【夏のしまなみ海道】暑い季節のサイクリングのメリットと注意点

2026年1月8日

【タイトル】夏のしまなみ海道、暑い季節のサイクリングのメリットと注意点

しまなみ海道の夏サイクリングは暑すぎる?危険?7月~9月、夏のしまなみ海道サイクリングについて、日照時間や景色といったメリットから、暑さ対策・水分補給・天候リスクまで、実体験をもとに解説します。

こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。

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しまなみ海道サイクリング

初めてでも安心のコース

広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」は、瀬戸内海に浮かぶ島々を橋でつないだ全長およそ70kmのルートです。本州と四国を結ぶ複数ある橋ルートの中でも、自転車で海を渡れるという点が大きな特徴で、日本国内はもちろん、海外からも多くのサイクリストが訪れる人気のサイクリングエリアとなっています。

【写真】夏のしまなみ海道:4kmの来島海峡大橋を自転車で
4kmの来島海峡大橋を自転車で渡る

しまなみ海道の魅力は、単に距離を走ることではなく、島ごとに表情の違う景色や、海沿いの穏やかな道、橋の上から眺める多島美などを、自分のペースで楽しめる点にあります。アップダウンはゼロではありませんが、極端に厳しい山岳ルートというわけではなく、レンタサイクルを使った観光目的のサイクリングでも十分に楽しめる設計になっています。

【写真】夏のしまなみ海道:初心者の自転車旅行のサポートが充実
初心者の自転車旅行サポートが充実

かつてはロードバイクなど本格的なスポーツ自転車で走る人が中心でしたが、近年はレンタサイクルの充実や、ブルーラインと呼ばれる分かりやすい道路標示の整備が進み、「長距離サイクリングは初めて」という初心者の方でも挑戦しやすい環境が整ってきました。これからサイクリングを始めてみたい方や、旅行として自転車に乗ってみたい方にも適したコースだと言えます。

このページのトピック
  • しまなみ海道の夏季サイクリングについて
  • 夏のサイクリングならではのメリット
  • 暑い日に自転車に乗る際の注意点やその対策

今回の記事では、そんなしまなみ海道を「夏(7月〜9月)」に走る場合に焦点を当て、メリットや注意点を整理していきたいと思います。

雨季が明けてから9月までの夏も、しまなみ海道は自転車旅行者が多い季節です♪

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夏サイクリングのメリット

一般的に、夏は「暑くて自転車には不向きな季節」というイメージを持たれがちです。確かに、気温や日差しの強さなど注意すべき点はありますが、それを理解したうえで計画を立てれば、梅雨時期が終わった「夏」ならではの魅力を存分に味わえるのが、しまなみ海道サイクリングでもあります。

意外と猛暑日は少ない

温暖なイメージが強いしまなみ海道エリアですが、夏は意外と猛暑日(35℃を超える日)が少ないんです。例えば2025年の今治で最高気温が35℃以上になった「猛暑日」の日数は、合計で11日でした。一方で、東京都心(千代田区)で最高気温が35度以上となった「猛暑日」の日数は、合計で29日。東京に比べると猛暑日の数が半数以下でした。

猛暑日の日数
(2025年)
今治大三島大阪東京
7月6日3日17日11日
8月5日3日23日13日
9月0日0日2日5日
合計11日6日42日29日

大三島は、今治の観測地点よりも更に猛暑日の日数が少なく、6日間しかありませんでした。一方で大阪では記録的な猛暑が続き、猛暑日の日数は統計史上最多記録となる42日間でした。都市部に住んでいる方からすると、しまなみ海道エリアはある意味で”避暑地”あるいは”暑さがましな地域”と見なせるかもしれません(実際にしまなみ海道に住んでいるとかなり暑いと感じますが…)。

