【初心者向け】スポーツ自転車の種類と特徴をイラスト付きで解説
ビギナーサイクリングTips
自転車にはさまざまな楽しみ方があります。スポーツ自転車とひとことに言っても、その種類はたくさんあって、初心者の方やサイクリングに興味を持ったばかりの方は、どんな種類があるのか、どこがどう違うのか、なかなか分かりにくいと思います。ロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイクなどスポーツ自転車の特徴と、どんな使い方にぴったりなのかを大まかにご紹介したいと思います。
こんにちは。しまなみ海道在住のカワイユキと申します。自転車やサイクリングを始めてみたいビギナーの不安や疑問を解決するための情報を、私の体験に基づいてご紹介しています。
初心者でも自転車趣味を安全に安心して始められるガイドブックのようなページを目指して作っている個人ウェブサイトです。私の記事がもしお役に立ちましたらサポートをお願いします。なお、業者様からの掲載依頼はお断りしています。
使い方に合った道具としての自転車
自転車の種類の選択には、個人の好みや使い方が重要です。多くの雑誌やブログ記事では、「初心者にはクロスバイクがおすすめ」とか「結局ロードバイクが欲しくなるので最初からロードバイクを買うべき」といったリコメンドがよく見られますが、私はもっと自由な選び方を提案したいと思っています。
自転車は「道具」です。ブランドや見た目の好みだけでなく、自分の使い方に合った自転車を選ぶことで、サイクリングの快適さや安全性、そして楽しみ方が大きく変わると思います。
- ロードバイク
- マウンテンバイク
- クロスバイク
- ツーリングバイク
- 折りたたみ自転車・ミニベロ
- 電動アシスト付き自転車
- シティサイクル
単に「スポーツ自転車」と言っても、その種類は多様化が進んでいて本当に複雑です。自転車の種類を明確に種類を分類することは難しくなってきています。そんな中、今回はとにかく分かりやすさを優先して私のステレオタイプな偏見で、自転車の種類を分類して紹介してみようと思います。
住んでいる場所の環境でもサイクリングの楽しみ方は違ってくるでしょうし、住宅環境によっても自転車保管の方法も変わってくると思います。初めてサイクリングに挑戦したいという方のために、現在オーソドックスとなっている自転車タイプの中で、それぞれがどのような用途に最適かを説明したいと思います。
自転車には自動車と違って定期的な車検の義務がありません。つまり自分の責任で、良い整備状態を維持する必要があります。自身でのメンテナンスが難しい場合は、自転車ショップにお任せする形になることがほとんどかと思います。そのためにも信頼できる近場の自転車ショップで購入するのが絶対にいいです。インターネットでの通販購入はおすすめしません。長く安全に乗り続けるためにもメンテナンスや修理の維持管理コストがかかることは知っておきましょう。
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ロードバイク
有名ブランド:Trek、Specialized、Scott、Bianchiなど多数
エントリーモデルのおよその価格帯:7万~20万円
ロードバイクは、舗装路(オンロード。対義語として未舗装路はオフロードと言います)を「速く走る」ことに特化した自転車です。車体自体が軽量で、細いタイヤ、下に大きく曲がったハンドルが特徴で、スポーツ自転車を扱うほとんどのショップで購入することができます。このタイプの自転車は、公道で行われる「ツールドフランス」のようなロードレース・競技にも使用されます。日本では、サイクリングが趣味という人の多くがロードバイクを好む傾向にあります。
有名ブランドも世界各地にあり、その値段帯もかなり幅があります。本体の金属素材の種類、ギアやブレーキなどの部品群(コンポーネント)のグレード、ブランドやデザインなど複合的な要因で、高価なものは本当に高価です。20万円を超えると競技志向がより高まり、ハイエンドのクラスだと自動車が買えるほどの値段になります。
初心者女性でも平坦な場所では時速20km以上のスピードを出すことができるロードバイクは、なんといってもその爽快さと効率の良さが最大の長所です。長い休暇が少ない中で遠くまで走りたいという志向や、ロードバイク愛好のチームやグループが多いこと(一緒に走る仲間と自転車の種類をそろえた方が走りやすい)、そして道路環境が舗装路中心であることなどが、日本でのロードバイク人気の背景にあるのでしょう。
