【多々羅展望台】しまなみ海道大三島にある多々羅大橋を望む穴場絶景スポット

2024年2月26日

【タイトル】大三島:多々羅大橋の穴場スポット・多々羅展望台

日本屈指のサイクリングロードであるしまなみ海道には、国内外から多くの自転車旅行者が訪れていますが、まだまだ知られざる絶景スポットがたくさんあります。今回ご紹介するのは、大三島にある「多々羅展望台」です。メインルートから銀色のモニュメントは見えますが、どうやってアクセスするのか分かりにくいこともあって、実際に訪れるサイクリストが少ない展望台でもあります。大三島と生口島を結ぶしまなみ海道でも屈指の人気の橋、多々羅大橋の絶景をぜひ楽しんでもらいたいです。

ライター:カワイユキ

こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイユキと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えできたら嬉しいです。

多々羅展望台

愛媛県今治市~広島県尾道市へ瀬戸内海の島々を渡っていくサイクリングロード「しまなみ海道」の島々には、有名な展望台がいくつもあります。例えば、大島の「亀老山展望公園」は、しまなみ海道と言えばこれという来島海峡大橋を見下ろすような風景が有名です。伯方島の「開山公園」は桜の名所で、ぐるりとパノラマビューが楽しめます。因島の「白滝山」は、山頂付近に仏像がたくさんある独特な景色を眺めることができます。しかし、これらの展望台の多くはメインルートから逸れて坂道を登らなくてはならず、初心者の方のサイクリングプランには組み込みにくい場所もあります。

大三島にある穴場の展望台

そんなしまなみ海道の展望台のうち、メインルートからすぐなのでとてもアクセスしやすいにも関わらず、入り口がとても分かりにくいためにスルーされがちな穴場的な絶景展望台が大三島上浦町にあります。その名も「多々羅展望台」。多々羅大橋が架けられている標高55mの丘(多々羅岬)の上にあります。

【写真】多々羅展望台:大三島にある穴場の展望台
大三島にある穴場の展望台

銀色のウェイブしたようなモニュメントが印象的なので、道の駅「多々羅しまなみ公園」や多々羅大橋の上などから見かけたことがあるサイクリストさんも多いのでは、と思います。しまなみ海道サイクリングのメインルート上の展望台入口に、何も看板がないため、知らなければ到達することができない見落とされがちなスポットと言えるかもしれません。今回は、そんな謎多き「多々羅展望台」とそのアクセス方法を詳しくご紹介したいと思います。

 

展望スポット多々羅展望台
住所今治市上浦町井口7505-7
電話番号0897-87-3000(今治市役所上浦支所住民サービス課)
営業時間閉鎖の時間帯無し
入場料金無料
見える景色多々羅大橋や生口島、大三島、伯方島

多々羅大橋を一望できる

まず、多々羅展望台から見ることができるパノラミックな絶景をご紹介します。

【写真】多々羅展望台からの景色:多々羅展望台からの多々羅大橋の風景
多々羅展望台からの多々羅大橋の風景

多々羅展望台から見ることができるメインの風景は、大三島と生口島にかかる「多々羅大橋」という斜張橋です。1999年の開通当時は世界最大の斜張橋として誕生し、三角形を組み合わせたようなワイヤーの張り出しがとても美しい橋として、しまなみ海道の橋の中でもその美しさには定評があります。私も、しまなみ海道の橋の中で一番好きな形の橋です。

【写真】多々羅展望台からの景色:多々羅展望台の風景案内看板
多々羅展望台の風景案内看板

この多々羅展望台は、多々羅大橋の開通の同時期に造られた記念公園的な展望台で、風景を案内している看板にも「世界一の斜張橋」の文字が刻まれています。この大三島と生口島の間の海に、愛媛県と広島県の県境があります。展望台から眺めると手前側が愛媛県、奥側が広島県です。

【写真】多々羅展望台からの景色:多々羅展望台から多々羅キャンプ場方面
多々羅展望台から多々羅キャンプ場方面

多々羅展望台から左手方向を眺めると、このような風景です。下の方にしまなみ海道有数のキャンプ場である「多々羅キャンプ場」があります。高速道路本線と、原付バイク専用道の細い橋が交差しています。奥には多々羅スポーツ公園、その更に奥には大三島北部の山地「二反山」や「青刈山」が連なっています。

【写真】多々羅展望台からの景色:多々羅展望台から道の駅方面の景色
多々羅展望台から道の駅方面の景色

多々羅展望台から右手方向を眺めると、このような風景です。目下にある建物群や駐車場は、大三島の道の駅「多々羅しまなみ公園」です。しまなみ海道サイクリングのほとんどの人が立寄る道の駅で、この敷地内には「サイクリストの聖地碑」という有名なフォトスポットもあります。この写真の左奥の陸地は、塩づくりで有名な伯方島で、手前に浮かぶ小さな島は村上海賊の城があった古城島。年に数回だけ陸続きになり歩いて渡ることができる不思議な島です。

小高い丘の上にあるので多々羅大橋だけでなく大三島の風景も一望することができます!

