【実測解説】しまなみ海道サイクリングロードの距離とアップダウン

2024年2月26日

しまなみ海道のルート別距離まとめ

しまなみ海道サイクリングのメインルート(青色)と、主な外周コース(水色)のそれぞれの区間距離をまとめました。黒い丸印の間のおおよその距離を数字で落としています。単位はキロメートルです。それぞれのルートでどこを通ったら距離が近いのか、トータルの距離は何キロくらいになるのかなどを調べるのにご活用ください。

※画像をクリックすると「しまなみ海道の距離」ページを表示します。

しまなみ海道の区間ごとの距離(クリックバナー)
しまなみ海道の区間ごとの距離マップ

Googleマップでは自転車歩行者専用道の距離を調べにくいこともあり、この図は私が普段自転車に付けているサイクルメーターを使って、実際に走ったときにメモしておいたものから作成しています。橋の登り口のどの地点を区切りポイントにするかが、若干あいまいなので、誤差はありますが参考にはしていただけるかと思います。

レンタサイクルを借りて走破を目指す初心者の方であれば、1時間に進める距離は10㎞~15㎞として計算するとよいと思います。

るるぶ・せとうち島旅編

観光ガイドブックの定番「るるぶ」から「せとうち島旅編」が出版されています。しまなみ海道だけでなく、瀬戸内国際芸術祭で人気の直島や小豆島など、瀬戸内海の島をテーマにまとめられています。

【書影】るるぶ「せとうち島旅しまなみ海道」

取材に基づいた信頼できる出版社の情報を写真付きで見ることができるので、旅の計画のワクワク感をより感じられるはずです。ぜひ事前に取り寄せて、旅の準備をしちゃいましょう。

向島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・向島のサイクリングルート別の距離

向島のしまなみ海道サイクリングコースのメインルートは、島の西側と通る約8㎞の道のりです。サブ的なルートとしては向島の南側の海岸(立花海岸)を通る外周ルートで、こちらの方が交通量が少なく景色がよいです。外周コースのこのルートの距離は約9㎞です。

因島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・因島のサイクリングルート別の距離

因島のしまなみ海道サイクリングコースは、島の西側の内陸部を通りながら南北を抜ける約10㎞のルートが、メインルートとして推奨されています。このほか、そのまま西側の海岸沿いを進む外周コースも距離はほとんど変わりません。万田発酵のHAKKOパークなどへ寄りながら、外周ルートを通るのもおすすめです。土生港~因島大橋間のルートは山越え&トンネルを通るルートです。

生口島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・生口島のサイクリングルート別の距離

生口島のしまなみ海道サイクリングルートはとてもシンプルです。メインルートは北側を通っていて、多々羅大橋から生口橋までは6+7で約13㎞の距離です。一方南側を通ると9+3で約12㎞。南側の外周ルートの方が1㎞ほど短いのですが、生口島の観光の中心である瀬戸田の町を通る北側のメインルートがおすすめです。

大三島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・大三島のサイクリングルート別の距離

大三島は、しまなみ海道の島の中でも最も大きな島で1周周ると50㎞近くもあります。上級者の方はぜひ1周サイクリングを楽しんでみてください。。しまなみ海道サイクリングのメインルートは大三島橋から多々羅大橋まで約5㎞の距離でフラットな道のりです。島を東西に横切る真ん中のルートは約5㎞の道のり。大山祇神社方面へはここを通るのがセオリーです。大三島の北側外周ルートは、ひとつ峠があるものの約13㎞の風景がよい快走ルートです。なお、大三島橋から宗方港周りの大三島南側の外周ルートはアップダウンが多く上級者向けです。

伯方島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・伯方島のサイクリングルート別の距離

伯方島のしまなみ海道メインルートは大三島橋を含めて約4㎞ほどの距離で終わってしまいます。伯方島の中心市街地である木浦を周る外周ルートもおすすめです。伯方島は一周約20㎞ほどの距離なので、初心者の方でも寄り道しやすい島だと思います。特に島の北側は交通量も少なく、かつての塩田跡などを見ながら快適にサイクリングすることができます。

