【サイクリングの始め方】初心者女子向け!スポーツ自転車の基礎基本ガイダンス

2024年11月15日

ビギナーサイクリングTips

【タイトル】ハウツー!初心者女子のためのサイクリングの始め方

サイクリングに興味が出てきたり、スポーツ自転車を始めてみたいという初心者・ビギナーの方(特に女子)に向けて、サイクリングを始めるための情報をガイダンス的にまとめてみました。最初は分かりにくい自転車の種類や、サイクリングのスタイル、一緒に準備すべきアイテムやあると便利なアイテム、トレーニングの方法や注意すべきポイントなどを紹介しています。

ライター:カワイユキ

こんにちは。しまなみ海道在住のカワイユキと申します。自転車やサイクリングを始めてみたいビギナーの不安や疑問を解決するための情報を、私の体験に基づいてご紹介しています。

初心者でも自転車趣味を安全に安心して始められるガイドブックのようなページを目指して作っている個人ウェブサイトです。私の記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお、業者様からの掲載依頼はお断りしています。

サイクリングを始めてみたい

自転車に乗るといいこと

自転車に興味を持ったり、サイクリングを始めてみたいなと思ったりするきっかけは人ぞれぞれ。健康管理体力維持ダイエット目的で始めてみようかなという方も多いそうです。私も他のスポーツやエクササイズをやっていたこともありますが、サイクリングは徒歩やランニングより膝などの関節への負荷が少なく、苦しさが少ない割にフィットネス的な効果も高いと感じています。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:サイクリングには良いことが満載
サイクリングには良いことが満載

自分の力で爽快に景色の良い場所を駆け抜けることは、そうしたフィジカル面だけでなく、メンタル面にもとても良い影響があると思っています。考え事が多すぎる時や色々不安なことが多い時など、自転車に乗ることでストレス解消やリフレッシュになったりします。いいアイデアが思いつくのは自転車に乗っている時だったり。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:景色を堪能する移動ツールとして最適
景色を堪能する移動ツールとして最適

そして自転車は景色を楽しんだり、町を散策したりするツールとして最適です。普段から知っているはずの風景でも、自動車やオートバイでは速すぎて目に入ってきていなかったような風景の再発見があったり、こんなお店あったんだぁというような発見もあったりします。徒歩よりも広域に移動できるのもいいですね。

このページのトピック
  • 楽しみ方に合わせた自転車選びのコツ
  • ビギナーが揃えるべきアイテム
  • 最初期の注意点とおすすめの楽しみ方

どんな自転車に乗ればいいの

自転車で散策することを「ポタリング(pottering)」「散走」と言います。日本語で「サイクリング」というとレジャー的な自転車の楽しみ方のイメージが強いですが、英語圏で「Cycling」というとより広い意味を持ちます。競技から散策的な乗り方まで自転車に乗ること全般を指し、例えば「Cyclist」というとプロのライダーや競技者をイメージすることが多いです。対してポタリングは自転車散歩のようなイメージの、サイクリングよりもっと軽いイメージのイギリス英語の英単語。日本語の「サイクリング」のイメージはこれに近いかもしれません。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:まずはポタリングから始めよう
まずは近場のポタリングから始めよう

スポーツタイプの自転車やサイクリングに興味を持ったら、まずはポタリングから始めてみることをおすすめします。まずは自転車の種類などは何でもいいので、持っているシティサイクル(通称ママチャリとも呼ばれます)があればそれでも大丈夫。町にあるシェアサイクルでもOKです。まずは自分の住んでいる町を1~2時間でいいので自由に散策してみてください。私の場合、思っていたよりも遠くまで行けた!意外と疲労感も心地よいくらい!という発見がありました。

しまなみ海道はビギナーサイクリングに最適

サイクリングに興味はあるけど、まだ本格的に始めるかどうか迷っているという方には、「しまなみ海道」へ来てみることをおすすめします。しまなみ海道を訪れる自転車旅行者のおよそ半数が、長距離のサイクリングやスポーツ自転車での走行がほとんど初めてという初心者の方なんだそうです。レンタサイクルなどのサイクリング環境がとても進んでいます。

【イラスト】初心者のサイクリング体験:しまなみ海道が最適

実際、しまなみ海道でサイクリングをして、自転車の気持ちよさにハマって、スポーツ自転車を買いましたという方も多いといいます。サイクリングの環境が日本一整っていると言われる「しまなみ海道」は、実際に買う前にスポーツ自転車に乗ってみたいという方、まずは長距離のサイクリングに挑戦してみたい方にとっても最適な旅行先だと思います。

実際に自転車を買いたくなったら

ポタリングを続けていると、様々なことに気が付くと思います。「自分はもう少し速いスピードでサイクリングしてみたいな」「もっと遠くに行ってみたいな」「もっと荷物を運べたらいいのに」などなど。自分はどんなサイクリングをしたいのか、それが具体的になってくると自分にとって「良い」自転車を買いたくなるのではないでしょうか。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:自転車に乗り始めたからこそ出会う景色がありました
自転車に乗り始めたからこそ出会った景色がありました

ひとことに自転車といっても実はとても種類があります。私も最初はいきなり自転車屋さんに行きましたが、全部同じに見えて、どこがどう違うのかさっと教えてもらってもよく分かりませんでした。自転車は道具です。例えば靴を考えると、ハイヒールでランニングはあり得ませんし、ランニングシューズでドレスは…。自分がどのように自転車を使うのかを考えた上で、適切なタイプを選ぶと快適でより楽しいサイクリングができると思います。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:自分のスタイルに合った自転車タイプを探そう
自分のスタイルに合った自転車タイプを探そう

代表的な自転車のタイプには、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、ツーリングバイク、折りたたみ自転車、電動アシスト付き自転車、シティサイクルがあります。サイクリングの聖地としてしられ、初心者の方や長距離サイクリングが初めてという方の自転車旅行も多い「瀬戸内しまなみ海道」では、これらほとんどの車種の自転車をレンタルすることができます。

自転車で旅に出たくなる本

【書影】行かずに死ねるか(石田ゆうすけ著)
【書影】洗面器でヤギごはん(石田ゆうすけ著)

世界を自転車で旅した旅行記は、数は多くありませんが幾つかの本が出ています。中でも個人的におすすめなのが「石田ゆうすけ」さんという旅人の本です。「行かずに死ねるか!」は7年半かけて世界を自転車で旅した記録を基にしたノンフィクションエッセイです。きっと自転車で旅してみたくなりますよ!