多々羅展望台へのアクセス

続いて、多々羅展望台への行き方を詳しくご紹介しようと思います。

原付バイク道から

大三島の「村上三島記念館」横の原付バイクルートからは、看板もあるため比較的分かりやすくたどり着くことができると思います。このルートは自動車の通行も制限されていないため、原付バイクだけでなく、125㏄より大きいオートバイや自動車、自転車(※)、徒歩でもこのルートでアクセスすることができます。

※ただし、自転車の場合はこの坂道は傾斜が急なので、後述のサイクリングロードからのアクセスがおすすめです。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:途中にあるしまなみコーヒー
途中にあるしまなみコーヒー

道の駅「多々羅しまなみ公園」からすぐの場所にある村上三島記念館横の坂道を登ると、右側には景色や良いと人気のオープンカフェ「しまなみコーヒー」があります。オートバイや自動車でもかなり急だなという坂道ですが、自転車だと結構な勾配でかなりきついです。しまなみコーヒー目の前の駐車場スペースで、このように「原付道入口」と「展望台入口」へと分かれます。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:原付道入口と展望台入口の分岐
原付道入口と展望台入口の分岐

「多々羅展望台」へはこの分岐を左方面へ登っていきます。前から車が来るとすれ違いが難しいくらい狭い道ですが、一応、多々羅展望台により近い場所に駐車場があり、そこで転回することができなくはありません。運転が不安な場合は、ここの駐車スペースに車を置いてここを歩いて登るのもいいかもしれません。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:原付道入口へは左側へ登っていこう
原付道入口へは左側へ登っていこう

この分岐からは多々羅展望台まで距離にして200mほどです。この先はここまでと比べると急勾配ではなくなります。多々羅岬の小高い丘をぐるりと回り込むようにして登っていきます。

自転車歩行者道から

一方で、自転車でのアクセスは、この原付バイクルートからではなく、メインルートのサイクリングロード(自転車歩行者専用道)から向かうのがおすすめです。大三島から生口島、生口島から大三島へ渡るプランであれば、その途中に展望台への入り口が出現します。わざわざ展望台へ登らずとも、多々羅大橋へのアクセスでもうほとんど登り切っているので実は簡単にアクセスができます。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:自転車専用道からの合流地点
自転車専用道からの合流地点

大三島から自転車でアクセスする場合、道の駅「多々羅しまなみ公園」から自転車専用道を登って、多々羅大橋までほとんど登り切ったあたりの右側にこのような柵が一部切れて、横の道に入ることができるようになっています。この道が、先ほどの原付バイクルートからの展望台への上り坂です。

生口島側から自転車でアクセスする場合には、多々羅大橋を渡り切って左へ曲り、短いトンネル(交差)をくぐってすぐ左側です。ここで合流ができるようになっています。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:展望台へのアクセス道路
展望台へのアクセス道路

多々羅展望台へのアクセス道路は、このように自転車・歩行者専用道と交差するような道になっています。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:多々羅展望台前の駐車場・転回スペース
多々羅展望台前の駐車場・転回スペース

そこから100mほど進むとこのように少し広い駐車場、自動車の転回スペースに出ます。自動車でアクセスする人もほとんどいないようで、何度か訪れていますが、私はここに停まっている自動車を見たことがないです。このスペースで左後ろ側を振り向くと…。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:モニュメントが印象的な多々羅展望台の外観
モニュメントが印象的な多々羅展望台の外観

なんなく「多々羅展望台」に到着です。しまなみ海道サイクリングのメインルートからも100メートルくらいしか離れていないので、レンタサイクルを借りてしまなみ海道を旅する初心者の方にもとてもオススメできる絶景スポットです。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:2階建てになっている多々羅展望台の外観
2階建てになっている多々羅展望台の外観

雑草が生えまくっている階段を登るとすぐに展望台へ。両サイドにガラスの扉があり、1階の展望スペースに入ることができますが、こちらは木々が邪魔して多々羅大橋を展望することができません。真夏ということもあり、室内はサウナ状態になっていました。真ん中にある螺旋階段を登って2階の屋外展望スペースへと向かいましょう。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:2階展望スペースへの螺旋階段を登る
2階展望スペースへの螺旋階段を登る

螺旋階段を登ると、

【写真】多々羅展望台へのアクセス:多々羅展望台2階の屋外展望デッキ
多々羅展望台2階の屋外展望デッキ

多々羅展望台の展望スペースに出ることができます。多々羅大橋を行き来する車やサイクリストの姿、多々羅大橋の下を通り抜けていく船の姿もよく見えます。ほとんど人が来ることもないので、自由気ままに写真を撮ることができました。

【写真】多々羅展望台へのアクセス:モニュメント越しの多々羅大橋の風景
モニュメント越しの多々羅大橋の風景

モニュメントの後方は、小さな屋外コンサート会場のように階段状になっているので、ここからモニュメント越しに写真を撮影しやすかったです。なかなかフォトジェニックでいい感じの写真を撮ることができました。

動画:多々羅展望台からの風景

公共交通でのアクセス

【写真】多々羅展望台へのアクセス:最寄りの大三島バスストップ
最寄りの大三島バスストップ

自転車や自動車、オートバイではなく、公共交通で多々羅展望台へアクセスするにはバスが便利です。多々羅展望台の高速バス・急行バスの最寄りバス停は「大三島BS(バスストップ)」です。JR今治駅から大三島行きの急行バス「大三島線」が出ているので、大三島BS下車、徒歩700mです。広島県側からバスで来る場合には、JR福山駅からの高速バス「しまなみライナー」で同じく大三島BS下車となります。

来島海峡大橋の展望台

大三島ではありませんが、しまなみ海道の同じく愛媛県側の島、大島と今治市街を結ぶ来島海峡大橋にも絶景の展望スポットが点在しています。せっかくしまなみ海道サイクリングに来たら、こうした絶景スポットのいくつかにも足をのばしてみてください。これぞしまなみ海道という景色が待っています。


このページではしまなみ海道の大三島にある穴場絶景スポット「多々羅展望台」の景色とアクセスの方法を中心に解説させていただきました。しまなみ海道サイクリングの詳しい情報は、以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしてください。

2024年2月26日景勝地や展望台

Posted by カワイユキ