【風向きや強さの特徴】向かい風を回避しよう!予報を活用して快適に
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しまなみ海道の風
瀬戸内海の風の特徴
「瀬戸内しまなみ海道」の名前の通り、瀬戸内海を縦断するような道、地図で見てみると瀬戸内海の西寄りの場所に位置しています。瀬戸内海は、本州の中国山地と四国の四国山地に挟まれた海で、四方を陸で囲まれた地中海のようになっています。気候の分野では「瀬戸内海式気候」などと呼ばれる特徴的な気候の地域なんです。
太平洋や日本海側から吹いてくる風は、山地の壁にブロックされるような形になり、特徴的な風の通り道ができることが多いそうです。中国山地や四国山地を回り込むように、関門海峡や豊後水道、紀伊水道などが風の通り道になり、瀬戸内海では東寄りの風や西寄りの風が吹いています。
中国山地や四国山地に囲まれた瀬戸内海では、西の風や東の風が吹きやすいと言われています。
しまなみ海道の風の特徴
まず、しまなみ海道の起終点、今治と尾道の位置関係を見てみましょう。地図を見ると四国側の今治のほうが、尾道よりも西側に位置していることが分かります。大まかには、西風なら今治出発、東風なら尾道出発が追い風気味となります。
最多風向は東の風
気象庁のウェブサイトで公開されている過去の気象データ(大三島や生口島、今治のアメダス)を見ると、しまなみ海道周辺エリアの年ごとや月ごと、日ごとの詳しい気象を知ることができます。これらの気象データには「風向・風速」の項目があるのでここを参照してみました。
まずは、「風向・風速」の最多風向、つまり最も頻度の多い風向きの項目に注目してみました。季節やアメダスの設置場所などによっても違ってくるのだと思いますが、このエリアの最多風向は、北東、東、北北東など東寄りの風の日が多いようです。例えば、サイクリングの方が多い8月~10月の大三島を見てみると最多風向は「北東」が圧倒的です。
その日の気圧配置などにも寄るのでしょうが、紀伊水道や京都・兵庫方面の比較的低い場所から流れ込んだ風が、東から西に向けて瀬戸内海を通り抜けていく日が多いようです。最多風向だけを考えると、しまなみ海道サイクリングでは尾道を出発して今治を目指す方が、追い風の頻度が多く楽なように思いますね。
最大風向は西の風
一方で、最大風向、つまり最も風が強かった時の風向きに注目してみると、最多風向とは違った傾向があるようです。大三島や生口島、今治のどの地点の月ごとの最大風向をみても「西南西」と、西寄りの風であることが圧倒的に多いんです。強い風は、九州と四国の間の豊後水道を通ってくる風の時に吹きやすいことが分かります。
東寄りの風は、風の通り道の距離も長く、途中に障害物となる島々なども多いので、強い風になりにくいのかもしれません。西寄りの風が吹くときには、太平洋から風の通り道の距離も短く、途中に障害物が少ないので強い風になりやすいのだと思います。
気象データから見てみると風の強い日は、しまなみ海道サイクリングでは今治を出発地点にして尾道を目指したほうが追い風の恩恵を受けやすいと言えます。逆に言うと、こうした日は尾道からスタートすると向かい風気味になり、予想以上に時間と体力を使ってしまうことになるかもしれませんね。
西寄りの風の日は風が強くなりがち。東寄りの風の日が多く、この場合は風は弱く吹くことが多い。
今治スタートがおすすめ
以上をまとめると、しまなみ海道の風には「普段は東寄りの弱い風が吹いていて、時に西寄りの強い風が吹く日がある」という特徴があるようです。サイクリングでより影響を受ける強い風を考えると、今治をスタートして尾道を目指すルートの方が、強い向かい風になるリスクが少ないと言えると思います。
様々な書籍やウェブサイトで「今治スタートがおすすめ」という記述は、こうした気象観測データからも裏付けられるんですね。たしかに、しまなみ海道を何度もサイクリングしている体験からも、向かい風でしんどいなと感じるのは、今治方面へ進んでいる時が多いように思います。
今治で自転車をレンタサイクルを借りる場合、公共のレンタサイクルなら「今治駅前サイクリングターミナル」と「サンライズ糸山」の2か所があります。どちらで借りた自転車も、クロスバイクやシティサイクルであれば、尾道のレンタサイクルターミナルをはじめとしたその他エリアのしまなみレンタサイクルのターミナルで返却することができます。