大学のサイクリング部に入る

もしあなたが高校生で、「大学に入ったら色々な場所に旅行をしてみたい」と思っているならば、「サイクリング部に入部する」という選択肢をぜひ提案したいなと思います。大学によってもサイクリング部があったりなかったり、競技志向が強かったり旅志向が強かったりと違いはあります。競技志向が強い部活は「自転車競技部」という名称の場合もあります。一般的にサイクリング部というとツーリングや旅志向が強い傾向にあり、中には何十年も歴史のある伝統的な部活であることもあります。

自転車の種類

雑誌やブログ記事でも「初心者にはクロスバイクがおすすめ」とか「結局ロードバイクが欲しくなるので最初からロードバイクを買うべき」というリコメンドをよく目にします。私は「もっと自由でいい」という意見です。好きな服を着るようにファッションを重視してもいいし、自分なりの楽しみ方を模索してみるのも自転車ならではの面白さだと思います。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:自転車は道具という感覚も大事
自転車は道具という感覚も大事

とはいえ、先述の通り自転車は「道具」です。見た目が自分の好みに合っているかに加えて、自分の使い方に合っているかどうかで、サイクリングの快適さや安全性、楽しさの広がり方が違うと思います。自分が住んでいる地域のサイクリング環境や住宅事情などによっても、選ぶべき自転車の種類は変わってくるかもしれませんね。

主なスポーツ自転車の5つの種類
  • ロードバイク
  • マウンテンバイク
  • クロスバイク
  • ツーリングバイク
  • 折りたたみ自転車・ミニベロ

単に「スポーツ自転車」と言っても、その種類は本当に多様化が進んでいて、明確に種類を分類することは難しくなってきています。そんな中、分かりやすさを優先して私のステレオタイプな偏見で自転車の種類を分類してみました。

【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:ロード・マウンテン・クロス・ツーリング・折りたたみミニベロ

初めてサイクリングに挑戦したいという方のために、現在オーソドックスとなっている自転車タイプの中で、それぞれがどのような用途に最適かを説明したいと思います。

【イラスト】スポーツ自転車の種類と用途のチャート図
①ロードバイク
【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:ロードバイク

「舗装路をとにかく速く走りたい」これに特化した自転車が、ロードバイク。これらはスポーツ自転車を置いている自転車店で購入できる自転車の中で最も速いタイプで、「ツールドフランス」のようなロードレースと呼ばれる公道レース競技にも用いられる自転車です。自転車自体がとても軽量で、タイヤが細く、下に大きく曲がったハンドルが付いていることが多いです。

初心者女子でも平坦な場所であれば時速20km以上は出すことができます。日本では「サイクリングが趣味です」≒「ロードバイクが趣味です」というほど、愛好家の中では一般的な自転車タイプ。とても人気があります。これは、長い休暇が少ない中でできるだけ遠くまで行きたい、ロードバイクの愛好チームやグループが多い、舗装路が多いなどが影響しているかなと思います。

速いことは必ずしも

速く走行できることは自転車、特にロードバイクなどのスポーツ自転車の魅力のひとつですが、全てではありません。速ければ速いほど景色を楽しむ余裕はなくなりますし、公道での走行では危険も増します。極論、速く移動することが目的であれば、オートバイや自動車でいいわけです。自分の楽しみ方にちょうどいい速さを探してみて下さい。

②マウンテンバイク
【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:マウンテンバイク

マウンテンバイクオフロード(舗装されていない道)で走行することに特化した設計の自転車です。 衝撃を吸収するサスペンション、優れたグリップ力を備えた太いタイヤが装備されており、ロードバイクより重く頑丈な作り。 欧米ではマウンテンバイク用のコース(トレイル)の整備が進んでいるので、険しい岩だらけの道を走ったり林道を駆け抜けたりする愛好家が多いですが、日本ではまだまだこの環境は発展途上。こうしたアクティビティを体験できる場所は多くありません。

オフロードに特化したマウンテンバイクですが、舗装路用のタイヤを履くことで公道を快適にサイクリングすることもできます。 ロードバイクよりはスピードが出ませんが、より安定した走行であったり、段差がほとんど気にならないといった利点もあります。どんな道でも気にせずガンガン走ってみたいという方にいい選択肢かもしれません。

本格的なトレイルに行くには

凸凹のあるオフロードの林道やマウンテンバイクコースを楽しむ目的であれば、それなりに高品質なマウンテンバイクが必須です。安価なマウンテンバイク風の自転車などは、こうした本格的なトレイルには対応していないこともあります。街乗りメインであれば問題ないですが、本格オフロード走行となると安全性の確保は重大な問題です。

③クロスバイク
【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:クロスバイク

ハイブリッドバイクとも呼ばれるクロスバイクは、ロードバイクとマウンテンバイクのちょうど中間的な特徴をもった自転車です。しまなみ海道の公共のレンタサイクルでも最も一般的に貸し出されている自転車タイプになります。初心者でも比較的乗りやすい自転車とされますが、必ずしも「クロスバイク=初心者向けスポーツ自転車」ではありません。クロスバイクの最大の強みは「汎用性」です。ロードバイクほとスピードは出ませんが、より楽な姿勢で乗ることができ、ある程度の荒れた道も走れ、日常使いにも活用できるマルチでオールラウンドな自転車です。

