【大阪南港~東予港】乗船レポート!オレンジフェリー関西航路をしまなみ海道サイクリングに活用
2024年10月7日
関西・大阪方面からしまなみ海道へのアクセス方法としておすすめの大阪南港~東予港の四国オレンジフェリー関西航路について、詳しくご紹介しています。夜の間に移動でき、朝早くから行動できるのが大きなメリットである夜間フェリー。2018年に導入された新造船「おれんじ えひめ」「おれんじ おおさか」は完全個室化となっており、「動く海上ホテル」として快適性も向上しました。乗船レポートも書いてみます。
こんにちは。しまなみ海道在住のサイクリスト・カワイユキと申します。しまなみ海道は初心者の方でも自分のレベルに合った情報をもとに準備すれば大丈夫!自転車でゆっくり旅する魅力をお伝えします。
初心者ひとり旅でも安全・安心にサイクリングを楽しめるガイドブックを目指して作っているウェブサイトです。私の記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお、業者様からの掲載依頼はお断りしています。
船でしまなみ海道へ
今治へのアクセス方法は?
日本屈指のサイクリングロードとして知られる「しまなみ海道」。瀬戸内海の西側に広がる愛媛県今治市と広島県尾道市にある島々をめぐりながら海峡を渡る全長約70~80kmの道のりです。世界7大サイクリングルートにも選ばれ、普段からスポーツ自転車を趣味にしている愛好家のほか、便利なレンタサイクルを借りて初めて長距離の自転車旅行にチャレンジする方も多いのが特徴です。
- 大阪~しまなみ海道のアクセス
- 大阪南港~東予港フェリーの設備や料金
- 自分の自転車を持参する方法
しまなみ海道サイクリングのゲートウェイ的な役割をしているのは、尾道ではJR山陽本線の「尾道駅」、今治ではJR予讃線「今治駅」となっています。どちらの駅ともに近い場所にレンタサイクルターミナルも設置されていて、推奨ルートをナビゲートするブルーラインも駅の近くから始まっています。
今治と尾道のどちらをスタートやゴールにもできますし、島の一部だけをサイクリングするなんてこともできます。しかしながら風向きやアップダウンを考えると、多くの場合、愛媛県の今治をスタートすることをおすすめしています。例えば、大阪方面からJR今治駅までの公共交通のアクセス方法をまとめてみました。
白黒ストライプ線は鉄道(JR)で、新幹線や特急を利用した最短時間を示しています。実線はバス、点線は飛行機、波線はフェリーです。待ち時間などは含んでいません。関西方面から今治へは、新幹線と特急を組み合わせるアクセス方法(JR岡山駅乗り換え)が最も一般的でしょうか。梅田と今治を直接結ぶ高速バスも乗り換えが必要ないので便利です。
そんな中で今回ご紹介するのが「フェリー」によるアクセス方法です。「オレンジフェリー(四国開発フェリー)」が大阪南港と東予港を結んでいます。東予港は今治から25kmほど離れた場所、愛媛県西条市にあるフェリーターミナルです。本州や九州と四国を結ぶフェリー航路はいくつかありますが、しまなみ海道へのアクセスとしてはこのオレンジフェリーの関西航路が、もっともよく利用されると思います。
鉄道や高速バス、自家用車を使ったアクセスとは違った楽しみが船の旅にはあると思います。また、しまなみ海道サイクリングを目的に愛媛県を訪れる場合に、このフェリー航路にはいくつかのメリットがあります。
私も大阪方面へのアクセスでよく利用させていただいている航路です!
