
自転車に乗るとお尻が痛くなるのは初心者に多い悩みのひとつ。坐骨への圧迫、擦れ、ポジションのズレなど原因はさまざまです。自転車歴10年以上の筆者が実経験をもとにお尻の痛みの原因5つと具体的な対策をわかりやすく解説します。

こんにちは。しまなみ海道在住のカワイと申します。自転車やサイクリングを始めてみたいビギナーの不安や疑問を解決するための情報を、私の体験に基づいてご紹介しています。
読者の皆様のご支援で取材・執筆やウェブサイト維持管理をしています。もしお役に立ちましたらサポートをお願いします。Amazonや楽天のリンクは私の個人的なおすすめに基づくアフィリエイトリンクで、有償無償に関わらず業者様からの掲載依頼はお断りしています。
お尻が痛いはビギナー共通の悩み
脚の疲れよりも……
自転車に乗り始めたころ、「脚が疲れた」よりも先に「お尻が痛い!」という感想を持った方は、意外と多いのではないでしょうか。

しまなみ海道でも、レンタサイクルを借りて初めて長距離サイクリングに挑戦した方から「お尻がとても痛かった」という声をよく聞きます。脚の疲れより先にお尻が限界を迎えてしまう……これは自転車ビギナーに共通の悩みのひとつです。
- 自転車でお尻が痛くなる主な原因
- お尻が痛くなる原因ごとの対策
- 私の個人的におすすめのサドル
この記事では、お尻が痛くなる原因と具体的な対策を、自転車歴10年以上の私の経験に基づいてまとめました。科学的な見地からの分析ではなく、あくまで私個人の印象やアドバイスになりますが、同じ悩みで困っている方の参考になれば嬉しいです。

痛くなる原因を知って、うまく対策できると快適なサイクリングになるはずです!
なぜ自転車でお尻が痛くなるのか?
自転車は、椅子ではなくサドルという小さな面積のものの上に長時間座り続ける乗り物です。

しかも、ペダルを回すために脚を上下に動かし続けるため、サドルとお尻・内ももの間で継続的な擦れが生じやすい構造になっています。お尻の痛みは大きく「体重の圧による痛み」と「擦れによる痛み」の2種類に分けることができると思います。
また、男女の骨格の違いや、体型・お尻の形の個人差も大きく影響します。「サドルが合う・合わない」が人によってかなり異なるのは、そうした理由からだと思います。同じサドルでも全く問題ない方もいれば、短時間でも辛くなる方もいる。だからこそ、自分に合った対策を見つけることが大切です。
AD (Google AdSense)
お尻が痛くなる5つの原因
① 坐骨(骨)への圧迫
体重を支えるための骨、「坐骨」への圧迫が原因になるケースです。サドルの幅が自分の坐骨幅に合っていないと、骨が直接サドルに当たってしまいます。狭すぎると骨が乗り切らずに痛みが出ますし、広すぎると内ももに当たってしまって擦れの原因になることも。
また、見た目はふかふかで柔らかそうなサドルでも、長時間座っているうちに沈み込んで骨の周囲の組織が押し続けられ、かえって痛みが出ることがあります。「硬いより柔らかい方がいい」とは限らないのが、サドルの面白いところでもあります。
② 股の間の部分への圧迫
サドルの先端が股の間のデリケートな部分を圧迫してしまうケースです。サドルが前上がりの角度になっていたり、前乗りのポジションで骨盤が前に倒れすぎていたりすると、この問題が起きやすくなります。
男性・女性ともに起こりえる悩みで、長距離を走るほどじわじわと辛くなってくるタイプの痛みです。股の間への圧迫が続くと、しびれや違和感につながることもあるので、早めに対策したいところです。
③ お尻・内ももの擦れ
ペダルを回すたびにサドルとお尻・内ももがこすれ続けることで、皮膚が赤くなったり、炎症を起こしたり、ニキビのような状態になったりすることがあります。
特に、普通の下着の上にデニムなどのパンツを着用してサイクリングするのは、縫い目やシワが直接肌に当たるため、擦れを大幅に悪化させる原因になります。また、汗や蒸れで皮膚がふやけた状態になると、ちょっとした摩擦でも傷みやすくなります。長距離のサイクリングでは特に気をつけたい原因です。
④ ポジション(サドルの高さ・位置・フォーム)が合っていない
サドルの高さが高すぎると、ペダルの底でお尻の一部が浮くような感じになって片側に負担が集中します。逆に低すぎると骨盤が前に滑り、本来骨で支えるべきところを柔らかい組織で支えることになってしまいます。
サドルの前後位置が合っていない場合も、走りながら無意識にお尻の位置を調整しようとするため、落ち着かずに擦れやすい状態が続きます。そして疲れてくると、どうしてもサドルにどっかりと体重をかけたフォームになりがちです。これもお尻への負担が増える原因のひとつです。
⑤ 慣れ不足・距離の急な伸ばしすぎ
自転車を始めたばかりのころは、お尻や内ももの皮膚がまだサドルへの刺激に慣れていない状態です。そんなタイミングで急に長距離を走ってしまうと、皮膚にとっては大きな負担になります。最初から張り切りすぎてしまうのは、ビギナーあるあるのひとつ。焦らず少しずつ距離に慣れていくのが、長く快適にサイクリングを楽しむコツだと思います。
AD (Google AdSense)
原因別!お尻の痛みを解消する5つの対策
対策① 自分に合ったサドルを選ぶ
サドルの合う・合わないは本当に個人差が大きいので、まずは自分の坐骨幅を知ることも第一歩となるかもしれません。スポーツ自転車を扱っているショップでは、坐骨幅を計測して適正なサドル幅を教えてもらえることがあります。ぜひ活用してみてください。