それでは、私が実際に走って感じている「夏のしまなみ海道サイクリングのメリット」を、5つの視点から整理してみたいと思います。

メリット① 日照時間が長い

夏サイクリングの最大のメリットのひとつが、日照時間の長さです。6月の夏至前後から8月にかけては、日の出が早く、日没も遅いため、日中に走れる時間を長く確保することができます。例えば、夏至と冬至では約2時間半も日没時刻が違います。日の出の時刻は夏は早く、冬は遅く、その最大の差は2時間強あります。

今治(2025年)日の出時刻日没時刻
夏至(6月21日)4:5619:22
冬至(12月22日)7:0917:03

つまり夏と冬では、日が出ている時間が最大で5時間弱も違うことになります。レンタサイクルでののんびりサイクリングでは1時間に10kmほど進むことができますから、単純計算で5時間は約50kmもの違いを生みます。特にしまなみ海道のような観光サイクリングでは、「明るい時間にどれだけ余裕を持って走れるか」が満足度に直結します。

【写真】夏のしまなみ海道:ベルベデールせとだのビーチで一休み
ベルベデールせとだのビーチで一休み

仮に途中で休憩を多めに取ったり、観光スポットに立ち寄ったりしても、日没までにゴールしやすいのは大きな安心材料です。朝早めにスタートして、暑くなる前に距離を稼ぐこともできますし、夕方に少しペースを落とし景色を楽しむ余裕も生まれます。行程管理がしやすいという点は、初心者の方にとっても夏の大きなメリットだと思います。

暑すぎる時間帯を避ける

典型的な夏の1日の気温変化をグラフにしてみました。下のグラフは、2025年8月15日の今治、大三島、生口島の各地点での1時間ごとの観測気温を示しています。赤枠は暑さのピークとなる時間帯を示してみました。

【グラフ】2025年8月15日の1時間ごとの気温(今治・大三島・生口島)気象庁のデータより作成

このグラフからも分かる通り、しまなみ海道サイクリングで日中の暑すぎる時間帯を避けたい場合には、やはり早起きをして午前中を中心に走行するのがおすすめと言えます。早朝なら真夏でも快適にサイクリングができることが多いです。ランチタイムをレストランやカフェでゆっくりと過ごしたり、暑すぎる時間帯は木陰や屋内で休む時間にするのもいいですね。

メリット② 衣類のかさが少ない

夏は防寒着がほとんど不要なため、荷物がコンパクトにまとまるのもメリットです。冬や春・秋のサイクリングでは、気温変化に備えて重ね着用のウェアや防寒具が必要になりますが、夏は基本的に軽装で走ることができます。

【写真】夏のしまなみ海道:夏のサイクリングは小さなバックパックでOK
夏のサイクリングは小さなバックパックでOK

特にレンタサイクルを利用する場合、リュックサックなどに入れて持ち運ぶことができる荷物には限りがあります。衣類のかさが少ない夏は、バッグの中身もシンプルになり、走行中のストレスが減ります。着替えやタオル、飲み物など最低限の装備に絞りやすい点は、観光サイクリングとの相性が良い季節だと思いますね。

メリット③ 海水浴やマリンレジャー

しまなみ海道は、海に囲まれたルートです。夏であれば、サイクリングの途中で海水浴シーカヤックサップといったマリンレジャーも組み合わせて楽しめるというのも、このエリアならではの魅力です。海流が速いエリアの遊泳は大変危険ですが、伯方ビーチ(伯方島)や瀬戸田サンセットビーチ(生口島)、しまなみビーチ(因島)といった海水浴場が夏季にはオープンしています。

【写真】夏のしまなみ海道:瀬戸田サンセットビーチでシーカヤック体験
瀬戸田サンセットビーチでシーカヤック体験

サイクリングでかいた汗を海で流し、少しクールダウンしてから再び走り出す、という楽しみ方ができるのは夏ならではです。すべての行程を走り切ることだけを目的にせず、「途中で遊ぶ」という選択肢が持てるのも、夏のしまなみ海道サイクリングの良さだと思います。

メリット④ 汗をかく爽快感

夏は暑さゆえに汗をかきますが、その一方で、汗をかくこと自体の爽快感を強く感じられる季節でもあります。走り終えた後の達成感や、シャワーや温泉に入ったときの気持ちよさは、他の季節以上かもしれません。