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フェリーを利用するメリット
新幹線や飛行機、バスなど様々な方法で愛媛県今治市へとアクセスすることができますが、あえて「フェリー」で移動するメリットは何でしょう。自分の自転車をしまなみ海道へ持っていこうという方も、レンタサイクルを借りてサイクリングをしようという方もどちらにもフェリーで移動するメリットがありますよ。
①夜の間に移動ができる
「動く海上ホテル」というオレンジフェリー関西航路のコンセプトの通り、宿泊している間に移動ができるというのは、最大のメリットと言えると思います。大阪南港発、東予港発のそれぞれの便ともに、夜に出港し早朝に到着するような時刻・行程になっています。仕事終わりにそのまま大阪南港に移動して翌朝には今治に到着するなど、短い期間の休日を最大限、効率的に活用することができますね。夜行バスも便数が減っているので夜の間に移動ができる貴重な航路です。
②自転車を簡単に積載できる
多くの公共交通の場合、自分の自転車を積載して運ぶ際に色々苦労をします。例えば、JRの列車に自転車を積載する場合には、専用の収納袋にタイヤを外すなどして「輪行」と呼ばれる方法を取る必要があります。高速バスなどでは、そもそも自転車の積載ができない場合も多いです。その点、自転車を分解せずに積載できるフェリーは、自転車の旅行ととても相性が良い乗り物です。オレンジフェリーの一部客室タイプでは、部屋までロードバイクを持ち込めるサービス「マイバイク・ステイサービス」も!鉄道で輪行できないオートバイの積載にも便利です。
③ベッドで横になって移動できる
同じく夜の間に移動ができる夜行バスと比べると、ベッドに横になって眠ることができることはとても大きなメリットですね。ご存じのとおり、日本の鉄道では長距離を寝ながら移動できる寝台列車・寝台特急は絶滅寸前。翌日からサイクリングで体をフルに動かすことを考えると、しっかりと休養をとって運動のために体を休めておくことは、しまなみ海道を満喫するためにとっても大切ですね。オレンジフェリーの関西航路の船は、雑魚寝スペースが無くなり、全個室化されたことでより快適に眠ることができやすくなっています。
④レストランやお風呂も
オレンジフェリーの船内には客室だけではないいろいろな設備が充実しています。例えば、地元の食材を使った食事やさまざまなお酒も楽しむことができるレストランや、いつでも入ることができるお風呂やシャワールームも魅力的です。サイクリングの前や後にゆったりとお風呂でリフレッシュしながら移動できるなんて素敵じゃないですか?移動費に宿泊費や入浴料金も含まれていることを考えると、とてもお得だと思います。
⑤ラグジュラリーな気分
オレンジフェリーの関西航路の「おれんじえひめ」「おれんじおおさか」ともに、2018年に造られたばかりの新しい船なのでピカピカです。エントランスホールも4階から6階まで吹き抜けになったラグジュアリーな階段になっていて、高級なホテルに宿泊しているようなワクワク感があります。
⑥瀬戸内海の旅情あり
瀬戸内海では昔から「船」が重要な移動手段となっています。太平洋や日本海のフェリーと比べても圧倒的に穏やかな海を進むので、ほとんど揺れを感じることはありませんでした。しまなみ海道を訪れるときに、あえて船で行くというのは、旅情があるなぁと感じました。飛行機や新幹線で高速で移動するのとはまた違った、ゆったりとした昔ながらの移動手段は、旅の記憶に厚みをもたらしてくれる気がしますね。
しまなみ海道へのアクセスで、大阪~東予のオレンジフェリーはとってもおすすめです!