大島のルート別の距離

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道・大島のサイクリングルート別の距離

しまなみ海道の大島のサイクリングコースの距離はこのような感じです。メインルートは大島の真ん中を南北に貫いていて、来島海峡大橋から伯方大島大橋までは8+4で約12㎞の距離があります。このメインルートにはしまなみ海道の一番の難所と言われる標高79mの宮窪峠を含む2つの峠があります。大島の西側の約6㎞の海沿い外周ルートは、ひとつめの峠のエスケープルートとしてもおすすめです。大島の北西の外周ルート約10㎞の区間は特に景色が素晴らしいルートです。ただし、途中に田浦峠という標高78mほどの峠を越えていく必要があります。

しまなみ海道の各サイクリングルートの距離をご紹介しました。続いて、峠や橋のアップダウンについて詳しくご紹介します。

意外とあるアップダウン

橋の上り下りが続く

もうひとつ、自転車旅行が初めての方で距離のほかに注意すべき要素は「アップダウン」です。先述の通り、しまなみ海道のサイクリングロードは、橋の上は高速道路沿いを走りますがそれぞれの島では橋から降りて一般道を走ります。そのため、すべての橋の手前では、数十メートルの高さまで登る必要があり、その都度、坂道を下るということになります。

【写真】距離とアップダウン:それぞれの橋へは緩やかに上っていきます
それぞれの橋へは緩やかに上っていきます

しまなみ海道のそれぞれの橋の自転車道は、比較的緩やかな斜度でグルグルと回り込むような道になっています。緩やかにしている分、思いの外、だらだらと長い坂道となっています。それぞれの橋の自転車道入口と自転車道はこちらのページにまとめています。

【写真】距離とアップダウン:橋の上へは毎回上り坂が出現!勾配は約3パーセント
橋の上へは毎回上り坂が出現!勾配は約3パーセント

しまなみ海道を今治から尾道へ走破する場合、少なくとも6つ(来島海峡大橋、伯方・大島大橋、大三島橋、多々羅大橋、生口橋、因島大橋)を通りますが、そのたびに上り坂が現れるため、「思っていたよりもアップダウンがかなり多かった」と感じる方が多いようです。

橋への登り坂についてのクチコミ
来島海峡大橋への登り坂が一番長かった。けど、途中から橋の景色が最高!
原付が結構なスピードで上がってくるので注意したほうがいい。
橋への登りは結構せまい。並走しているグループがいて危なかった。

いくつかの峠道もある

この他にも例えば大島の宮窪峠など、メインルート上でも峠を越える必要がある場所が何か所かあります。特にこの宮窪峠は、メインルート上で最大の峠で、標高70メートルくらいまで、意外と急な坂道で登っていきます。

【写真】距離とアップダウン:悪名が高い大島の宮窪峠
悪名が高い大島の宮窪峠

宮窪峠の頂上には高速道路下の日陰スペースにベンチなどが設置されています。長い上り坂を頑張って登り切ってヘロヘロになっている旅人の姿をよく目にします。私もできればこの峠を通らないルートがあればなあと思うのですが、大島を南北に移動する場合には、どうしても最低1か所は峠を登らなくてはなりません。

【イラスト】距離とアップダウン:しまなみ海道の高低差(無料配布英語マップより引用)
しまなみ海道の高低差(無料配布英語マップより引用)

自転車の変速ギアを軽くして登っていきますが、厳しいようであれば無理せずに自転車から降りて、押し歩いて登るのも一手です。無理をしすぎて脚を痛めたり、自転車トラブルが起きたりしないようにしてください。

今治からスタートすると来島海峡大橋や宮窪峠を早い段階でクリアできます。尾道からスタートすると、旅の最終盤にこれらの上り坂が現れます。個人的には今治スタートがおすすめですよ。

しまなみ海道のアップダウンまとめ

しまなみ海道の橋の下はけっこう大きな船も通過するので、数十メートルの高さがあり、思っているよりもアップダウンがあるかもしれません。島の中にも小さな峠道があり、ルートによって難易度が変わってきます。

※画像をクリックすると「しまなみ海道の高低差」ページを表示します。

しまなみ海道の橋の高さと主な峠の高さ
しまなみ海道の橋の高さと主な峠の高さ

この図では、しまなみ海道サイクリングのメインルート(色)と、主な外周コース(水色)のうち、青色で橋上の最高地点の高さを、緑色で主な峠の高さを落としています。単位はメートルです。

この地図に落としていない、大島の東側海岸コースや因島の東側海岸コース(水軍スカイライン)は、アップダウンが続く上級者向けのコースです。しまなみ海道は、メインルートだけでなく、そこから少し離れた場所や、集落の路地裏、外周コースにこそ、瀬戸内海ならではの素敵な風景が広がっています。