基本的には「ほどよい硬さでフラット寄りのサドル」が、長距離でも安定して乗りやすいイメージです。私は最初、サドルは柔らければ柔らかいほどいいと思っていましたが、実際に使ってみるとちょうどいい硬さというのがあることに気が付きました。また、女性の場合は骨盤の幅が男性より広い傾向があるため、女性用として設計された幅広・ノーズ短めのサドルを積極的に試してみると良いと思います。
男女兼用のサドルの場合、男性寄りのデザインになっていることが本当に多いです。中央に溝や切り込みのあるタイプ、ノーズがないタイプなど、股間への圧迫を軽減する設計のサドルもあり、これも好みが分かれます。
対策② サドルの角度・位置を正しく調整する
サドルの高さは数mmの違いでも乗り心地や当たる部分が変わる、意外と繊細な調整です。基本はサドルの上面が水平になるようにセッティングするのが一般的。ただし、個人差があるので、わずかに前傾させると股間への圧迫が和らいだり、後傾させると坐骨が安定したりすることもあります。傾けすぎは逆効果なので、少しずつ試してみるのがいいと思います。

サドルの前後位置も、坐骨でしっかり体重を支えられる位置に合わせることが大切です。ほとんどのサドルはレール(フレーム)で数センチ前後に調整できます。自分では判断が難しいという方は、ショップでポジション調整をしてもらうのが一番確実ですよ。
対策③ サイクルパンツやサドルカバーを活用する
擦れによる痛みへの対策として、私的に最も効果的だったのがパッド付きのサイクルパンツ(ビブショーツなど)の着用です。直履きで使用するタイプのものが多く、縫い目が少なくてフィット感が高いので、肌への刺激を大幅に軽減することができます。

素材は吸汗速乾・通気性の高いものを選ぶと、蒸れによる皮膚のふやけ防止にもつながります。「サイクルパンツはちょっとハードルが高い……」という方には、サドルカバー(パッド付き)も比較的安価で試しやすい選択肢だと思います。フィット感の強いサイクルパンツと比べると、サドルカバーは脚やお尻の動きでズレやすいということはありますが、無いよりはかなりマシかなといった印象です。
シャモアクリームという、パッドの内側に塗る専用クリームを愛用しているサイクリストもいますよ。皆さん、いろいろな方法で試行錯誤しています。
対策④ ショップでポジションを整えてもらう
サドルの高さ・前後・角度を自分でいろいろ試してみても「なんかしっくりこない」という場合は、一度ショップでポジション調整をお願いしてみることをおすすめします。「バイクフィット」というサービスもあり、体の各部位の長さや柔軟性に合わせてポジションを最適化してもらえます。実際に私もセッティングをしてもらってから、お尻の痛さだけでなく疲労感も少なくなりました。

また、疲れてきたときにサドルにどっかりと体重をかけてしまうフォームの崩れも、お尻への負担を増やす原因になります。体幹やお尻まわりの筋肉を少しずつ鍛えることで、サドルへの依存度を減らしたフォームを作っていくことも、長い目で見た対策になると思います。(スクワットが有効だそうです!)
対策⑤ 距離・時間を少しずつ伸ばして慣らす
一番地道な対策ですが、慣れの力はとても大きいです。最初は1時間程度のサイクリングから始めて、少しずつ距離や時間を延ばしていくのが体への負担を抑えるコツです。痛みが出たら無理せず、数日あけてから再挑戦するのもいいと思います。
慣れさえすれば、3時間・5時間と走り続けても以前ほど気にならなくなってくるから不思議です。お尻が痛いのはビギナーなら誰でも通る道。焦らず少しずつ、自転車に慣れていってください。
私のおすすめサドル紹介
BROOKSの革サドル
私が個人的にイチオシしているのが、イギリスのメーカー「BROOKS(ブルックス)」の革サドルです。私が愛用しているのは「B17 S STANDARD」というモデル。B17はBROOKSの定番サドルで、「S」はShort(ショート)の意味。全長が短く設計されていて、女性向きのモデルです。