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大阪南港~東予港フェリー
続いて、オレンジフェリー関西航路「大阪南港~東予港」のフェリーについて、フェリーターミナルや時刻表、予約の方法などの詳細をご紹介したいと思います。
フェリーターミナル
オレンジフェリー関西航路は、大阪府側は「大阪南港(F3バース)」、愛媛県側は「東予港」がそれぞれ発着港となっており、その他の港には一切寄港しない直行航路となっています。
大阪南港
大阪南港のフェリーターミナルには、3つの埠頭がありますが、オレンジフェリーの乗り場があるのは真ん中の埠頭。F3バースと呼ばれる乗り場です。ニュートラム南港ポートタウン線の「フェリーターミナル駅」が最寄り駅となります。また、有料で予約制の関西空港連絡バスやユニバーサルシティ方面シャトルバス、堺駅や堺東駅方面の路線バスなどもあります。乗用車の留置き駐車場は1日500円程度の有料駐車場が利用できます。
フェリーターミナル | 大阪南港オレンジフェリー乗り場 |
---|---|
住所 | 大阪市住之江区南港南2-2-24 |
電話番号 | 06-6612-3400 |
予約センター電話番号 | 06-6612-1811(9:00~17:30) |
東予港
大阪南港と違って、東予港のフェリー乗り場はひとつしかないのでシンプルで分かりやすいです。今治駅、新居浜駅&西条駅、壬生川駅と東予港との間でそれぞれ無料の連絡バスが出ています。壬生川駅行のオレンジフェリーバスのみ、輪行状態での自転車持ち込みが可能です。なお、松山駅方面の連絡バスは有料で事前予約制です。大阪南港よりも留め置き用の駐車場がとても大きく、無料で車を駐車することができます。
フェリーターミナル | 東予港オレンジフェリー乗り場 |
---|---|
住所 | 西条市今在家1500-2 |
電話番号 | 0898-64-6001 |
予約センター電話番号 | 0898-64-4121(9:00~17:30) |
時刻表
オレンジフェリーの関西航路は、2隻の船がほぼ同時に大阪南港と東予港を出発して、瀬戸内海の真ん中ですれ違うような運航をしています。そのため、「おれんじえひめ」「おれんじおおさか」のどちらの船になるかは日替わりのような感じです。
大阪南港から東予港へ
時刻表 | 大阪南港 | 明石海峡大橋通過 | 瀬戸大橋通過 | 東予港 |
---|---|---|---|---|
大阪→愛媛 | 22:00発 | 23時ごろ | 早朝3時ごろ | 翌朝6:00頃到着 |
※明石海峡大橋や瀬戸大橋の下を通過する時刻は、その日の潮流などによって前後することが多いそうです。
東予港から大阪南港へ
時刻表 | 東予港 | 瀬戸大橋通過 | 明石海峡大橋通過 | 大阪南港 |
---|---|---|---|---|
愛媛→大阪 | 22:00発 | 24時半ごろ | 早朝4時ごろ | 翌朝6:00頃到着 |
※定期整備期間(ドック期間)は時刻が異なる場合があるそうです。最新の時刻表は公式ウェブサイトでご確認ください。
大阪南港発、東予港発ともに、乗船ができるのは20時からです。出港時刻より早めに到着したら、20時以降であれば船に乗り込んでゆっくりと過ごすことができます。また東予港着の場合は朝7時まで、大阪南港着の場合は朝8時まで、船内で休憩することができます。早朝すぎる時間に到着するので、朝をゆっくり過ごしたい方にはこうしたサービスはうれしいですね。
予約の方法
乗船予定の2か月前から、電話または公式ウェブサイトから予約が可能です。オフシーズンであれば予約なしでも乗船できる可能性はありますが、確実に乗れるように事前の予約をおすすめします。ちなみにウェブサイトでの予約は5%割引となるので少しお得です。
予約先 | 大阪南港 | 東予港 |
---|---|---|
予約センター電話番号 | 06-6612-1811 | 0898-64-4121 |
予約センター営業時間 | 9:00~17:30 | 9:00~17:30 |
オレンジフェリーの公式ウェブサイトや予約ページからは、ログインしなくても最新の空室状況や季節運賃などについての情報もチェックすることができます。
新造船で全個室化
新しいフェリー
