【実測解説】しまなみ海道サイクリングロードの距離とアップダウン
しまなみ海道の距離とアップダウンについてご紹介しています。しまなみ海道では、初心者向けから上級者向けまでルートにはバリエーションがあり、どこのルートを通るかによって距離や難易度がだいぶ変わってきます。初心者の方だと○○㎞と言われても実感として不安になることもあるでしょう。
こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイユキと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。
初心者ひとり旅でも安全・安心にサイクリングを楽しめるガイドブックを目指して作っているウェブサイトです。私の記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお、業者様からの掲載依頼はお断りしています。
しまなみ海道をサイクリング
今治⇔尾道 瀬戸内海横断
愛媛県今治市から広島県尾道市まで、島と橋を巡りながら瀬戸内海を横断するサイクリングロードとして「しまなみ海道」は有名です。ナショナルサイクルルートにも登録されていて、CNNでは世界7大サイクリングルートに選ばれるなど、世界的な注目もあつめています。
瀬戸内ののんびりとした時間の流れる素晴らしい景色の島々を、時速15~20㎞というゆっくりとしたスピード感で旅する、しまなみ海道の自転車旅。次々と展開する美しい景色の中を、自分の力で駆け抜けていく爽快感は、しまなみ海道サイクリングの大きな魅力です。
日本ではヨーロッパのように自転車旅行がまだまだ一般的ではないこともあり、自転車で長距離を旅行したことがないという方も多いでしょう。ちなみにヨーロッパでは特にオランダやデンマーク、ドイツなどが自転車先進国として知られ、自転車で小旅行をすることはメジャーな余暇の過ごし方です。しまなみ海道は初心者の方でも挑戦できる距離や難易度なのでしょうか。
初心者なら、1時間に10キロ程度、半日で30キロ、1日50キロ程度がいいと思います。70キロあるしまなみ走破なら10時間以上はかかるでしょう。朝8時までには出発してください。ある程度乗れる人なら、6~8時間での走破が可能でしょう。
しまなみジャパン
- しまなみ海道サイクリングの正しい距離
- 島ごとのルート別の区間距離
- しまなみ海道の峠や橋のアップダウン
世界基準の自転車ルート
かつては、一部のサイクリング愛好家にしか認知されていなかったしまなみ海道サイクリングロードも、レンタサイクルの仕組みの拡充やブルーライン、看板、サイクルオアシス、トラブル対応サービスなどが充実してきたことで、初心者の方でも長距離の自転車旅ができる環境になってきています。
レンタサイクル
- 各島にターミナル
- 乗捨てが便利
- ビギナーから上級者向けまで
サイクルオアシス
- ボランティア休憩スポット
- 沿線に100か所以上
- トイレや工具を借りられる
ブルーライン
- 迷わないガイドライン
- 地図看板や標識
- 初めての道でも大丈夫
トラブル対応
- 島走レスキュー
- サイクルセイバー
- 民間の出張修理サービス
現在では、しまなみ海道を訪れる自転車旅行者のおよそ半分が、レンタサイクルを借りて走る初心者の方だと言われています。ここ数年で特に女性ひとり旅や親子でサイクリングされている方の姿も頻繁に見かけるようになりました。事前に自分のレベルに合った必要な情報を調べ、余裕のある日程を組むことで、初心者の方でもしまなみ海道全線を走破するような自転車旅行にチャレンジできます。
しまなみ海道の距離とアップダウン
このウェブページでは、しまなみ海道の「区間ごとの距離」と「アップダウン」をそれぞれイラストマップに落としたものを公開しています。区間ごとの距離は、ルート上の数字を足していけばおよその総距離が分かるようになっています。
ルートにバリエーションがあること、スタート地点がいくつかあること、乗り物によってルートが違うことなどから、しまなみ海道の距離が本やウェブサイトなどによって異なることもしばしば。距離の違いによる影響が大きいサイクリングでは、正確な距離を知っておいた方がいいと思います。
実際に自転車で走行したサイクルコンピュータのデータから作成してみました!