マウンテンバイク
有名ブランド:Cannondale、GT、Specialized、Kona、Canyonなど多数
エントリーモデルのおよその価格帯:5万~13万円
マウンテンバイクは、舗装されていない道路(未舗装路。オフロード。)での走行に特化した自転車です。頑丈で重い作りであり、衝撃を吸収するサスペンションと優れたグリップ力を持つ太いタイヤが特徴です。欧米ではマウンテンバイク用のトレイルの整備が進んでいて、岩だらけの険しい道路や林道を走る愛好家が多くいます。しかし、日本ではまだまだこの環境は発展途上で限定的です。
マウンテンバイクはオフロードに特化していますが、舗装路用のタイヤを使用することで公道での快適なサイクリングも可能です。ロードバイクよりはスピードは出ませんが、安定した走行や段差に対する影響の少なさなどの利点があります。どんな道でも気兼ねなく走りたいという方にとっては良い選択肢と言えるでしょう。ただし、日本ではまだオフロード走行を楽しめる場所が限られている点には注意が必要です。
クロスバイク
有名ブランド:GIANT、Specialized、Trek、Arayaなど多数
およその価格帯:7万~15万円
こうしたロードバイクやマウンテンバイクの両方の特徴を組み合わせたような自転車のタイプは「クロスバイク」と呼ばれます。クロスバイクの「クロス」は「クロスオーバー」、つまり異なる要素がお互いの境界線を越えて交じり合う事を指す単語です。英語圏では「ハイブリッドバイク」と呼ばれることもありますが、ロードバイクとマウンテンバイクのちょうど中間的な特徴をもった自転車などを指します。
マウンテンバイクを実際には舗装路で乗ることが多かったり、ロードバイクに速さよりも快適性を求めたり、荷物を運ぶ機能も欲しかったり、といったニーズから生まれたクロスバイク。しまなみ海道の公共のレンタサイクルでも最も一般的に貸し出されている自転車タイプになります。 初心者でも比較的乗りやすい自転車とされますが、必ずしも「クロスバイク=初心者向けスポーツ自転車」ではありません。クロスバイクの最大の強みは「汎用性」です。ロードバイクほとスピードは出ませんが、より楽な姿勢で乗ることができ、ある程度の荒れた道も走れ、日常使いにも活用できるマルチな自転車です。
ツーリングバイク
有名ブランド:Surly、Araya、Jamis、Marinなど
およその価格帯:8万~15万円(+キャリアやバッグなど)
ツーリングバイク(ツーリング車)は、長距離を走る人向けの旅に特化した自転車です。頑丈で荷物に耐える設計が特徴で、形はロードバイクに似ています。キャリア(荷台)などを付けるねじ穴(ダボ穴)がたくさんついています。とにかく「長距離で荷物を運ぶ」ことに特化しており、キャリアを装着することでサイドバッグなどの鞄を取り付けたり、荷物を括ることができます。大量の荷物やキャンプ道具を持ち運ぶことも可能になります。ドロップハンドルは様々な持ち方ができるメリットが長時間のライドに向いています。
1970年代の日本では、「ランドナー」や「スポルティーフ」と呼ばれるツーリングバイクが一般的なサイクリングのスタイルでした。最近ではキャンプのブームもあり、サイクリングとキャンプを組み合わせた旅行スタイルが再び注目を集めています。欧米では、ツーリングバイクはアウトドアを楽しむためのツールとしてとても人気があり、マウンテンバイクを旅仕様にするスタイルもよく見かけます。荷物を大量に運べるため、日常的な利用にも適していますね。
また、最近はテントや寝袋といったキャンプ道具などの小型化が進んだこともあり、ロードバイクやクロスバイクに「バイクパッキング」と呼ばれるスタイルも広がりを見せています。伝統的なキャリアやサイドバッグを使わないスタイルは、普段からロードバイクなどを愛用している方に更なる楽しみをもたらします。海外ツーリングなど自転車旅行の可能性は無限に広がっています。
折りたたみ自転車・ミニベロ
有名ブランド:Brompton、Birdy、Dahon、KHSなど
およその価格帯:10万~20万円