オレンジフェリーでは「おれんじ8」と「おれんじ7」という2隻のフェリーが長年活躍していましたが、2018年に新しい「おれんじ えひめ」と「おれんじ おおさか」が就航を開始しました。しまなみ海道の大島の外周コースにある造船所「あいえす造船」(今治造船のグループ会社)で造られた、Made in Shimanamiの船舶です。旧船舶より総トン数で1.5倍くらい大きいサイズのフェリーで、乗用車とトラックの積載量が増えています。
船舶 | おれんじ えひめ | おれんじ おおさか | おれんじ8(旧船舶) |
---|---|---|---|
全長 | 200m | 200m | 164m |
総トン数※ | 約14,700t | 約14,700t | 約10,000t |
旅客定員 | 519名 | 519名 | 750名 |
車積載 | 乗用車45台・トラック175台 | 乗用車45台・トラック175台 | 乗用車42台・トラック122台 |
※総トン数とは船の大きさ(容積)を示す指標です。
「おれんじ えひめ」と「おれんじ おおさか」は同じ型の船なので、見た目も船内の構造もほぼ違いはありません。外観の見た目では、「おれんじ えひめ」ではオレンジ色のラインが、「おれんじ おおさか」には青い色のラインが側面に入っています。内装もカーペットなどが、「おれんじ えひめ」ではオレンジ系、「おれんじ おおさか」では青い系になっています。
客室すべてが個室
「おれんじ えひめ」と「おれんじ おおさか」のコンセプトは「動く海上ホテル」。日本初となる全客室が個室という長距離フェリーとして登場しました。スタンダードな個室となる「シングル」と「シングル+」。ちょっと豪華な部屋としては「デラックスシングル」「スイート」「ロイヤル」もあります。旧船舶にあったような大部屋はなく雑魚寝や、他の方との相部屋になることはないようになりました。
等級 | 客室タイプ | 部屋数 | 特徴 |
---|---|---|---|
2等寝台 | シングル | 204室+ドライバールーム | 1人用の部屋。アメニティや浴衣などはないベッドとイスのみのシンプルな個室。 |
2等寝台 | シングル+ | 36室 | 2人用の部屋。アメニティや浴衣などはない2段ベッドのみの個室。 |
1等個室 | デラックスシングル | 67室 | 1人用のちょっと広めの部屋。アメニティや浴衣、テレビなどもある鍵付き個室。 |
特等個室 | スイート | 37室 | 2人用のツインルーム。アメニティや浴衣、テレビなどもある鍵付き個室。4人用和室もあります。 |
特別室 | ロイヤル | 4室 | 2人用の最も高級な部屋。ツインルームとダブルルームが2室ずつあります。 |
後述しますが、デラックスシングルの部屋のみ、有料の「マイバイク・ステイサービス」を利用することで、客室内に自分の自転車を持ち込むことができます。また、シングルには女性専用のエリアもあるので安心感がありますね。
料金(参考)
オレンジフェリー関西航路の料金は変動制。繁忙期や閑散期などによって、A期間、B期間、C期間の3つの期間が設定されているので、乗船する日によって料金が変わります。私が取材で乗船した2023年5月中旬(最も安いC期間でした)時点での料金を、参考的な料金として掲載させていただこうと思います。
客室タイプ | 等級 | 運賃・料金 |
---|---|---|
シングル | 2等寝台 | 8,200円 |
シングル+ | 2等寝台 | 8,200円 / 名 |
デラックスシングル | 1等個室 | 10,000円 自転車の室内保管は+1,800円 |
スイート | 特等個室 | 12,700円 / 名 |
ロイヤル | 特別室 | 17,800円 / 名 |
※記事更新時点のC期間料金です。
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東予港から今治駅へのアクセス
しまなみ海道の玄関口である今治駅は、東予港から25㎞ほど離れた場所にあります。
レンタサイクルを借りる方
自転車を持参ではなく、徒歩(公共交通で移動)でフェリーに乗船する方は、東予港~今治駅間の無料連絡バスを利用するのがベストの移動手段です。フェリーは東予港に朝6時ころに入港。今治方面の連絡バスは6:20東予港発で、7:03に今治駅前に到着します。レンタサイクルが借りられる今治駅前サイクリングターミナルが8時にオープンするので、それまでの時間に朝食をとるのもいいでしょう。より橋に近いサンライズ糸山レンタサイクルターミナルへは、タクシーまたは路線バスで移動できます。