海道を訪れる自転車旅行者のおよそ半分が、レンタサイクルを借りて走る初心者の方だと言われています。ここ数年で特に女性ひとり旅や親子でサイクリングされている方の姿も頻繁に見かけるようになりました。事前に自分のレベルに合った必要な情報を調べ、余裕のある日程を組むことで、初心者の方でもしまなみ海道全線を走破するような自転車旅行にチャレンジできます。
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しまなみ海道のルート別距離まとめ
しまなみ海道サイクリングのメインルート(青色)と、主な外周コース(水色)のそれぞれの区間距離をまとめました。黒い丸印の間のおおよその距離を数字で落としています。単位はキロメートルです。それぞれのルートでどこを通ったら距離が近いのか、トータルの距離は何キロくらいになるのかなどを調べるのにご活用ください。
※画像をクリックすると「しまなみ海道の距離」ページを表示します。
Googleマップでは自転車歩行者専用道の距離を調べにくいこともあり、この図は私が普段自転車に付けているサイクルメーターを使って、実際に走ったときにメモしておいたものから作成しています。橋の登り口のどの地点を区切りポイントにするかが、若干あいまいなので、誤差はありますが参考にはしていただけるかと思います。
レンタサイクルを借りて走破を目指す初心者の方であれば、1時間に進める距離は10㎞~15㎞として計算するとよいと思います。
推しガイドブックをチェック♪
ガイドブック島走BOOKシリーズ 超定番ですがやはり「しまなみ島走BOOK」シリーズは推しです。自転車で世界一周した地元のサイクリングガイド・宇都宮一成さんという方が書かれている自転車旅行者目線の本格的なガイドブックや地図で、たびたび改訂版も出ています。書店にはなかなか出回っていないのですが、Amazon.co.jpで出版元から購入できます。しまなみ海道サイクリングに興味を持ったらまずは最新版を手元に取り寄せておくといいですよ♪
自分で計画するのが好きな人は『しまなみ島走BOOK』、計画が苦手な人には『しまなみ島走PLAN』がおすすめです。
向島のルート別の距離
向島のしまなみ海道サイクリングコースのメインルートは、島の西側と通る約8㎞の道のりです。サブ的なルートとしては向島の南側の海岸(立花海岸)を通る外周ルートで、こちらの方が交通量が少なく景色がよいです。外周コースのこのルートの距離は約9㎞です。
因島のルート別の距離
因島のしまなみ海道サイクリングコースは、島の西側の内陸部を通りながら南北を抜ける約10㎞のルートが、メインルートとして推奨されています。このほか、そのまま西側の海岸沿いを進む外周コースも距離はほとんど変わりません。万田発酵のHAKKOパークなどへ寄りながら、外周ルートを通るのもおすすめです。土生港~因島大橋間のルートは山越え&トンネルを通るルートです。
生口島のルート別の距離
生口島のしまなみ海道サイクリングルートはとてもシンプルです。メインルートは北側を通っていて、多々羅大橋から生口橋までは6+7で約13㎞の距離です。一方南側を通ると9+3で約12㎞。南側の外周ルートの方が1㎞ほど短いのですが、生口島の観光の中心である瀬戸田の町を通る北側のメインルートがおすすめです。
大三島のルート別の距離
大三島は、しまなみ海道の島の中でも最も大きな島で1周周ると50㎞近くもあります。上級者の方はぜひ1周サイクリングを楽しんでみてください。。しまなみ海道サイクリングのメインルートは大三島橋から多々羅大橋まで約5㎞の距離でフラットな道のりです。島を東西に横切る真ん中のルートは約5㎞の道のり。大山祇神社方面へはここを通るのがセオリーです。大三島の北側外周ルートは、ひとつ峠があるものの約13㎞の風景がよい快走ルートです。なお、大三島橋から宗方港周りの大三島南側の外周ルートはアップダウンが多く上級者向けです。
伯方島のルート別の距離
伯方島のしまなみ海道メインルートは大三島橋を含めて約4㎞ほどの距離で終わってしまいます。伯方島の中心市街地である木浦を周る外周ルートもおすすめです。伯方島は一周約20㎞ほどの距離なので、初心者の方でも寄り道しやすい島だと思います。特に島の北側は交通量も少なく、かつての塩田跡などを見ながら快適にサイクリングすることができます。
大島のルート別の距離