クロスバイクの価値観

「より速く走行できること」=「自転車随一の価値」と考えている方が多いのはサイクリング文化の途上では仕方がないことかもしれません。そういう方からすると「クロスバイク」は魅力がない自転車に映ることもあるかもしれません。「速さ」は分かりやすい指標です。しかし自転車の楽しみ方は単に速く走るだけではありません。もっと多様な楽しみ方が自転車にはできます。そのために汎用性の高いクロスバイクは良い選択肢です。

④ツーリングバイク
【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:ツーリング

ツーリングバイクは長距離を走りたい人向けです。 ロードバイクに似ていますが、より頑丈で、長い旅をする人のために重い荷物にも耐えられるように設計されています。つまり「長距離で荷物を運ぶ」ことに特化した自転車と言えます。キャリア(荷台)を付けることでサイドバッグやパニアバッグ、フロントバッグといった専用のカバンを装着。キャンプ道具などの大量の荷物も運ぶことができます。

1970年代の日本ではサイクリングと言えばツーリングバイクだったそう。最近はキャンプのブームもあり、このサイクリングとキャンプを組み合わせたスタイルの旅行を楽しむ方も増え、再注目。欧米のサイクリング先進地ではツーリングバイクはアウトドアを楽しむツールとして一般的です。荷物を大量に運ぶことができるため、日常的な利用も可能。北海道旅行や日本一周、海外の長期自転車旅行など自転車旅行の可能性は無限に広がっています。

バイクパッキング

テントや寝袋といったキャンプ道具の小型化、軽量化が進んでいることもあり、自転車キャンプ界隈では「バイクパッキング」と呼ばれるスタイルが流行しています。サイドバッグやパニアバッグではなく、フレームバッグや大容量サドルバッグなどを活用する方法です。ロードバイクなど本来ツーリング仕様でない自転車でもキャンプツーリングができます。

⑤折りたたみ自転車・ミニベロ
【イラスト】スポーツ自転車の主な種類:折りたたみ・ミニベロ

フォールディングバイクとも呼ばれる折りたたみ自転車は、文字通り小さく折りたたむことができる自転車です。ミニベロと呼ばれるタイヤ径の小さな自転車タイプが多く、ブロンプトンやダホンといった専門のブランドも存在します。輪行という手段を使えば公共交通に載せることができ、遠方へのサイクリングにも最適です。自動車や鉄道で気軽に移動して、旅先での散策などが簡単にできますね。

また、高級な自転車を買った後に意外と大変なのが自転車の保管場所です。屋外だと盗難の恐れもあるため、多くの自転車愛好家は屋内保管を基本としています。折りたたみ自転車なら、室内保管でも場所を取らないのもいいですね。都市部ではこうした折りたたみ自転車も選択肢に入ると思います。ロードバイクに近い乗り心地のものや、女性でも折りたたみが非常に簡単なものもあり、一台あるととても便利です。

1台あると本当に便利

簡単に折りたたむことができ、軽量なミニベロは1台持っていると本当に便利で、自転車の楽しみ方も一気に広がります。タイヤを外したりして鉄道に自転車を載せる輪行は、多くの女子にとってなかなかハードルが高いことも。折りたたみミニベロはこの点、輪行の難易度を一気に下げてくれますし、自転車での行動範囲が一気に広がります。世界が変わります。

このほかにも、ピストバイク、BMX、シクロクロス、タンデム自転車、クルーザー、リカンベントなどその種類は多様でファジーです。金属の素材などによっても更に細分化されます。

エントリーモデルの価格帯

初心者の方で自転車を購入しようとするときに、種類と共に悩むのが価格です。同じに見えるけどちょっと安いな、あるいは高いなと感じたときは「安い理由」「高い理由」を店員さんに聞いてみて下さい。「昨年のモデルだから」「このパーツが高いから」など様々な理由があるので、学びにもなると思います。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:特に長期ツーリングなら丈夫な自転車を
例えば長期ツーリングなら丈夫な自転車を

ロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクで、エントリーモデルで必要十分な自転車を購入する時の目安として、私個人的には「10万円~20万円」の価格帯がおすすめかなと思っています(もちろん、安い自転車はNG、高すぎる自転車はNGということは決してなく、自分に合った自転車を選ぶことが大切です)。例えば、大学のサイクリング部で1年生の時に購入する旅用自転車も、だいたいこの10万円~20万円の価格帯であることが多いです。

【イラスト】エントリーモデルの価格目安:10万円~20万円

それぐらいの価格帯のものであれば、充分に様々な使い方ができると思いますし、しっかりメンテナンスをすれば、全然10年以上乗り続けることもできます。ギアやタイヤ、サドルなどの各種パーツは、後からでも必要に応じてよりグレードが高いものや特化した機能のものに付け替えることができるので、基本となる本体(フレーム)が大切です。

その価格である理由を知った上で、種類や予算なども自分に合った1台を探しましょう。

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自転車について知ろう

基本的な知識として、自転車について知っておくといいかなと思うことをピックアップしてご紹介しようと思います。

自転車の各部の名前

まずは、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車の各部分の名前を知っておくと、雑誌や本を読んだり、自転車屋さんでの自転車選びの際などに役立つと思います。細かい部分の名前を挙げたらきりがないので、これから自転車を始めたいと考えている初心者の方で、まずは知っておくと何かと便利かなという部分を選んでイラストにしてみました。自転車は、前側をフロント、後側をリアと呼びます。

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:ロードバイクなどのスポーツ自転車の各部の名前・名称

車輪は中心部分のハブから外側のリムにスポークが張られていて、その外側にゴム製のタイヤを履いています。多くの場合、タイヤの中に風船のようなタイヤチューブが仕込まれていて、その中に空気を入れて膨らまています。ちなみに、ハブ・スポーク・リムをまとめてホイールと呼びます。

ペダルを踏みこむ力は後輪へと伝えられ、自転車は前進します。詳しく見てみましょう。まずはフロントギアに直結したクランクをペダルで回します。フロントギアは後輪に直結したリアギアにチェーンで繋がっているので、ペダルを踏みこめば後輪が回転する仕組みです。ディレーラーは、フロントギア・リアギアともに付いていて変速を行います。

自転車の仕組みに興味が出てきたら、調べてみると面白いですよ!