自分の自転車を持参の方
自分の自転車を持参の方は、約25㎞を自走するか、輪行するかの2択となります。東予港~今治駅間の連絡バスには自転車を輪行袋に入れたとしても積載ができません。東予港~壬生川駅間の無料のオレンジフェリーバスは輪行ができるので、こちらを利用して壬生川駅~今治駅または波止浜駅をJR予讃線の列車へと乗り継ぐ方法があります。
マイバイクステイサービスなどを利用している方など、輪行袋での移動が面倒な場合は、壬生川駅~今治駅または波止浜駅間でサイクルトレインを利用する方法もあります。現在、土曜日・日曜日・祝日の特定の各駅停車列車に、事前予約なし追加料金なしで自転車をそのまま積載することができます。
東予港~今治駅間を自転車で自走する場合には、ルートにいくつか選択肢があります。国道196号線や県道38号線(産業道路)の一部区間は、路肩も狭くサイクリングがしにくい、あるいはストレスがたまる道もあります。個人的に、おすすめのルートをGoogleマイマップで引いてみましたので参考になさってください。
3つの自転車積載方法
オレンジフェリー関西航路の船に、自分の自転車を積載する方法は3つあります。
①輪行袋で積載
とにかく旅費を抑えながら旅をしたいのであれば、自転車を分解して輪行袋に入れた状態で船内に持ち込むことがベストです。輪行袋に入れた状態での積載には、自転車積載料金がかかりません。徒歩での乗船と同じルートで自転車を担ぎながら船に乗り込み、手荷物として部屋に持ち込むことになります。東予港07:00発の壬生川駅行き連絡バスは輪行ができます。
②車両甲板に積載
輪行袋に入れずに、そのまま自転車を積載する場合には、オートバイと同じように車両甲板に積載するという方法があります。多くのフェリー航路で自転車を積載する場合に一般的な方法です。この場合、自転車積載料金として軽車両料金1,800円が運賃に別途かかります。窓口で手続き後、オートバイと同じ待機場所にて待機し、車両甲板の出入り口から乗船することになります。オレンジフェリー関西航路の場合、自転車は車両甲板の指定の場所で、毛布の上に横置きとなる場合が多いようです。
③DXシングルのマイバイクステイ
オレンジフェリー関西航路の場合、「マイバイクステイサービス」という特別なサービスがあります。大事な自分の自転車を最も安心して輸送できる方法だと思います。1人用の個室「デラックスシングル」の部屋・電話予約に限り、追加料金1,800円で自転車を分解せずにそのまま部屋へと持ち込むことができます。電話予約の際にマイバイクステイサービス利用の旨を伝えましょう。乗船時は徒歩と同じルートでエレベータなども使いながら船内へと乗り込みます。数に限りがありますが、サイクルスタンドも借りることができるそうです。
サイクリストに優しいのは、しまなみ海道も意識したフェリー航路ならではですね!
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オレンジフェリー乗船レポート
実際に乗ってみました
2023年5月某日に、実際にオレンジフェリー関西航路の「おれんじ えひめ」に、東予港から大阪南港まで乗ってみましたので、その様子を写真でご紹介したいと思います。東予港22:00発のフェリーに乗るために、今治駅前から出ている無料の連絡バスを利用してみることにしました。
20:00。今治駅前のバスターミナル、4番乗り場に連絡バス「東予港行き」が来ました。マイクロバスを予想していましたが、4列シートの大きめのバスです。オレンジフェリーを利用でない一般のお客さんも乗るバスで、今治駅~東予港の間でたくさんのバス停に停車します。東予港以外の手前のバス停で降りる場合には、通常のバス運賃がかかるようです。20:54に時刻表通り、東予港に到着しました。出港の1時間ほど前の到着なので余裕がありますね。
事前にウェブサイトで予約し、クレジットカード決済を済ませているので、東予港フェリーターミナルの建物の1階にある窓口でチェックインを済ませます。今回は2等寝台「シングル」を予約。チェックイン時にQRコードや部屋番号などが印刷されたチケットを渡してもらいました。