レンタサイクルターミナル | 今治駅前サイクリングターミナル | サンライズ糸山 |
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住所 | 今治市北宝来町2-773-8 | 今治市砂場町2-8-1 |
営業時間 | 8:00~20:00 (冬季は18時まで) | 8:00~20:00 (冬季は18時まで) |
レンタル車種 | クロスバイク・シティサイクルのみ | クロスバイク・シティサイクル・電動アシスト自転車・タンデム自転車・子供用自転車など |
アクセス | 今治駅前のすぐ前なので徒歩1分以内。ブルーラインもすぐ目の前からスタート。 | 公共交通でのアクセスに少し難あり。路線バスは便数が少ないのでご注意。 |
※[冬期]12月~2月はいくつかのターミナルで営業時間が短くなります。
しまなみ海道で強い風は西から東へと吹きがちと言えそうです。
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風向き予報をチェック
天気予報だけじゃなく風も
しまなみ海道サイクリングを計画し、旅行の日程が決まったら、その日が近づくにつれて気になるのがやっぱり「天気予報」ですね。果たして、その日程は晴れるのか、曇りなのか、雨が降る可能性があるのか、必ずチェックするものだと思います。初めての自転車旅行だと確認を忘れがちですが、サイクリングでは天気予報に加えて「風の予報」も確認するのがおすすめです。
宿や交通の関係で直前にスタート地点を変更することは難しいかもしれませんが、風向きや風の強さの予報によって、船などでのショートカットルートのオプションを持っておくことや、ルートを変更したほうがいいこともあります。あまりに強い向かい風予報であれば、所要時間がよりかかることが予想されます。こうした場合は旅程に余裕を持った方がいいでしょう。
風予報に便利な「Windy」
私は、風予報に「Windy」というウェブサイト(スマートフォンのアプリケーション)をよく活用しています。気象予測モデルを使った精度が高い風向き予報を無料でチェックすることできます。もちろん、しまなみ海道周辺の風向きも分かりやすいビジュアルで確認することができます。
しまなみ海道の島々は地形が複雑なため、実際には島を回り込むような風などもあり、シンプルではありません。無料版ではそこまで細かな地形の影響までは反映されていないような気がしますが、全体的な傾向はこのウェブサイトで充分に調べることができると思います。
強風による通行止め
しまなみ海道のそれぞれの橋の自転車歩行者専用道は、強風が予想される場合には通行止めになることがあります。今まで、どういったときにサイクリングロードが通行止めになったのかをこちらのウェブページにまとめました。
天気予報と一緒に風の予報もチェックしてみてくださいね!
推しガイドブックをチェック♪
ガイドブック島走BOOKシリーズ 超定番ですがやはり「しまなみ島走BOOK」シリーズは推しです。自転車で世界一周した地元のサイクリングガイド・宇都宮一成さんという方が書かれている自転車旅行者目線の本格的なガイドブックや地図で、たびたび改訂版も出ています。書店にはなかなか出回っていないのですが、Amazon.co.jpで出版元から購入できます。しまなみ海道サイクリングに興味を持ったらまずは最新版を手元に取り寄せておくといいですよ♪
自分で計画するのが好きな人は『しまなみ島走BOOK』、計画が苦手な人には『しまなみ島走PLAN』がおすすめです。
サイクリングマップ
↓画像をクリックすると「しまなみ海道のサイクリングマップ」ページを表示します。
このページでは、しまなみ海道の風について、風向きや風の強さの傾向や、サイクリングで今治と尾道のどちらを出発地点にした方がいいのかなどを詳しくご紹介しました。初心者から上級者まで幅広い方が自転車旅行を楽しめるしまなみ海道のサイクリング情報は以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。