【写真】夏のしまなみ海道:大三島の爽快なワインディングロードの風景
大三島の爽快なワインディングロードの風景

特にしまなみ海道のように、信号が少なく、一定のリズムで走れる区間が多いルートでは、汗をかきながら無心でペダルを回す感覚を楽しめます。体力的には楽ではありませんが、「運動をした」走り切ったしまなみ海道走破したという実感をしっかり得られるのは、夏サイクリングの魅力のひとつです。

メリット⑤ 海の青さや山の緑の濃さ

夏のしまなみ海道で印象的なのが、海の青さと山の緑の濃さです。日差しが強い分、瀬戸内海の海はより鮮やかな青に見え、島々の山々も力強い緑に包まれます。冬のしまなみ海道では、島々の木々は落葉したり茶色くなったりして、一般的にイメージするような瀬戸内海の景色の写真は撮りにくいこともあります。写真映えする景色が多いのも、この春~夏にかけての特徴です。

【写真】夏のしまなみ海道:これぞしまなみ海道という景色に出会える
夏はこれぞしまなみ海道という景色に出会える

同じ場所を走っていても、季節が変わるだけで風景の印象は大きく変わります。夏ならではのコントラストの強い景色を、自転車というゆっくりした移動手段で味わえるのは、しまなみ海道サイクリングならではの贅沢だと感じます。

夏のしまなみ海道サイクリングならではの楽しみも、たくさんありますね♪

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夏サイクリングの注意点

ここまで、夏のしまなみ海道サイクリングならではのメリットを挙げてきましたが、一方で夏だからこそ気をつけたいポイントがあるのも事実です。特に、7月〜9月は気象条件が大きく変わりやすい季節でもあり、事前の準備や判断がサイクリングの快適さと安全性を大きく左右します。ここでは、私が夏に走る際に特に意識している注意点を3つ紹介します。

注意点① 熱中症や日焼け対策が必須

夏のサイクリングで最も注意しなければならないのが、熱中症と日焼け対策です。しまなみ海道は海沿いの開放的なルートが多く、橋の上や島の外周部では日陰が少ない区間も少なくありません。風が吹いていると涼しく感じることもありますが、気づかないうちに体力を消耗していることがあります。

1991–2020年の平年値(気象庁データより)

今治(平年)平均気温(℃)日最高気温(℃)日最低気温(℃)
7月26.230.722.7
8月27.432.223.9
9月24.028.220.4
10月18.622.914.6

帽子やヘルメット用インナー、サングラスの着用に加え、日焼け止めは必須アイテムです。また、無理に日中の最も暑い時間帯に走り続けるのではなく、早朝にスタートしたり、昼前後は休憩時間を長めに取ったりと、時間帯を意識した行動も重要です。体調に少しでも違和感を覚えたら、早めに休む判断をすることをおすすめします。

注意点② こまめな水分補給が大事

夏サイクリングでは、水分補給の頻度と量がとても重要になります。汗を大量にかくため、気づかないうちに体内の水分が不足しがちです。喉が渇いたと感じた時点では、すでに軽い脱水状態になっていることもあります。

【写真】夏のしまなみ海道:しまなみウォーターという水分補給飲料も
しまなみウォーターという水分補給飲料も

しまなみ海道の島々には自動販売機やコンビニエンスストアが点在しているため、飲み物の調達に困ることはあまりありませんが、「見かけたら補給する」くらいの意識で行動するのが安心です。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクなどで塩分やミネラルも補給できると、より安全に走ることができます。特に初心者の方ほど、意識的な水分補給を心がけてください。

注意点③ 台風など大雨の予報に注意

7月〜9月は、台風や集中豪雨の影響を受けやすい季節でもあります。数日前まで晴れ予報だったとしても、急に天候が変わることがあるため、出発前だけでなく、旅行期間中もこまめに天気予報を確認することが大切です。