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自転車屋さんを選ぼう

信頼できるお店探し

自分の使い方にあったお気に入りの一台に巡り合うのと同じくらい、「信頼できる自転車屋さん」を見つけることはとても大切です。特に初めてちょっと良い(高い)自転車を買うときは尚更。まずは近所の自転車屋さんをいろいろと巡ってみることをおすすめします。実は一言に自転車屋さんと言っても、扱っている自転車タイプや得意分野が違うといったこともあります。親身になって初心者にも優しく教えてくれる店員さんがいるお店を、出来る限り自宅から遠すぎない場所で探したいです。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:信頼できる自転車屋さんを探そう
信頼できる自転車屋さんを探そう

インターネットで自転車を買うことはおすすめしません。見た目はロードバイクっぽくても中身はほとんどママチャリといった、いわゆる「ルック車」と呼ばれる自転車も中にはあります。安い自転車には安い理由があります。逆に値段が高ければ高いほど良いという訳でもありません。自分の用途にちゃんとあった自転車を、店員さんに相談してちゃんと見定めることが大切です。

定期的なメンテナンスで長く乗ろう

また、自動車やオートバイに車検があるように、自転車にも定期的なメンテナンスが必要です。車検のように法的なものはないのですが、快適で安全にサイクリングを楽しむなら絶対に必要なことです。また適切にメンテナンスをすることで、同じ自転車をより長期に渡って愛用することができますしね。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:定期的なメンテナンスがとても大切
定期的なメンテナンスがとても大切

もちろん自転車愛好家の上級者になると、部品や工具を買ってきて自分でメンテナンスも全て行う方もいます。初心者でとにかくサイクリングをしてみたい方にとって、メンテナンスも自分でやらなくてはというのはなかなかハードルが高いもの。パンク修理くらいは何とか自分でできるようにして、本格的なメンテナンスや修理はプロの方にお任せするというのも一案です。

自転車にはタイヤやブレーキなどに消耗品もあるので、定期的に交換することも必要だったりします。信頼できる自転車屋さん探しはこれらのためにもとても大切なんです。

時には直感も大事

自転車のタイプや自転車のブランド、ギアなどの部品のグレードなど、調べていくうちに色々と知識が入ってくると思います。自転車屋さんで数多くの自転車を見ていると、「そっちの自転車よりこっちのほうがコストパフォーマンスがいいかなぁ」とか「雑誌にはこのブランドがおすすめってあったなぁ」とか気になることが増えてきます。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:お気に入りの愛車とまだ見ぬ景色を探しに
お気に入りの愛車とまだ見ぬ景色を探しに

ブランドによっては、大きいサイズの自転車しかない場合もあります。特に女子で、小柄な方だと女性向きの自転車ブランド(例えばGIANTの女性向けブランドLIVなど)から最適な一台を探してみるというのも手です。以前は海外ブランドだと小さなサイズの自転車に選択肢が少なかったですが、最近は女子サイクリストが増えたこともあり、選択肢が増えつつあるように感じます。上級だとオーダーメイドという手も?!

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:スタイルと自分らしさを実現する自転車探し
自分の楽しみ方にあった自転車を

と色々ありますが、そうした中で、自分の愛車となる自転車選びで最も大切だと思うのが、ずばり「見た目」です。いろいろ見ていく中で、形だったり、色だったり、デザインだったり、ビビッと来たものを選ぶと、結局は飽きずに長く乗り続けることに繋がると思います。スタイルと自分らしさを実現する一台の自転車との出会いも一期一会。

かっこいい!自分のイメージにぴったり!という感覚を大事にして。

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自転車と一緒に買うべきもの

自転車の本体を手に入れたら、さまざまなアイテムを手に入れる必要があります。快適なサイクリングのためだけでなく、安全なサイクリング、あるいは法律的に装備しなくてはいけないものもあります。まず最初に、自転車を買うときにできれば一緒に買うべきものをピックアップしてみます。

自転車と買うべき必須アイテム6種
  • 自転車用ヘルメット
  • ライト(前照灯・テールライト)
  • ベル
  • チェーンオイル
  • パンク修理と工具
  • キーチェーン

①ヘルメット

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:自転車用のヘルメットの例をしめしたイラスト

2023年4月から道路交通法の改正で「自転車に乗る際のヘルメットの着用が努力義務化」されました。車と違って全てがむき出しの状態で移動する自転車では、「ヘルメットを被ってさえいれば…」という事故も多いといいます。実はヘルメットを被っているだけで、事故死亡率がグンと下がるというデータもあるそうです。自分のライフスタイルや自転車スタイルには、どんなヘルメットが似合うのか、なかなかピンとこない方も多いはず。個人的に女子にもおすすめの自転車ヘルメットをネットで気軽に購入できるアイテムを中心に紹介してみました。

②ライト

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:自転車用のヘッドライトとテールライトのイラストイメージ

夜間のサイクリングは「ナイトライド」と呼ばれ、日没後は暗くなり始めると、真っ暗な中で走行しなくてはいけなくなる可能性が高くなります。安全を考えると初心者でもサイクリングでは、なるべくナイトライドを避けたいところです。道路交通法による法的な義務はもちろんですが、そもそも安全なサイクリングにライトは絶対に必須です。自転車の後部には赤色のライトを、前部には白色のライトを購入して取り付けましょう。

