【歌~戸崎航路】しまなみ海道の向島と鞆の浦・沼隈半島方面へのフェリー
しまなみ海道でまだまだ知られていないフェリー「歌~戸崎航路」をご紹介します。しまなみ海道の向島の東側にある歌港(尾道市向東町)から、福山、鞆の浦方面へのアクセスに便利な戸崎港(尾道市浦崎町)を結ぶ短い海峡の渡し船です。歌港へのアクセスや乗り場、時刻表、サイクリングでの活用方法などを詳しくご案内したいと思います。
こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイユキと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。
初心者ひとり旅でも安全・安心にサイクリングを楽しめるガイドブックを目指して作っているウェブサイトです。私の記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお、業者様からの掲載依頼はお断りしています。
しまなみ海道・向島
向島の渡船ルート
しまなみ海道は愛媛県今治市から広島県尾道市までの芸予諸島の島々を巡るルートで、自転車専用道などが整備されていることからサイクリングの聖地として世界的に有名になりつつあるエリアです。今回ご紹介するのは、それらの島々の中で最も尾道市街地に近い「向島」です。
尾道大橋の自転車通行が推奨されていないこともあり、尾道駅周辺~向島間に3つある渡船がしまなみ海道サイクリングのスタートやゴールとして利用されています。尾道水道という海峡のこれらの3つの航路以外にも、向島には渡船の航路があることはあまり知られていません。それが今回ご紹介する「歌~戸崎フェリー(歌~戸崎航路)」です。尾道駅前渡船や兼吉渡しと同じく第3セクター、おのみち渡し船株式会社による運航です。
尾道~向島 | 歌~戸崎航路 |
---|---|
運航 | おのみち渡し船株式会社 |
住所 | 尾道市土堂2-10-3 |
電話番号 | 0848-38-7761 |
歌~戸崎の立地
歌~戸崎航路は向島の東側の市街地を奥に行ったところにある歌港(向東町)と戸崎港(浦崎町)を結んでいます。向島の東側、福山市の南部には沼隈半島という半島が瀬戸内海に突き出ていて、横島や田島といった備後諸島の島々や、汐待ちの歴史ある港町として観光地にもなっている「鞆の浦」があります。鞆の浦はジブリ映画「崖の上のポニョ」のモデルとなったと言われている港町です。
松永湾をショートカット
尾道方面からこれらの観光スポットへアクセスする場合、松永湾という湾をぐるりと回り込む必要があります。この遠回りを回避して、向島から鞆の浦方面へショートカットする方法としてこの歌~戸崎航路は有効です。福山駅を拠点としたしまなみ海道と沼隈半島のサイクリングを組み合わせるような行程の自転車旅行でも活用できますね。
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歌港~戸崎港の乗り場
歌港へのアクセス
しまなみ海道のサイクリングコースは、今治~尾道を最短で結ぶサイクリング推奨コースである「メインルート」とサブルートである「外周コース」に分かれていて、ともにブルーラインの路面標示が引かれています。向島の歌港はこのうち、向島の外周コースに近い場所にあります。向島の外周コースの詳細はこちらのウェブページにまとめています。
向島のしまなみ海道外周コースから、歌港への分岐がこちらです。広島県道377号線の歌公民館から少し南に行ったところです。「浦崎・百島行き 歌港フェリー乗り場」という看板があるのが目印となっています。
歌公民館のある交差点にも、この看板が設置されています。この外周コースからの分岐交差点から歌港フェリー乗り場への道は、歌港で行き止まりとなっているので、意外と場所の分かりにくさはないと思います。
歌~戸崎航路は旅客船ではなくフェリーによる運航のため、自転車や歩行者だけでなく、自動車やオートバイも積載することができます。歌港の桟橋の前にはプレハブの待合所のほか、駐車場と自動車待機場所が設置されています。とてもシンプルな港の設備です。戸崎港への渡船のほか、百島などに停まる尾道~常石航路の船も立寄る港となっています。
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時刻表
細かな時刻表はなし
歌~戸崎航路は、向島~尾道間の尾道水道を渡している3つの渡船と同じように、始発と始発と最終便の時刻が決まっているのみで、細かな時刻表は決まっていません。日曜祝日は始発と最終の時刻が変わります。戸崎港との間をおおよそ15分間隔で運航していますが、乗る人や車がいない時間帯は止まっていることがあります。そのため、乗船をしたい人が船を呼ぶことができるボタンが設置されています。
時刻表 | 歌~戸崎航路 |
---|---|
平日始発 | 6:30 |
平日最終 | 19:30 |
日祝始発 | 7:00 |
日祝最終 | 18:00 |
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運賃と支払い方法
切符を買う必要はなし
歌~戸崎の航路には、チケット売り場や券売機は設置されていません。歌港、戸崎港ともに基本的には無人の乗り場となっています。そのため、事前にチケットや切符などは購入せず、そのままフェリーへと乗り込み、乗船中に巡回してくる乗組員さんに直接支払う仕組みです。支払方法は現金のみとなります。電子マネーやクレジットカードなどは利用できないため、小銭を用意しておきましょう。
運賃は、公共性の高く距離も360m程度と短い航路ということもあり格安です。旅客だけであれば、大人一人180円です。しまなみ海道サイクリングで自転車を1台持ち込む場合には、もちろん分解などする必要はなくそのまま積載し、180円+30円で210円となります。
運賃 | 歌~戸崎航路 |
---|---|
旅客(大人1名) | 180円 |
自転車 | +30円 |
原付バイクやオートバイ、自動車を積載する場合には、車両の種類によって運賃が設定されています。原付バイクやオートバイの料金は、旅客運賃にプラスする形です。一方で、自動車の運賃には運転手1名分の料金を含みます。例えば、4m未満の普通自動車で運転者と同乗者1名で計2名の場合は、270円+同乗者の運賃180円で合計450円となります。
車両運賃 | 歌~戸崎航路 |
---|---|
原付バイク | +60円 |
オートバイ | +90円 |
4m未満自動車 | 270円 |
5m未満自動車 | 320円 |
7m未満自動車 | 350円 |
9m未満自動車 | 400円 |
ボタンで船を呼ぶシステム
歌~戸崎のフェリーは、運航時間の中で概ね15分間隔で往復していますが、乗船する人がいない時間帯などは無駄に行き来するのではなく、どちらかの港で停泊していることがあります。そのため、以前は桟橋まで出て、手を振って船に合図をしたり、白黒ボードをひっくり返したりという方法をとって、船を呼んでいましたが、現在はこのようなボタンが設置されています。
歩行者や自転車の人など、船から乗車待ちをしていることが分かりにくいことがあるので、船が反対側にある時などはこのボタンを押して、船に乗船したい意思を示してから待つようにするといいです。ほかになかなか無い旅体験ができる歌~戸崎航路をぜひ体験してみてください。
このウェブページでは、しまなみ海道の向島から鞆の浦方面を結ぶフェリー「歌~戸崎航路」について詳しくご紹介しました。私のこのウェブサイト「しまなみ自転車ツーリングTips」では主に、初心者でも楽しめるサイクリングの聖地、しまなみ海道の情報をまとめています。素敵なヘルメットを手に入れたら、ぜひしまなみ海道サイクリングにお越しください。素晴らしいサイクリングロードと瀬戸内海の風景が待っていますよ!