4階の待合所にはサイクルラックも。マイバイクステイサービスを利用する場合には、エレベーターでこの待合所まで自転車を持ってきて待つこともできるんですね。この4階から船へのタラップが出ていて、徒歩の場合にはここから船へと乗り込みます。
船の乗船口に乗組員の方がいらっしゃるので、チケットを見せて船内へと入ります。
乗船口があるのは船の4階。4階~5階が客室、6階がラウンジとデッキ。この3階分が滞在エリアになっています。20時から船に乗り込むことができるので、すでに大勢のお客さんが船内にいて、レストランなどで食事をとっている方もたくさんいらっしゃいました。
思っていたよりずっと豪華な印象のエントランスホールです。新造船ということもあって、船内もピカピカでとても清潔感のある印象です。吹き抜けの階段にわくわく感が募ります。
エントランスの周りにいらっしゃるスタッフの方が声をかけてくださり、部屋番号を伝えるとおよその場所を教えてくださいました。船内がかなり広いので、教えてもらわなければすぐに自分のお部屋を見つけることができなかったかもしれませんね。
部屋数の多さに驚きましたが、難なく自分のお部屋へとたどり着くことができましたよ。4階の客室エリア。2本の長い廊下が印象的で、どの両サイドがデラックスシングルの部屋、廊下と廊下の真ん中のエリアにシングルやシングル+の2等寝台が並んでいるような構造でした。
今回、宿泊したシングルのお部屋はこんな感じです。女性専用のシングルルームエリアを取っていただくことができました。アメニティや浴衣はない部屋タイプなので、とてもシンプル。掛け布団のシーツのみ自分でセッティングするセルフサービスとなっていました。電源もあり、部屋の電灯もベッドサイドで消灯できます。エアコンは送風口を少し調整することができました。
デラックスシングルの部屋と違って、シングルやシングル+の部屋には、外側から掛ける鍵はないので、部屋から出る際には貴重品を必ず持ち歩くのが大事ですね。貴重品用のロッカーもあったので、そちらを利用するのもいいでしょう。寝るときには、内側から鍵をかけることができます。
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船内を探検してました
4階から6階まで広い客室空間があるのと、共有スペースや各種施設も充実している感じなので、部屋に大きな荷物を置いて船内を探検してみることにしました。まだ出港まで時間があるので、船も全く揺れておらず本当にホテルの中といった感じがします。まずはレストランへ行ってみましたよ。
船内レストラン
今回のオレンジフェリーへの乗船で、私的に一番のサプライズだったのが船内4階にある「レストラン」の充実度です。「宇和島鯛めし」などの地元料理、カレーやうどんといった定番料理も含むメニューがとても豊富で、作り置きのおかず、ビールやハイボールのおつまみセットなどもありました。
奥に大きめの本格的な厨房があり、コックさんが調理をしている様子が印象的でした。メニューの豊富さ、クオリティ、リーズナブルな値段設定ともに船の上とは思えない素晴らしいレストランでした。事前に夕飯を済ませずに、船のレストランで夕食や晩酌をとるのがおすすめですね。
日本酒や焼酎、ワインなどのラインナップも、船のレストランとは思えないほどの充実ぶり。私はお酒をあまり飲まないですが、お酒好きの方にはとても嬉しいサービスですね。東予港の近くにはコンビニエンスストアもなく、フェリーターミナルの建物には売店もないのですが、このレストランで十分対応できるといった感じです。缶ビールなどもレストランで購入できました。
やはりオレンジフェリーのレストランは大人気です。注文したメニューは出来上がったらレシートの番号で呼ばれるフードコート的なシステムになっていました。席数もけっこうあるので、待つことなくテーブルを確保することができました。温かい美味しいご飯が食べられるのはとても嬉しいですね。
自動販売機
4階のエントランスホールのインフォメーションの裏側に、自動販売機のコーナーがありました。ペットボトルや缶の飲料のほか、簡単なスナック類やアイスクリームの販売機もありました。
コーヒー好きの人には、コーヒーメーカー型の自動販売機があるのも嬉しいです。
ちなみに5階にも自動販売機コーナーがあり、こちらにはタオルや歯ブラシといったアメニティ各種や生理用品などの自動販売機もありました。持ってくるのを忘れたものがあったとき、こうした自販機があるのはありがたいです。