キャットアイという大阪の企業の自転車用ライトが、もっともポピュラーです。オーストラリアのKnog(ノグ)もおすすめ。最近は乾電池式だけでなくUSBケーブルでの充電式のライトも数多く販売されています。ルーメンという明るさの単位で、その製品の明るさが分かります。数字が大きいほど明るいことを意味します。

③ベル

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:大きさの違う2つの自転車ベルのイラストイメージ

自転車で公道を走る場合、前照ライトのほか、ブレーキと反射器材(後部の赤い反射板または赤いライト)が必須ですが、意外と忘れがちなのが「ベル」です。ロードバイクなどは購入時にベルが付いていないことがほとんどです。実際にサイクリングをしていてベルを鳴らさなくてはいけない場面というのは限定的(逆にむやみにならしてはダメ)ですが、条例で装着が義務付けられていることが多いこと、警笛鳴らせの標識で鳴らす必要があることなどから、付けておくようにしましょう。

④チェーンオイル

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:異なる種類の自転車チェーン用オイルやルーブのイラストイメージ

自転車のチェーンにオイルを注すことは、必要不可欠なメンテナンスです。チェーンは使用中に摩擦や汚れにさらされ、オイルを定期的に注すことでスムーズに動き、寿命を延ばすことができますね。チェーンの各リンクに浸透させることで、摩擦を減らし、回転のパフォーマンスを向上させます。さらに、オイルは錆や汚れからチェーンを保護し、安全性も高めます。チェーンオイルの活用方法は簡単で、チェーンにオイルを垂らし、余分なオイルを拭き取るだけですよ。

⑤工具やパンク修理セット

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:六角レンチ(アーレンキー)とマルチツールのイメージ

自転車で遭遇する最も一般的なトラブルはタイヤのパンクです。意外と安価で簡単に修理できます。 サイクリング中に常に携行するものとしては予備のインナーチューブ1~2本(サイズがあるので要確認)、六角レンチ携帯用ポンプが一般的です。 六角レンチは様々なサイズが一体となったマルチツールを一つ買っておくのもいいですね。私も、やはり出先でのパンクが心配だったので、インナーチューブの交換方法をYouTubeなどの動画や雑誌で独学で学んでみました。自転車店などで定期的に行われている初心者講習会などに参加するのもいいアイデアです。慣れてしまえば思っていたよりも簡単でしたよ。

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:空気圧のメーターが付いている携帯自転車ポンプのイラストイメージ

携帯用ポンプ(空気入れ)は、空気圧のメーター(ゲージ)が付いているものがオススメです。自宅用に大きなフロアポンプも別で用意しておくと、サイクリングの出発前に空気を入れやすくていいですね。スポーツ自転車のタイヤには、高気圧に強い仏式(フレンチ)という種類のバルブのチューブを使うことが一般的です。自分の自転車のバルブに対応したポンプを用意しましょう。

⑥キーチェーン

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:ロードバイクを地球ロックするイメージ

良い自転車を買ったら、盗難を防止する対策が必須です。出先で自転車をどこかで駐輪する時に、地面に固定されて動かすことができない柵などと一緒にロックすることを、地球に固定するという意味で「地球ロック」と言います。地球ロックは自転車駐輪の基本ですが、勝手に使ってはいけない柵などもあるのでルールやマナーを守って行いましょう。普通のロックと組み合わせて2本使うと効果的と言われています。本体フレームと前後輪、柵をぐるりとロックできるキーチェーンを買ってくといいですよ。

ちなみにライトなどの簡単に取り外しができるものは、自転車から離れる際に必ず取り外して持ち運ぶことをおすすめします。

必須でないがあると便利

以上は、自転車を買うときに一緒に買う必要があるアイテムでした。この他にも、より快適なサイクリングには、必須ではないがあると便利なグッズというのがたくさんあります。まずは、さきほどの必須のアイテムだけを揃えて、しばらくサイクリングをしてみてから、こういうのがあったほうがいいなぁと思い始めてから追加で購入するので全然かまわないと思います。

用意するとより良いアイテム6種
  • サイクリンググローブ
  • サイクリングショーツ
  • アイウェア
  • ボトルとホルダー
  • サイクリング用バッグ
  • サイクリング用メーター

①サイクリンググローブ

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:夏用と冬用のサイクリンググローブを描いたイラスト

サイクリング用グローブは、ハンドルバーからの衝撃を吸収し、振動を軽減するのに有用です。長時間のライドや激しい走行時には、手のひらや手首にかかる負担が減り、より疲れにくくなります。またグリップ性も上がり安全。転倒や接触事故が起こった場合、手のひらや指を保護し、擦過傷や打撲を軽減する役割を果たします。

②サイクリングショーツ

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:サイクリング用のショーツとクッション性の素材のイラストイメージ

サイクリングを始めたばかりの初心者にとって、お尻の痛みはよくあるトラブルです。いくつかの対策で最も効果的なのが、サイクリング用のパッド入りショーツを履くことです。お尻の部分にクッション性のあるパッドが摩擦と振動を吸収します。簡易的にはパッド入りサドルやパッド入りのサドルカバーを使う方法もありますが、私の場合はサイクリングショーツの方がより効果的でした。

③アイウェア

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:サイクリング向けのアイウェア、サングラス

サイクリング中は、紫外線や風、埃、虫などから目を保護する必要があります。サイクリング用のアイウェアはUVカットや風防の機能があり、また万が一の事故や転倒時に目を保護する役割も果たします。ヘルメットと同時に着用するので、購入したヘルメットとアイウェアのバランスなどを考慮してコーディネイトするとかっこいいですね。