最初に乗ったときは「硬すぎる!」と感じる方が多いかもしれません。実際、革が馴染むまでには少し時間がかかります。ところが使い続けるうちに、自分のお尻の形に合わせて革が少しずつ変形していき、気づけばぴったりフィットするサドルになっているんです。このサドルの場合はパット付きのサドルカバーはむしろ不要。長く使えば使うほど自分専用のサドルになっていくこの感覚は、他のサドルにはなかなかない魅力だと思います。
ただ、定期的に専用オイルを塗るなどのメンテナンスが必要です。クラシカルで味のある見た目も自転車に乗る楽しさをひとつ増やしてくれる気がして、個人的にはとても好きです。あくまで私の一例ですので、最終的には自分に合ったサドルをじっくり探してみることが一番大切だと思います。
AD (Google AdSense)
よくある質問集
- Q何時間くらい乗るとお尻が痛くなりますか?
- A
個人差やサドルの合う・合わないによってかなり異なります。自転車に乗り始めたばかりの方だと、30分〜1時間程度で痛みを感じ始める方も少なくありません。慣れてくると2〜3時間でも気にならなくなってくる方がほとんどです。しまなみ海道のサイクリングで「最初の1時間は大丈夫だったけど、後半からお尻が辛くなってきた」という声もよく聞きます。まずは短い時間から乗り始めて、少しずつ慣らしていくのがおすすめです。
- Qレンタサイクルのサドルでもポジション調整はできますか?
- A
はい、できます。サドルの高さは六角レンチやクイックリリースレバーで調整できることがほとんどです。貸出時にスタッフさんに「サドルの高さを調整してほしい」と伝えると対応してもらえます。ただし、サドル自体の交換や細かい角度調整は、レンタサイクルでは難しい場合がほとんどです。サドルの高さだけでも自分に合わせるだけで、乗り心地がかなり変わりますよ。
- Q痛みをやわらげるために、走りながらできることはありますか?
- A
いくつかあります。まず、定期的にサドルから腰を浮かせて「立ち漕ぎ」をすることで、お尻への圧迫を一時的にリセットすることができます。また、こまめに休憩を取ってサドルから離れることも大切です。坂道では自然と立ち漕ぎになることが多いので、アップダウンのあるルートは意外とお尻の休憩になっていることもあります。走り続けることにこだわらず、景色のよい場所で自転車を降りて歩いてみるのも、しまなみ海道らしい旅の楽しみ方だと思います。
- Q痛みが出やすい場所によって、原因が違いますか?
- A
痛みが出る場所によって、ある程度原因を絞り込むことができます。左右対称にお尻の骨のあたりが痛い場合は、坐骨への圧迫やサドル幅の不一致が疑われます。股の間や前側が痛い・しびれる場合は、サドルのノーズによる圧迫やサドルの角度が原因のことが多いです。内ももや皮膚表面が赤くなる・ヒリヒリするという場合は、擦れによるものと考えられます。痛みの場所を手がかりに、まず原因を推測してみると対策が絞りやすくなります。
- Qサイクルパンツを持っていない場合、手持ちの服装で少しでもマシにする方法はありますか?
- A
いくつか工夫できることがあります。まず、縫い目の少ないシームレスタイプのインナーや、スポーツ用の吸汗速乾インナーを着用するだけでも、擦れや蒸れをある程度抑えられます。デニムや硬い生地のパンツよりも、ストレッチ素材で体に沿うものの方が摩擦が少なくなります。また、パッド付きのサドルカバーは比較的安価で手に入るので、旅行前に一つ用意しておくのもいいと思います。サイクルパンツへの投資は少し躊躇するかもしれませんが、長距離を快適に走るためには一番効果を実感できるアイテムだと思いますよ。
AD (Google AdSense)
まとめ:的確に対策してお尻の痛みを低減
自転車でお尻が痛くなる原因と対策を5つずつご紹介しました。まとめると、①自分に合ったサドルを選ぶ、②サドルの高さ・角度・位置を正しく調整する、③パッド付きのウェアやサドルカバーを活用する、④適切なポジションに整えてもらう。⑤少しずつ走る距離に慣れていく、という5つが対策の基本になります。
お尻の痛みは、自転車に乗り始めた多くの方が経験する悩みです。でも、原因を知って適切な対策を取れば、必ず改善していくものだと思います。しまなみ海道のような長距離サイクリングでも、対策をしっかり整えることで、お尻の心配より景色の美しさに集中できる旅になるはずです。ぜひ、快適なサイクリングライフを楽しんでみてくださいね。
このページではお尻が痛くなる原因と対策について詳しくご紹介しました。このウェブサイトでは、しまなみ海道のサイクリング情報のほかに、初心者の方向けのサイクリングの始め方の情報もまとめて発信しています。サイクリングの始め方のガイダンスは、以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