折りたたみ自転車、またはフォールディングバイクは、小さくたたむことができる便利な自転車です。主にミニベロと呼ばれる小径タイヤの自転車タイプが一般的であり、「Brompton(ブロンプトン)」や「Dahon(ダホン)」といった専門ブランドも存在するジャンルです。折りたたみ自転車は、輪行という手段を使って簡単に公共交通機関に持ち運ぶことができるため、遠方へのサイクリングに最適です。自動車や鉄道を利用して簡単に移動し、旅先での散策などを楽しむことができます。
また、高級な自転車を購入した後に保管場所に困ることもありますが、折りたたみ自転車は室内保管にも適しています。屋外での盗難リスクも少なく、場所を取らずに保管できる利点があります。特にシンガポールや香港といった都市部では、折りたたみ自転車は大人気の選択肢となっています。乗り心地がロードバイクに近いものや、女性でも簡単に折りたたむことができるタイプなど、さまざまなバリエーションがあります。一台持っておくと非常に便利です。
電動アシスト付き自転車
有名ブランド:Panasonic、GIANT、YAMAHA、BRIDGESTONEなど
スポーツタイプのおよその価格帯:20万円~
最近、自転車店でよく見かけるようになったのが電動アシスト付き自転車です。特にスポーツタイプの電動アシスト付き自転車は「Eバイク」と呼ばれ、人気が急上昇しています。モーターの小型化とバッテリーの性能向上により、実用性が大幅に向上し、長距離のサイクリングにも耐えられる自転車が増えてきました。体力を鍛えるという観点からすれば、電動アシストなしの自転車のほうが良いかもしれませんが、電動アシスト付き自転車は自転車愛好家の範囲を広げていることは確かです。
体力に自信がない人や高齢の方なども、電動アシスト付き自転車を借りることで、しまなみ海道などのサイクリングを楽しむことができるという声をよく耳にします。特に坂道ではその助けが大いに役立ちます。通勤にも便利で、汗をかかずに職場に到着することができます。ただし、日本では電動アシスト付き自転車に関していくつかの規制があります。一部のモデルはナンバープレートの取得や免許の必要があります(つまり原付扱い)。これには注意してください。
シティサイクル
有名ブランド:Tokyo Bike、Bruno、Miyataなど
およその価格帯:3万円~10万円
シティサイクルは、街乗り用の自転車で、日本では一般的に「ママチャリ」と呼ばれるタイプが主流です。オランダなどの平坦な都市部では、通勤や通学などに実用的な自転車が活用されており、サイドバッグやバスケットなどのカスタマイズによって小さな荷物も運ぶことができます。オランダの伝統的な街乗り自転車はダッチバイクと呼ばれます。スポーツ自転車と比べると、速く走ることや長距離を走ることは得意ではありませんが、手頃な価格で手に入れることができ、気軽に乗ることができます。
サイクリングはスポーツ自転車に限定されるものではありません。「Tokyo Bike(トーキョーバイク)」「Bruno(ブルーノ)」などファッションにも合わせやすいモダンクラシックな街乗り自転車ブランドも登場しています。しまなみ海道の尾道にある「Better Bicycles(ベターバイシクルズ)」もこうした街乗り自転車に特化したブランドです。オシャレに街を楽しむために、こうしたシティバイクを選ぶこともおすすめです。
このほかにも、ピストバイク、BMX、シクロクロス、タンデム自転車、クルーザー、リカンベントなどその種類は多様でファジーです。金属の素材などによっても更に細分化されます。
サイクリング用のアイテムを一式そろえるのに、オンラインショップはやっぱり便利で、専門店は安心感があります。「株式会社ロックブロス」では、サイクリング用防水バッグなどの自社製品がリーズナブルな価格帯で販売されていておすすめです。
シンプルなデザインの商品が多く、ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなど様々なスタイルやファッションに合わせやすいのもいいですね。
初心者のためのサイクリングの始め方
自転車の楽しみ方は、本当に自由で幅広いものです。サイクリングを始めてみたいなぁ、ちょっといい自転車を買ってみたいなぁという初心者・ビギナーの方(特に女子)に向けて、サイクリングを始めるための情報をガイダンス的にこちらのウェブページにまとめてみました。最初は分かりにくい自転車の種類や、サイクリングのスタイル、一緒に準備すべきアイテムやあると便利なアイテム、トレーニングの方法や注意すべきポイントなどを紹介しています。