④ボトルとホルダー

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:ボトルとボトル用のフォルダー

脱水症や熱中症の対策として、サイクリング中に水分補給が大事なことは言うまでもありません。大抵の自転車には、フレーム部分に簡単にサイクリング用のボトルホルダーを付けられるようになっています。専用のボトルや500㏄のペットボトルを装着でき、あると便利です。カゴやバッグなどにペットボトルを入れておけばOKですが、ホルダーがあるとすぐに飲めるので便利です。

⑤サイクリング用バッグ

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:荷物を積載するスタイルの例

私も、まずはリュックサックを背中に背負いながらサイクリングをしていましたが、背中に汗をかきますし、肩が痛くなることもあり不快感がありました。自転車屋さんに行くと、自転車用のバッグも様々なタイプが販売されています。フロントバッグフレームバッグサドルバッグなど、小物を入れるのにあると便利です。ツーリングバイクであれば、キャリアとセットでサイドバッグを用意するのもおすすめです。私はオルトリーブやロックブロスというメーカーの完全防水のサイドバッグを愛用していますが、雨の日も中身が濡れずに便利です。

⑥サイクリングメーター

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:サイクルコンピューター

サイクルコンピュータとも呼ばれる「サイクリング用メーター」があると、距離、時間、速度などを追跡することができます。 自分がどのくらいの速さで進んでいるかを知れることは、さらに頑張ろうという大きな動機となることも。有線で簡単に設置できるものから、GPS測位も内蔵して走行ルートや地図の代わりに使用できる高級なものまで様々なものが発売されています。STRAVAなどのアプリをスマートフォンやスマートウォッチで活用する方も増えています。

女子ならではのカスタマイズ

小柄な女子なら小さめの自転車フレームなど、自分の身体のサイズにちょうどあった自転車を用意することが安全で快適なサイクリングにはとても大切です。自転車のサイズ以外のアイテムでも、男性用と女性用ではかなり異なるものもあります。例えば、サドル。サイクリング中にお尻や下腹部が痛くてストレスという場合には、サドルの形が自分の臀部の形に合っていないことが原因のひとつだったりします。

女子用がより良いアイテム
  • サドル
  • ハンドル

サドル

女性用サドルと男女兼用サドルの大きさや形の比較イメージ(Brooksサドルの例)

市販の多くのサドルは男女兼用。ですが中には女性用のサドルもあり、女性の体格や解剖学的特徴に合わせて設計されています。女性の骨盤の形状や骨の配置は男性と異なるため、一般的なサドルでは女性の体に合わない場合があります。形の特徴としては、縦のサイズが短めで、より扁平な形をしています。私も専用のサドルに変えてからフィット感がまるで違って、それからずっと愛用しています。

クラシカルな雰囲気なツーリングバイクやミニベロには、革サドルもおすすめです。使い続けるほどに自分のお尻の形にフィットする革サドルは一生ものです。Brooksというブランドが有名ですが、Brooksサドルでは「S」と商品名に付いているのが女性用です。

ハンドル

ハンドルにも女性用のものがあります。例えば、一般的に男性用のハンドルよりもショートリーチ(手前に近い)の設計となっています。またハンドル幅も男性用のものは長すぎることが多く、腕の長さにあったものを選ぶといいです。女性用のハンドルは女性の上半身の比率や体格に合わせており、手が自然な位置に配置されることで、快適なライディングポジションでサイクリングを楽しむことができますよ。

まだまだ自転車関連のアイテムは男性向けが多いのが実情です!

自転車を購入する時に、ぜひ店員さんに相談してみてください。

サイクリングアイテム専門店【PR】

サイクリング用のアイテムを一式そろえるのに、オンラインショップはやっぱり便利で、専門店は安心感があります。「株式会社ロックブロス」では、サイクリング用防水バッグなどの自社製品がリーズナブルな価格帯で販売されていておすすめです。

サイクリングアイテム専門店:ロックブロスPR画像

シンプルなデザインの商品が多く、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなど様々なスタイルやファッションに合わせやすいのもいいですね。

初心者サイクリングのヒント

実際に走り出す前に

サイクリング前のチェック項目
  • 自分の身体の準備
  • タイヤの空気圧
  • 車体各所のがたつき
  • ブレーキの異音
  • 水分とエネルギーの準備

ストレッチ

徒歩やランニングより関節などへの負荷が少ないとされるサイクリングですが、予期せぬケガの予防として、走行前にストレッチをしておくことが大切です。特に、下半身の筋肉を特に重点的にほぐすことが重要です。大腿四頭筋、ハムストリングス、腰、臀部のストレッチを欠かさず行ってみて下さい。

タイヤの空気圧

適切なタイヤの空気圧は、安全なサイクリング体験に欠かせません。適切な空気圧を保つことにより、タイヤが適切に接地し、グリップ力が向上します。これにより、コーナリングや急なブレーキング時においても安定性が保たれ、転倒やスリップのリスクが低減されます。乗り心地も良くなりますしね。パンクのリスクも低減します。タイヤの空気圧は定期的にチェックし、適切な圧力を維持することが重要です。

ブレーキの異音

また、サイクリングを始める前に、毎回車体のチェックを欠かさないようにしましょう。各所にがたついている部分はないかどうか。特に、安全のために一番大事なブレーキは、しっかりとかかるかどうか、タイヤを回した時に擦れたような音がしないかどうかなどをチェックしましょう。適切に止まることができることも、法律で義務として定められています。

水分とエネルギーの補給

サイクリングを始めてみると、身体の負担感の割に、空腹を感じることがあると思います。サイクリングは思っている以上にエネルギーを消耗するので、水分だけでなく適切にエネルギー補給をすることが大切です。特にダイエット目的でサイクリングを始めた場合には注意が必要です。空腹で突然全く足が回らなくなる「ハンガーノック」と呼ばれる現象(血糖値が異常に低下することを指します)は、事故やけがのリスクを考えるととても危険です。

ステップアップトレーニング

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:少しずつステップアップしていこう!
少しずつステップアップしていこう!