お風呂とシャワールーム
5階に男女別の浴場とシャワールームがあり、乗船中はいつでも自由に利用することができるようになっています。脱衣所には銭湯にあるようなロッカーがあり、腕リング付きの鍵もかかります。ヘアドライヤーも完備されています。展望バスルームという名前がついていますが、窓には目隠しが設置されているのと、夜ということもあってほとんど外は見えませんでした。
日本海フェリーのような露天風呂やサウナはなく、2つの内風呂があります。洗い場も12ヶ所設置されていて、シャンプーやリンス、ボディソープの備え付けもあります。公衆浴場が苦手な方には、個室のシャワーブースが6つあるのでこちらを利用できますね。シャワーブースの使用状況は廊下にある表示でも確認できます。浴場は撮影禁止なので写真などは公式ウェブページをご覧いただければと思います。
お風呂上りにはマッサージチェアで体をほぐすのもいいですね。200円で15分使うことができるマッサージチェアが4台ありました。サイクリング後のリカバリーに、お風呂&マッサージができるのは本当にいいですね。
その他の施設
このほかにも、UFOキャッチャーやスロットなどがあるゲームコーナーもありました。
キッズスペースや授乳室もありました。お子様連れの方には嬉しいスペースですね。全個室になったので、授乳室はあまり使われることはないかもしれません。喫煙スペースも何か所かに設置されていて、ドアがしっかり閉まる部屋タイプの喫煙室でした。6階の展望ラウンジなどからは屋外のデッキへと出ることもできました。夜風に当たりたい方や早朝の瀬戸内海の風景を眺めたい方など、外に出ることができるのはいいですね。
大阪南港に到着
時刻表通り、翌朝6時くらいに大阪南港に到着しました。レストランでは朝食も取ることができます。徒歩での乗船の場合、船内には8時まで滞在することができました。東予港着の場合は朝7時まで船内にいることができます。朝早すぎる時間に移動してもなぁ、とか朝もうちょっとゆっくり過ごしたいという方に、こうした滞在可能サービスがあるのはうれしいですね。
シングルルームで鍵もない客室タイプだったので、特に手続きはなく下船しました。下船タラップを抜けて大阪南港のフェリーターミナルへと向かいました。フェリーターミナルから、ニュートラムのフェリーターミナル駅までも通路が直結しているので、迷うことなく駅まで移動ができました。
今回は難波方面に用事があったので、ニュートラムで住之江公園駅まで行き、四つ葉線に乗り換えました。朝早くから行動できるのは、夜間移動できるフェリーならではのメリットですね。コストパフォーマンスも素晴らしく、とても快適な船旅となりました。
大阪方面への移動に、ぜひまたオレンジフェリーを利用されていただきたいなと思います。しまなみ海道へのアクセス方法として、とってもおすすめでワクワクする航路でした。
推しガイドブックをチェック♪
ガイドブック島走BOOKシリーズ 超定番ですがやはり「しまなみ島走BOOK」シリーズは推しです。自転車で世界一周した地元のサイクリングガイド・宇都宮一成さんという方が書かれている自転車旅行者目線の本格的なガイドブックや地図で、たびたび改訂版も出ています。書店にはなかなか出回っていないのですが、Amazon.co.jpで出版元から購入できます。しまなみ海道サイクリングに興味を持ったらまずは最新版を手元に取り寄せておくといいですよ♪
自分で計画するのが好きな人は『しまなみ島走BOOK』、計画が苦手な人には『しまなみ島走PLAN』がおすすめです。
その他のアクセス方法
しまなみ海道の愛媛県今治市や広島県尾道市への、各都市部からのアクセス方法はこちらのウェブページにまとめてみました。オレンジフェリー関西航路以外の方法もいくつもありますので、しまなみ海道サイクリングの旅の計画の参考にしていただければ幸いです。
このページでは、しまなみ海道へのアクセス方法のうち、大阪南港と東予港を結ぶオレンジフェリー関西航路について詳しくご紹介しました。初心者から上級者まで幅広い方が自転車旅行を楽しめるしまなみ海道のサイクリング情報は以下のページにまとめておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
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