バイク・オートバイ+10円

兼吉渡しでは自動車の積載に関しては車の車両運賃が車長による区分で設定されています。どちらの運賃も、運転手1名分の運賃が含まれています。運転手以外に同乗している方がいる場合は、その人数分の歩行者運賃を追加で支払う仕組みです。例えば運転手を含む大人3名で4m未満の普通車の場合、120円+100円×2で320円となります。

車両兼吉渡し
3m未満110円
3m以上~4m未満120円
4m以上~5m未満130円
5m以上~6m未満160円
6m以上~7m未満260円
7m以上~8m未満380円

時刻表

兼吉渡しは尾道と向島の間を頻繁に行き来しているため、細かな時刻表は設定されていません。朝の始発の時刻と夜の最終便の時刻は、それぞれ朝6時から、夜は22時までと決められています。しまなみ海道サイクリングで一般的な出発時間やゴール時間であれば兼吉渡しの時刻を気にする必要はないと思いますので、到着次第、船が来るのを待つようにしましょう。

時刻表始便終便
尾道土堂6:0522:00
向島兼吉6:0021:55

周辺情報

後藤鉱泉所

【写真】後藤鉱泉所へは兼吉の渡しが便利
後藤鉱泉所へは兼吉の渡しが便利

向島の細い路地の一角で、ラムネの清涼飲料水を製造販売している「後藤鉱泉所」。瓶が貴重なことからここでしか飲めないご当地ドリンクとしてテレビなどでも取り上げられ有名になりました。90年以上も続く超老舗のラムネ工場で、木の扉や木枠の窓、板張りの天井、積み上げられた木箱、旧式の冷蔵庫とレトロ感がすごいです。3つの渡船のうち、兼吉渡しが後藤鉱泉所へ最もアクセスしやすいフェリーです。


このウェブページでは、しまなみ海道の尾道~向島間の兼吉渡しの航路について詳しくご紹介しました。私のこのウェブサイト「しまなみ自転車ツーリングTips」では主に、初心者でも楽しめるサイクリングの聖地、しまなみ海道の情報をまとめています。素敵なヘルメットを手に入れたら、ぜひしまなみ海道サイクリングにお越しください。素晴らしいサイクリングロードと瀬戸内海の風景が待っていますよ!

2024年7月20日船の航路

Posted by カワイユキ