【写真】夏のしまなみ海道:雨のサイクリングロードの様子
雨のサイクリングロードはスリップに注意

強風や大雨の中でのサイクリングは、体力的にも精神的にも負担が大きく、特に橋の上では危険を感じる場面もあります。天候が悪化しそうな場合は、無理に走らず、予定を変更する柔軟さも必要です。しまなみ海道は途中で離脱しやすいルートでもあるので、「今日は走らない」という判断を含めて計画を立てておくと、結果的に安全で満足度の高い旅になります。

推しガイドブックをチェック♪

【書影】しまなみ海道サイクリングのガイドブック「しまなみ島走BOOK」など

ガイドブック島走BOOKシリーズ 超定番ですがやはり「しまなみ島走BOOK」シリーズは推しです。自転車で世界一周した地元のサイクリングガイドが書かれている自転車旅行者目線の本格的なガイドブックや地図で、たびたび改訂版も出ています。書店にはなかなか出回っていないのですが、Amazon.co.jpで出版元から購入できます。しまなみ海道サイクリングに興味を持ったらまずは最新版を手元に取り寄せておくといいですよ♪

自分で計画するのが好きな人は『しまなみ島走BOOK』、計画が苦手な人には『しまなみ島走PLAN』がおすすめです。

夏の風向きと強さの特徴

夏(7月〜9月)のしまなみ海道は、全体的に風が穏やかで、自転車旅に向いた季節だと感じています。太平洋高気圧の影響で南寄り(南から)の風が吹くことが多いものの、瀬戸内海は山に囲まれた地形のため、強い季節風の影響は受けにくいのが特徴です。

【写真】夏のしまなみ海道:夕方、海風と陸風とが入れ替わる時間に風が収まる
夕方、海風と陸風とが入れ替わる時間に風が収まる

日中は海からの風、夜は陸からの風が吹く「海陸風」もはっきりしており、夕方には風が弱まる「夕凪」になることもあります。この時間帯は走りやすい反面、蒸し暑さが増す点には注意が必要です。7月・8月は平均風速も穏やかで、風が大きな負担になる場面は少ない印象です。ただし9月は台風の接近によって、急に強風になることがあります。

しまなみ海道のベストシーズン

しまなみ海道は一年を通してサイクリングを楽しめる、気候条件に恵まれたエリアです。季節が変われば、目に入る景色や空気感、旬の食材や旅の楽しみ方も大きく変わってきます。夏であれば、海や空の色がより鮮やかになり、開放感のあるサイクリングを味わえる一方で、暑さや日差しへの対策が欠かせません。

【写真】夏のしまなみ海道:季節によって楽しみ方が違うサイクリングの旅
季節によって楽しみ方が違うサイクリングの旅

また、季節ごとに、日の出・日の入り時刻による走行可能時間の違いや、雨や風といった天候リスクの傾向も異なります。こうした条件の違いを理解したうえで計画を立てることが、しまなみ海道サイクリングを安全に、そして満足度の高いものにするための大切なポイントだと感じています。

私のウェブサイトでは、「しまなみ海道をサイクリングするなら、どの季節がベストなのか」というテーマについて、さまざまな角度から情報を整理しています。せっかく遠方からしまなみ海道を訪れるのであれば、できるだけ自分にとって条件の良いタイミングを選びたいと考える方も多いはずです。ただし、旅先で何を重視するかによって、「ベストシーズン」の意味は人それぞれ変わってきます。

景色を楽しみたいのか、走りやすさを重視したいのか、グルメや観光も含めて満喫したいのか。ぜひ、あなたなりの「ベスト」を見つけて、しまなみ海道サイクリングに出かけてみてください。


このページでは夏のしまなみ海道サイクリングならではのメリットや注意点について紹介しました。一年を通して季節ごとに様々な楽しみ方ができるのがしまなみ海道の魅力のひとつです。初めてのしまなみ海道サイクリングを計画中の方に向けた詳しい情報は、以下のページにて徹底解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

2026年1月8日安心・安全の情報

Posted by KAWAI