Googleマップをスマートフォンで活用

私がGoogleマイマップで作成したこの地図はウェブ上で公開しているので、スマートフォンのGoogleマップアプリで表示させることができます。詳しい表示方法はこちらのページをご覧ください。

日程に余裕を持って自由な自転車旅行を楽しんでもらえたら、サイクリングの本質的な楽しみに気づいていただけるかなぁと思っています。ルートの難易度など、自分のレベルに合った情報を事前にチェックして、自分だけのしまなみ海道サイクリング旅を満喫していただけたら幸いです。

推しガイドブックをチェック♪

【書影】しまなみ海道サイクリングのガイドブック「しまなみ島走BOOK」など

ガイドブック島走BOOKシリーズ 超定番ですがやはり「しまなみ島走BOOK」シリーズは推しです。自転車で世界一周した地元のサイクリングガイド・宇都宮一成さんという方が書かれている自転車旅行者目線の本格的なガイドブックや地図で、たびたび改訂版も出ています。書店にはなかなか出回っていないのですが、Amazon.co.jpで出版元から購入できます。しまなみ海道サイクリングに興味を持ったらまずは最新版を手元に取り寄せておくといいですよ♪

自分で計画するのが好きな人は『しまなみ島走BOOK』、計画が苦手な人には『しまなみ島走PLAN』がおすすめです。

しまなみ海道サイクリング情報

初心者の方への情報

しまなみ海道のレンタサイクル

しまなみ海道のレンタサイクルの借り方や返し方、片道サイクリングでの乗捨ての方法や借りることができる車種、料金や予約の詳細など、レンタサイクルサービスごとの特徴を比較して解説しています。一般的に利用が多い、公共のレンタサイクル以外にも民間のレンタサイクルも登場し、初心者の女性ひとり旅から上級者のロードバイク乗りまでレンタサイクルを借りてしまなみ海道サイクリングを楽しむことができます。

よくある事故の事例や注意点

クロスバイクやロードバイクで長距離サイクリングする初心者に向け、転倒や事故の注意点を解説。私の経験に基づき、転倒パターンや事故が起こりやすい場所を紹介。ヘルメットの着用や周囲への配慮が重要。安全で楽しいしまなみ海道旅行を楽しんで!

雨天予報のサイクリング準備

雨の日のサイクリングについて詳しく解説しています。しまなみ海道サイクリングを例に、注意点や装備、安全な方法を紹介。防水の衣服やバッグの準備、ショートカットの提案などもあります。雨の日の自転車旅行を楽しむためのヒントとして、具体的な事例や経験に基づいた情報を掲載。安全で快適なサイクリングを目指して、このウェブページを参考に準備をしてみてくださいね。

立寄りスポット

必訪のお店や絶景スポット

しまなみ海道サイクリングやドライブ、ツーリングでぜひ寄っていただきたい春夏秋冬楽しめる観光スポットや絶景スポット、カフェや雑貨屋さんなどのお店などの立寄りスポット情報や口コミ・評判を島ごとにまとめてみました。レンタサイクルを借りてしまなみ海道を旅する初心者の方でも立ち寄りやすいスポットを中心に、特にしまなみ海道や瀬戸内海ならではの体験を楽しめる場所を

おすすめのレストランや地元食堂

しまなみ海道サイクリングで海鮮やB級ご当地グルメ、カフェご飯も満喫!しまなみ海道サイクリングで立ち寄りたいおすすめランチスポットを自転車旅行者の目線でご紹介しています。サイクリングでの一番の楽しみといっても過言ではない「食事」。自分の力でペダルを回して、遠くまで走った後の美味しいご飯は、いつもの何倍も美味しく感じる気がします。

美味しいコーヒーやスイーツ

しまなみ海道で自転車旅行者ひとりでも入りやすいおすすめカフェ・喫茶店・コーヒーショップをサイクリング旅初心者の目線でご紹介したいと思います。サイクリングの途中の休憩に、頑張って走った自分へのご褒美に、しまなみ海道ならではのカフェや喫茶店でコーヒー&スイーツブレイクを。ちょっと遠回りしてでも立ち寄りたい素敵なお店を中心にリストアップしました。


このページでは、しまなみ海道の距離とアップダウン(高低差)をご紹介しました。初心者から上級者まで幅広い方が自転車旅行を楽しめるしまなみ海道のサイクリング情報は以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。