【旅行者向け】今治市で発生した山林火災のしまなみ海道への影響

2025年3月31日

【タイトル】2025年3月23日今治の山火事、しまなみ海道への影響

2025年3月に発生した今治市の山火事について、しまなみ海道サイクリングの旅行者視点で、遠方から旅行へお越しの予定がある方に向けて、現地の位置関係と予想される影響の可能性についてお伝え出来たらと思います。自治体や報道機関の最新の情報を必ず参照して行動の判断材料としてください。

最新情報
  • 火勢拡大の危険がなくなったことにより、今治市から延焼阻止宣言が発表されました(3月28日)
  • 今治市より、山林火災の鎮圧宣言が発表されました(3月31日)

今治市の山火事

しまなみ海道への影響は

2025年3月23日午後に、愛媛県今治市長沢地区で山林火災が発生しました。全国的にニュースや新聞で延焼の状況や消火活動、避難状況などについて報道がされています。3月~4月は春のサイクリングシーズンで、しまなみ海道を訪れることを計画されている方も多い時期。遠方から訪れる予定の方だと、火災の規模や位置関係などが実感として分からず、しまなみ海道そのものや公共交通機関、店舗や宿泊施設の営業などについて、どの程度の影響があるのか想像しにくいことと思います。

実際に本ウェブサイトにもサイクリングを計画されている方からの問い合わせが複数ありました。個人の公への情報発信として慎重になるべき内容を含むため記事を書くべきか悩みましたが、実際に旅行者に向けた情報が少ないと感じたため、しまなみ海道と火災現場の位置関係と予想される影響に限って述べたいと思います。状況は刻々と変わりますので、必ず最新の情報を信頼できる報道機関や現地の自治体発信の情報を確認し、行動についてはご自身で判断されるようにしてください。

※本記事は、特定の行動を推奨したり抑止したりすることを目的としたものではありません。

しまなみ海道と火災現場の位置関係

まず、今治市長沢エリアとしまなみ海道の位置関係です。山林火災が発生したエリアは、しまなみ海道の来島海峡大橋から今治市市街地を挟んで約15㎞ほど離れた場所となります。今治市~尾道市間で約70㎞あるしまなみ海道の全体が入る程度の縮尺のGoogleマップで、しまなみ海道と火災エリアの位置関係を見ると以下のようになります。

【スクリーンショット】Googleマップより。しまなみ海道全体と火災現場の位置関係
しまなみ海道全体と火災現場の位置関係

今回の火災は今治市と隣の西条市のちょうど市境にあたる峠付近で山火事が発生しました。17年前(2008年8月24日)にもほぼ同じ場所で火災が発生し、笠松山一帯の約100haが焼失。当時は鎮火宣言までに6日程度かかりました。現在もその一帯は明らかに木々の背丈が低く岩肌や土肌が見えている状況です。

【スクリーンショット】Googleマップより。今治市街地と火災現場の位置関係
今治市街地と火災現場の位置関係

今治市街地をメインに拡大したGoogleマップは上のようになります。しまなみ海道エリアと今回の火災エリアが今治平野の市街地を挟んで、約15㎞離れていることから、しまなみ海道そのものに直接影響を及ぼすとは考えにくい位置関係です。実際に火災発生から3日経った3月25日時点まで、火災を原因としたしまなみ海道の通行規制はかかっていません。

しまなみ海道(西瀬戸自動車道)の通行止め状況
  • 山林火災発生から現在まで、火災によるしまなみ海道への規制は特になし

アクセスに影響の可能性

高速道路・国道

今回の今治市で発生した山林火災は、先述の通りしまなみ海道そのものへの影響は考えづらいですが、旅行者の行程によってはアクセスに影響がでる可能性があります。特に今回の火災エリアは、JR予讃線と今治小松自動車道、国道196号線に非常に近い地域となっています。迂回路に選択肢があまりない区間となるため、火災の状況によっては今治市~西条市の行き来に影響がでることが予想されます。

【スクリーンショット】Googleマップより。今治市火災エリアの拡大
火災エリアとJR予讃線・小松自動車道
主要道路の通行止め状況
  • 国道196号線の通行止めは解除されました(3月26日15時)
  • 今治小松自動車道の通行止めは解除されました(3月26日17時頃)

JR予讃線

鉄道では、JR予讃線の今治駅~壬生川駅間の火災エリアとなるので、例えば岡山方面からの特急しおかぜ松山行き、香川方面からの特急いしづち松山行き、またその逆方面の列車に、折り返し運転あるいは運休などが発生する可能性があります。このエリアの鉄道は基本的に単線で、折り返し可能な駅も限られるため、小さな区間の運休がより広範囲に広がることも予想されます。最新の運行状況はJR四国の公式ウェブページから確認できます。

予讃線の運行状況
  • 松山駅~今治駅~伊予西条駅間の列車の運行が通常通りに復旧(3月28日)
  • 乗り降りが中止されていた伊予桜井駅が再開(3月28日)

高速バス・路線バス

バスでは、道路の通行止め状況によっては、今治駅~東予港の区間を結ぶオレンジフェリー連絡バス、今治駅~新居浜駅線などに影響がでる可能性があります。オレンジフェリーは大阪南港~東予港を結ぶ船で、関西方面からのしまなみ海道旅行者の利用が多い航路です。今回の火災エリアは東予港としまなみ海道スタート地点のちょうど中間地点にあたります。

また、JR予讃線に運休が発生すると、高速バスや路線バスに混雑が発生することが多いです。例えば、本州方面へ行きたい場合に鉄道がストップすると、しまなみ海道経由の高速バス・しまなみライナーなどが満席となることがあります。事前予約ができないバス路線も多いため、予定の便に乗ることができないかもしれません。

バスの運行状況
  • 今治~東予のオレンジフェリー連絡バスの迂回運行が解除され通常運行へ(3月27日)
  • 路線バス「今治~新居浜線」迂回運行が解除され通常運行へ(3月27日)

宿泊施設への影響の可能性

尾道市、松山市、今治市内も今治駅前や今治港周辺、来島海峡大橋周辺の宿泊施設や飲食店、店舗などは通常通り営業をしています。これらのエリアに宿泊を予定している場合は、宿泊できないというケースは考えにくいと思います。今回の火災地域近くでは「湯ノ浦温泉」という小さな温泉エリアがあり、ここにある宿泊施設に宿泊を予定している場合は、宿泊施設に問い合わせる必要があると思います。実際に道の駅「湯ノ浦温泉」は消火活動の拠点となっています。

要約:しまなみ海道旅行者への山火事の影響
  • しまなみ海道そのものへの影響は考えづらい位置関係
  • 今治市~西条市間のアクセスに影響がある可能性が高い
  • 湯ノ浦温泉エリアでの宿泊に影響がある可能性が高い

このページでは、2025年3月に発生した今治市の山火事としまなみ海道サイクリングへの影響についてご紹介しました。旅行者が分かりにくい位置関係と予想される影響について述べています。状況は変わりますので、必ず最新の情報を信頼できる報道機関や現地の自治体発信の情報を確認してください。

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Posted by カワイユキ