STEP1

自分にぴったりの自転車を手に入れたら、ちょっとずつ体を慣らしながらサイクリングのトレーニングを始めましょう。最初はワクワク感から無理をしがちです。最初の数週間は平坦なコースで、心拍数や呼吸をコントロールしながら、30分から60分程度のサイクリングを行ってみてください。自転車の曲がり方、ブレーキのかかり具合、ギアチェンジの具合などを確認しながら徐々に慣れていきましょう。

STEP2

近場のショートサイクリングに慣れてきたら、徐々にペースを上げてみたり、走るコースの距離を長くしてみたりしましょう。始めたばかりだと、意外と一定のペースを維持してサイクリングすることも実は難しかったりします。一定のペースで走ってみたり、時には緩やかな坂道をコースに取り入れたりしてみてください。自身の限界を把握しながら、様々なパターンの経験を積むことが安全で快適なサイクリングに繋がります。

STEP3

初心者の女子サイクリングで、まず明確に分かりやすい目標として「1日で100キロを自転車で走れるようになる」という設定をするのはどうでしょう。少しずつロングライドの距離を伸ばしていき、1日で100kmを走行できるようになれば、サイクリングの楽しみ方が一気に膨らむのではないでしょうか。時間が掛かってもいいので、無理せず、途中リタイヤの方法(例えば迎えに来てもらえるようにする、輪行できるようにするなど)も確保しておくといいです。

【ちょっとBreak】自転車旅の前にぜひ読んでみて♪

自転車旅の魅力って何でしょう?バス旅行やパックツアー、観光地を訪れる旅行とは違う魅力がある気がします。そんな自転車旅行やサイクリングの楽しさを、改めて再認識させてくれるコミックエッセイ『おりたたみ自転車はじめました』を、ぜひ、しまなみ海道に来る前に読んでみて下さい

【書影】おりたたみ自転車はじめました(星井さえこ著)
【書影】おりたたみ自転車と旅しています(星井さえこ著)

著者は、折りたたみ自転車でサイクリングや自転車旅行をされている工業デザイナー、星井さえこさん。この本『おりたたみ自転車はじめました』の中、「週末が待ち遠しくなる6コース」の「コース6」で、しまなみ海道サイクリングの様子が出てきます。新刊『おりたたみ自転車と旅しています』も発売されましたよ!

『おりたたみ自転車はじめました』は、可愛らしくも緻密なイラストレーションも、とても魅力的です。自転車旅行の楽しみ方が、より一層イメージしやすくなること、間違いありません。

安全なサイクリングのヒント

サイクリングを始めたばかりの頃に特に気を付けるべきことをピックアップしてみました。

交通ルールとマナーを再確認

日本の道路交通法では、自転車は「軽車両」に分類されています。つまり、歩行者の延長ではなく、自動車やオートバイに近い括りになっています。左側通行なのはもちろん誰もが知るところですが、細かく「どこを走るべきで、どこを走ってよくて、どこを走ってはいけないのか」などは意外と曖昧な認識の方が多いようです。これを機に、自転車の交通ルールについて詳しく学び直してみましょう。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:シェアザロードの精神でサイクリングしましょう
シェアザロードの精神でサイクリングしましょう

自転車の走行には、法律で定められた「交通ルール」と、譲り合いの心で道路を共有の財産としてシェアするための「マナー」の両方が大切です。実は交通ルールだけを守っていれば、皆が快適に通行できるわけではありません。交通ルールを正しく理解したうえで、他者への気遣い、心遣いがあることで、初めて本当の意味でサイクリングを楽しむことができるはずです。

よくある転倒パターンを知ろう

【イラスト】初心者女子のためのサイクリングの始め方:下り坂カーブでのオーバースピードでの転倒

初めてスポーツ自転車に乗る時や慣れていない自転車に乗る時などに起こりやすい事故のパターンを事前に知っておくと、より安全なサイクリングを楽しめると思います。私も、クロスバイクに乗り始めたばかりのころ、自分が思っているよりも下り坂でスピードが出ていて曲がり切れなくなりそうになったり、ブレーキが利きすぎて飛び出してしまいそうになったり…。個人的な経験も踏まえて、私が初心者のサイクリング旅行者にお伝えしたいいくつかの転倒パターンをこちらのウェブページにまとめてみました。

始めのころは雨の日は避けよう

サイクリングに慣れるまでは、可能な限り雨のコンディションでの走行や夜間の走行を避けることをおすすめします。特に雨の中のサイクリングはよりテクニックや事前の準備が大切になります。自転車通勤などで雨の中でも自転車に乗る場合には、マッドガード(泥除け)や防水のバッグ、通気性と撥水性の高いレインウェアなどが必須です。雨の日のサイクリングについてこちらのウェブページで詳しく解説しています。し

グループでのサイクリング

誰でも気軽に乗ることができるのが自転車のいい所ですが、人数が多い集団での走行となると様々な技術が必要となってきます。これは人数が増えれば増えるほど、難易度が上がってきます。まず安全の管理。一人で走るのと違って、集団での走行では接触や転倒のリスクが高まります。

適切な車間距離をとることのほか、障害物や進行方向などの伝達、安全な速度のコントロールなど、集団ならではのノウハウが必要です。また、タイムスケジュールやトラブルの管理なども集団になると難易度が上がります。

サイクリング後のリカバリー

サイクリング後、特に長距離のライドなど身体への負荷が大きな運動をした後には、しっかりとリカバリーすることが、体の疲労回復や筋肉の修復を促進し、次のサイクリングや運動への準備を整えるために非常に重要です。水分補給や栄養補給のほか、ストレッチやクールダウンなども有効です。私は長距離サイクリングのあとは銭湯に行って、温かいお湯と冷たい水の「温冷交代浴」をすることが多いです。アスリートの方も実践されることが多い方法で、家ではお風呂と水シャワーを活用しています。