しまなみ海道の大島のサイクリングコースの距離はこのような感じです。メインルートは大島の真ん中を南北に貫いていて、来島海峡大橋から伯方大島大橋までは8+4で約12㎞の距離があります。このメインルートにはしまなみ海道の一番の難所と言われる標高79mの宮窪峠を含む2つの峠があります。大島の西側の約6㎞の海沿い外周ルートは、ひとつめの峠のエスケープルートとしてもおすすめです。大島の北西の外周ルート約10㎞の区間は特に景色が素晴らしいルートです。ただし、途中に田浦峠という標高78mほどの峠を越えていく必要があります。
しまなみ海道の各サイクリングルートの距離をご紹介しました。続いて、峠や橋のアップダウンについて詳しくご紹介します。
意外とあるアップダウン
橋の上り下りが続く
もうひとつ、自転車旅行が初めての方で距離のほかに注意すべき要素は「アップダウン」です。先述の通り、しまなみ海道のサイクリングロードは、橋の上は高速道路沿いを走りますがそれぞれの島では橋から降りて一般道を走ります。そのため、すべての橋の手前では、数十メートルの高さまで登る必要があり、その都度、坂道を下るということになります。
しまなみ海道のそれぞれの橋の自転車道は、比較的緩やかな斜度でグルグルと回り込むような道になっています。緩やかにしている分、思いの外、だらだらと長い坂道となっています。それぞれの橋の自転車道入口と自転車道はこちらのページにまとめています。
しまなみ海道を今治から尾道へ走破する場合、少なくとも6つ(来島海峡大橋、伯方・大島大橋、大三島橋、多々羅大橋、生口橋、因島大橋)を通りますが、そのたびに上り坂が現れるため、「思っていたよりもアップダウンがかなり多かった」と感じる方が多いようです。
橋への登り坂についてのクチコミ来島海峡大橋への登り坂が一番長かった。けど、途中から橋の景色が最高!
原付が結構なスピードで上がってくるので注意したほうがいい。
橋への登りは結構せまい。並走しているグループがいて危なかった。
いくつかの峠道もある
この他にも例えば大島の宮窪峠など、メインルート上でも峠を越える必要がある場所が何か所かあります。特にこの宮窪峠は、メインルート上で最大の峠で、標高70メートルくらいまで、意外と急な坂道で登っていきます。
宮窪峠の頂上には高速道路下の日陰スペースにベンチなどが設置されています。長い上り坂を頑張って登り切ってヘロヘロになっている旅人の姿をよく目にします。私もできればこの峠を通らないルートがあればなあと思うのですが、大島を南北に移動する場合には、どうしても最低1か所は峠を登らなくてはなりません。
自転車の変速ギアを軽くして登っていきますが、厳しいようであれば無理せずに自転車から降りて、押し歩いて登るのも一手です。無理をしすぎて脚を痛めたり、自転車トラブルが起きたりしないようにしてください。
今治からスタートすると来島海峡大橋や宮窪峠を早い段階でクリアできます。尾道からスタートすると、旅の最終盤にこれらの上り坂が現れます。個人的には今治スタートがおすすめですよ。
しまなみ海道のアップダウンまとめ
しまなみ海道の橋の下はけっこう大きな船も通過するので、数十メートルの高さがあり、思っているよりもアップダウンがあるかもしれません。島の中にも小さな峠道があり、ルートによって難易度が変わってきます。
※画像をクリックすると「しまなみ海道の高低差」ページを表示します。
この図では、しまなみ海道サイクリングのメインルート(青色)と、主な外周コース(水色)のうち、青色で橋上の最高地点の高さを、緑色で主な峠の高さを落としています。単位はメートルです。
この地図に落としていない、大島の東側海岸コースや因島の東側海岸コース(水軍スカイライン)は、アップダウンが続く上級者向けのコースです。しまなみ海道は、メインルートだけでなく、そこから少し離れた場所や、集落の路地裏、外周コースにこそ、瀬戸内海ならではの素敵な風景が広がっています。
Googleマップをスマートフォンで活用
私がGoogleマイマップで作成したこの地図はウェブ上で公開しているので、スマートフォンのGoogleマップアプリで表示させることができます。詳しい表示方法はこちらのページをご覧ください。
日程に余裕を持って自由な自転車旅行を楽しんでもらえたら、サイクリングの本質的な楽しみに気づいていただけるかなぁと思っています。ルートの難易度など、自分のレベルに合った情報を事前にチェックして、自分だけのしまなみ海道サイクリング旅を満喫していただけたら幸いです。
このページでは、しまなみ海道の距離とアップダウン(高低差)をご紹介しました。初心者から上級者まで幅広い方が自転車旅行を楽しめるしまなみ海道のサイクリング情報は以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。