自転車のリカバリーとしては、汚れをしっかりと柔らかい布などでふき取ること、定期的なチェーンへの注油も欠かさずに。特に雨の日に走ったあとなどは、しっかりと水分を取らないと錆が出てきてしまうことがあります。ヘルメットも、内側の外せる部分はネットに入れて洗濯機へ。本体は中性洗剤で手洗いしてから、しっかりと乾かしましょう。

自転車は室内保管がベスト

せっかくの愛車を末永く乗り続けたいならば、普段の保管は室内で行うことが大切です。屋外か屋内かで劣化の度合いがまるっきりちがいますし、雨ざらしにするのは論外です。盗難の対策としても屋外の駐輪場に置きっぱなしにするのはおすすめできません。強固なチェーンロックも、専用の工具を使えば簡単に切断されてしまうそうです。

自転車用の保険に入ろう

2015年に兵庫県で自転車利用者の自転車損害賠償責任保険等への加入義務が始まってから、各県でも加入義務化の動きが進んでいます。義務化されているからということもありますが、義務化されていない県でも自転車に乗るなら必ず自転車の保険に加入するようにしたほうが絶対にいいです。特に自転車に乗っていて加害者になった場合の必要性から法整備が進んでいて、高額な損害賠償の事例もありますし、様々なリスクを下げておくにこしたことはありません。自転車保険には各保険会社ごとに異なる内容や補償範囲がありますので、加入前に自身のニーズに合った保険商品を比較検討することが重要です。

ロードサービス&賠償責任保険【PR】

例えば、事故や故障により自力走行ができなくなった場合のロードサービスや自転車搭乗中に生じた対人・対物賠償の補償をZuttoRide株式会社が「CycleCall」というサービス(保険商品)で提供しています。

CycleCallでは、ロードサービスのみのプランから自転車賠償責任保険付きのプランまで、ニーズに合わせてプランを選ぶことができますよ。スポーツ自転車に乗り始めたら、もしもの時に備えて、こうした保険商品をチェックしてみてください。

SNS活用の注意点

サイクリングの情報を集めたり、発信したり、仲間を作ったりするのに、SNSは大活躍しますね。特にサイクリングを始めたばかりは、日記的な発信をすることでモチベーションの維持にも繋がることもあるのではと思います。一方で、初心者の女子サイクリストにとってSNSで発信する時には、いろいろと注意すべきことがあります。

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:サイクリングでのSNSの活用は慎重に
サイクリングでのSNSの活用は慎重に

自転車は意外と個性が出るので、自転車入りの風景写真だけでも個人の特定につながることもあります。リアルタイムではなく時差投稿も有効です。サイクリングしたルートを公開するときには、しっかりとスタート&ゴール地点(自宅になりやすい)をぼかしたり、ダミーにしたりしましょう。

サイクリングの界隈では、まだまだ女子のサイクリストは少数派です。いやな思いや危険な目に遭わないためにも、自分で自分のことをしっかりと守りながら、うまくSNSと付き合うことが大切だと思います。こうしたこともうまくコントロールしながら、最高のサイクリングライフを満喫していただけたら嬉しいです。

SNSを利用しなくても、イベントに参加したりするとサイクリングの仲間は増えていきますよ♪

広がるツーリングの世界

【写真】初心者女子のためのサイクリングの始め方:新幹線で自転車を運んでいる様子
新幹線で自転車を運んでいる様子

自転車ツーリングの世界は、近所の散策から世界一周まで無限に広がっています。近場のサイクリングに慣れてきたら、まだ行ったことがない遠くの地域をサイクリングしてみたいと思うようになるかもしれません。そうなってきたら、新幹線や電車などで自転車を運ぶ「輪行」という方法ができるようになることを目指してみてはいかがでしょう。輪行ができるようになると、必ずしも遠い場所でも現地まで自転車で行く必要はなくなり、自転車旅行の世界がぐっと広がります。飛行機での輪行もできるようになれば、海外で自分の自転車でサイクリングするなんていう夢も現実味を帯びてきます。

自転車をはじめよう

【解説】スポーツ自転車の種類

自転車にはさまざまな楽しみ方があります。スポーツ自転車とひとことに言っても、その種類はたくさんあって、初心者の方やサイクリングに興味を持ったばかりの方は、どんな種類があるのか、どこがどう違うのか、なかなか分かりにくいと思います。ロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクなどスポーツ自転車の特徴と、どんな使い方にぴったりなのかを大まかにご紹介したいと思います。

【解説】各部分の名前や基本的な仕組み

ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車をこれから趣味にしてみたいなぁ、サイクリングを始めてみたいなぁという方に、ひとつハードルが高く感じるのが「専門用語」ですね。実際に自転車ショップに行ってみたり、すでにサイクリングを趣味にしている方にオススメ情報を教えてもらったり、そんなときに、事前にちょっとでも知っておくと何かと便利な「自転車の各部分の名称」について、必要な部分に絞ってご紹介できればと思います。

【解説】自転車用のヘルメット

ママチャリやカジュアルファッションにも似合う帽子型のヘルメットも続々登場しています。道路交通法の改正でヘルメットの着用が努力義務になり、しまなみ海道を含む愛媛県ではヘルメットの着用が浸透。全国的にも安全性が重視されています。このページではネットで気軽に購入できるアイテムを中心に女性におすすめの自転車ヘルメットを紹介したいと思います。


このウェブページでは、初心者女子のためのサイクリングの始め方について詳しくまとめました。私のこのウェブサイトでは、しまなみ海道サイクリングについて詳しくご紹介しています。初心者から上級者まで幅広い方が自転車旅行を楽しめるしまなみ海道のサイクリング情報は以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

2024年11月15日ビギナー・初心者必見,特集・徹底解説

Posted by カワイユキ